精霊たちーはがき大ペン画無作品1417 | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

ことばの物語

 故事のある言葉

 仏教からの言葉

 

〖龍Ⅱ〗

   りゅう

 

調べてみると、和訓の「たつ」の語源は「高飛ぶ=た

かとぶ」、「発=はつ」とあり、この偉大な伝説上の獣

にしては意外と単純な語源でしたね。

」は「龍」の省略体だそうです。

漢字圏では四霊(麒麟・鳳凰・龍・神亀)の一つとさ

れていますが、西欧では邪悪な獣とされています。

 

」の字は、その霊獣のすがたをう描いたもの

あり、全体の姿は大蛇に似て、四足、角、長いひげが

ある姿であります。

龍の顔はよく見るとワニににていますね。それもその

はずで、鼉(だ)という揚子江ワニ(希少種)が原型

そうです。

 

龍の霊力は雲を起こし雨を降らし、春分には天に昇り

秋分にには淵にかくれるとされます。この天に昇る時

に起きるのが竜巻だそうです。

中国では古来から皇帝の印(語本爪めの龍)、権威、

瑞祥の象徴となっています。

 

日本にはすでに弥生時代に中国から伝わっていま

すが、その内容は正確ではなかったようで、変容し

て伝わっていったようです。

その代表が、水を司る水神とされるものであり、竜神

棲むという沼や淵で、雨乞いの儀式が行われてきま

した。

漁村では海神とされ、豊漁を祈願する竜神祭などが

あります。

 

仏教では仏法の守護神となっています。

 

〖竜退治〗

<インド神話>  インドラの竜退治

インドラはバラモン教、ヒンドゥー教の雷霆、天候・

軍神であります。サンスクリット語で「神々の帝王

という意味だそうです。

ヴリトラという蛇形の怪物がその巨大な身体で水

をせき止めました。それにより、旱魃が起り人々は

苦しみました。そこでインドラは工匠が作った金剛杵

(ヴァジュラ)でヴリトラを退治しました。すると水が解

放され海へと流れ出ましたと。

 

<ギリシア神話> ペルセウスの竜退治

ペルセウスはアルゴス王の娘ダナエと黄金の雨に

なって彼女の部屋へ忍び込んだゼウスとの間に生

まれた子であります。意味は「破壊する・征服する」

という意味だそうです。

ペルセウスはメドゥーサを退治した帰路で、海の怪

ケートスに生贄として捧げられようとしているエチ

オピアの王女アンドロメダを見つけ、その王である

父親にアンドロメダとの結婚を条件に、ケートスを

退治しました。

※「ケートス」は本来クジラもしくはイルカに似た姿で猪や

  犬、あるいはライオン、ワニに似た怪獣であったようで

  す。これが後にドラゴンと混同されて絵画に多くドラゴン

  の姿で描かれるようになりました。

 

<キリスト教> 聖ゲオルギウスの竜退治

聖ゲオルギウスはローマ帝国後期のカッパドキア

の騎士であります。

リビアを通りかかった時、町の人たちが竜(悪魔の

化身)に悩まされていました。猛毒を吐き人を殺し

生贄を要求していました。ゲオルギウスが通りか

かったその日は、王女にその番が回ってきた日で

ありました。そこでゲオルギゥスはリビア国のキリ

スト教改宗を条件に、竜を退治しました。

 

<北欧神話> ジークフリートの竜退治

古ノルド語でシグルズと言い「勝利を守る者」という

意味だそうです。 

ジークフリートは母親の再婚相手のもとで育ちます。

養父は彼の兄で竜になって守る黄金を奪うべくジー

クフリートに竜退治を命じます。ジークフリートは竜

退治に成功しますが、このとき彼は龍の血を浴びて

不死の身となりますが、ただ一か所、両肩の間に付

着していた木の葉の為に、そこが唯一の弱点となり、

命取りとなりました。

 

<仏教語>

〖大衆〗

たいしゅう・だいしゅ

 

一般大衆といいますが、この「大衆」は「だいしゅ」と

読み、もとは仏教語でありました。

仏教に帰依した多くの僧の集まり、または僧その

ものことを言ったものであります。

天台宗で役職に就かない修行僧をいい、高僧に支

配されるところから、現在の「大衆=たいしゅう」を指

すようになりました。

後に僧兵のことを主として指すようになります。

 

 

 

                            今日一日幸運でありますように!

                       

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 

新大字典(講談社) 

字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂) 

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武

部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝こ説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)

新明解「四字熟語辞典」 三省堂

新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)

新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂

新明解「類語辞典」(三省堂)

成語林(obunsha)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)

哲学用語入門(大和書房/高間直道著)

哲学辞典(平凡社)

漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)

仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)

落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)

中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)

漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)

動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)

中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)

中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫

世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ