ことばの物語
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖亀〗
かめ
「鶴は千年 亀は万年」などと言われますが、実際は
どれくらい生きる者ものでしょうが。
調べてみると鶴は50~80年、亀は大型のもので
30~80年、小型のもので20~30年だそうです。
中に飼育環境を良くしてやると100年程度生きること
ができるものがいるそうです。
いずれにしても、亀と鶴は長寿の象徴でありますね。
漢字の成り立ちは「かめの姿を描いたもの」で、
音は「キ」。和訓の「かめ」の語源はその姿が陶器の
「甕=かめ」に似ているところからだそうです。(別説に
「神=かみ」の音転とするものがありました。)
[中国]
表意文字の漢字は、古代の中国で国家的祭祀に
おいて吉凶を占う甲骨(亀甲獣骨ー牛の肩甲骨)占い
に始まります。
中国の神話では、亀は甲羅の上に仙人が住むとい
われた蓬莱山を背負った姿で表されます。
亀は千年以上生きると強大な霊力を発揮し、未来の
吉凶を予知できるようになると。
もともと亀は陸と海を行き来するところから、冥界と
現世を知る神聖な生き物とされていました。
そこから、現世と冥界を往復し、冥界で神託を受けて
占いの結果を告げるとされました。
中国の五行思想に「玄武=げんぶ」という神亀がい
ます。これは亀に蛇が巻き付いたもので、北方を守
護しています。五行に基づくと「玄=黒=水=北」を表
わしています。従って、水神でもあります。
※四神(玄武の他)
東方=青=青龍・西方=白=白虎・南=赤=朱雀
古代中国には他に瑞兆を表す「四霊」というもの
があります。
四霊
麒麟・鳳凰・霊亀・応龍
[日本]
日本でも中国の影響で、亀は瑞獣とされ、神聖視さ
れていました。
奈良時代、聖武天皇即位前日に、白い亀が現れて
吉祥として「神亀」と元号を変えました。
貴人を助ける亀は霊獣であり、そのお話しとして神武
天皇が瀬戸内海を航行している時、亀に乗って釣りを
していた老人が現れて、船先案内をしたといいます。
山幸彦は兄の海幸彦から借りた釣り針を無くし、それ
を捜しに海上の住む「綿津見宮(わたつみぐう)」に行き、
海神に認められ、娘の豊玉姫と結婚し3年そこで過ご
します。そして、豊玉姫から亡くした釣り針をもらい受
け、海幸彦に釣り針を返しに陸へ戻ります。しばらく
して、山幸彦の子を宿した豊玉姫が出産のために亀に
乗って山幸彦のところへやって来ます。
そして出産のとき・・・・
例の「見るな」のお話しの通りのことが起り、豊田真姫
は子を捨てて海へ帰っていきました。
他に、よく知られたお話しが「浦島太郎」ですね。
≪仏教語≫
〖妙見菩薩〗
みょうけんぼさつ
北斗七星を神格化した仏教の天部であります。
妙見信仰はインド発生で、中国の道教の星宿思想と
習合し、仏教の天部の一尊となったものであります。
国土を守護し苦悩を除く功徳が゛あると。また、軍神
として信仰されています。
「妙見」とは「優れた視力」という意味で、善悪や真理
を見通す神さんであります。(菩薩というのは名だけで
仏教の守護神の天部所属であります。)
姿は一定せず、大別すると菩薩形と雲龍にのる天女
形があるそうです。
代表的なのが、菩薩形で北方神であることから玄武
にのり、唐服に笏を持つ姿であります。
※妙見信仰は星宿信仰、道教、密教、陰陽道のごっ
た煮状態でありますね。
※「星宿」は古代中国の天文学、占星術であります。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
