ことばの物語
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖蛙〗
カエル
字の成り立ちは「虫」に「圭=カエルの鳴き声を表す
音符」から成ります。(アエ・ワイ)
和訓の「かえる」も鳴き声からで「かえ+る(接尾語)」
だそうです。
他に「かわづ」という呼び方がありますが、これは「河
之蝦=川つかえる」で「田カエル」と区別したものだそ
うですが、主に歌語としてもちいられ、一般には「カエ
ル」が遣われたそうです。
蛙は両生類で、漢語では蝦蟇(がま)、蟾蜍(ひきがえる)
などと区別して、特にアカガエル、アオガエルに用い
られます。
古代からある種のものは食用とされ、味が鶏に似て
いるため「田鶏」と称されることもあると。
※日本で食されるのは「牛蛙」という種だそうです。
蛙鳴蝉噪(あめいせいそう)
「蛙が鳴いて蝉が噪(さわ)ぐ」で、さわがしい、またく
だらない議論や文章のことをいいます。
〖蛙のお話し〗
◎青蛙神ーせいあじん
中国の妖怪とされますが、蝦蟇仙人(がませんにん)
が従える霊獣でもあります。
露天商などで見かける三本足で銭が巻き付いた
蛙の置物を見かけますが、それが青蛙神の姿で
あります。
道教の神様でもあり、天災を予知する力を持ち、
家の庭先に青蛙神が現れるとその家に金運が
舞い込むといわれます。
この元にあるのは、蝦蟇仙人が青蛙神を金貨で
釣り上げたという話があるように、お金大好きな
神様だったんでしょうね。(別称:青蛙将軍・金華将軍)
◎月の蛙
中国では月に蛙が住んでいると言われていました。
(日本では仏教にあるお話しから兎ですね。)
これは、絶世の美人であった嫦娥の変わり果てた姿
であります。
嫦娥の夫の羿(げい)が崑崙山に住む西王母から不
老不死の仙薬を嫦娥の分と二つもらってきます。そ
れを羿がいない間に、嫦娥は独り占めにして月へ逃
げていきます。その罰として神様に蛙に変えられてし
まいました。
月食は彼女が月をかじるために起るそうですよ。
◎日本での蛙
蛙が卵からオタマジャクシになり蛙に変わるという
生態から死と再生の象徴とされ、蝦蟇明神なるもの
が出現します。
また、陸と水の世界を行き来するところから霊的存
在とされ、その繁殖活動から多産の象徴ともされま
す。
民間信仰では、河童のように水の世界から霊獣は
富をもたらすとされ祀られるようになっていきます。
修験道では、水辺に棲む蛙は水を呼ぶ霊力がある
として水神として信仰され、雨乞いや火伏の儀式の
際にカエルまたはカエルの形の石(蛙石)を用いると
いわれます。
≪仏教語≫
〖自由〗
じゆう
『広辞苑』によると、
1.心のままであること。思う通り。(自在)
古くは勝手気ままの思いに用いた。
2.責任をもって何かをすることに障害(束縛・強制)
がないこと。
その他、社会的、哲学的定義もありました。(省略))
仏教では「自己に由る」ということで、「他の何事にも
とらわれない心」(自己に基づく)こと。
つまり、悟って得られるもので「悟り」のことをさし
ます。
もともと漢語にあった自由を英語のLibertyの訳語に
当てます。Libertyのの語源はラテン語で「社会的、
政治的に制約されない」「負債を負ってない」と意味
でありました。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
