ことばの物語
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖国破れて〗
くにやぶれて
「国破れて山河在り」。
杜甫の詩の一節であります。
戦乱で国が荒廃してしまったが、山や川の自然は
昔のままに存在している。
人間の愚かな営みが、自然の前ではいかに無意味
であるかということにたとえられます。
「春望」
国破れて山河在り
城春にして草木深し
時に感じては花にも涙をそそぎ
別れを惜しんでは鳥にも心を驚かす
烽火三月に連なり
家書(家からの手紙)万金にあたる
白頭掻けば更に短く
すべて簪に勝(た)へざらんと欲す
※簪は冠を留める為のもの
唐の玄宗の治世、安禄山の乱が起きます。
反乱軍は都まで攻め入ってきて、皇帝は都を後にし
ます。そんな中、単身で都にいた杜甫が作った漢詩
であります。
≪仏教語≫
〖釈迦力〗
しやかりき
「しゃかりき」というと、躍起になって物事をするさまの
ことですが、漢字で書くと「釈迦力」となります。
この語源は、釈迦が長年にわたり釈迦蚊が得た教え
に奔走したという所からだそうでが、本来の意味は
「お釈迦様の力を戴き、その生き方から学んで、
自分自身の力を発揮していくこと」する「お釈迦様の
力」という解釈があります。
≪漢字の勉強≫
国ーくに・コク
「国」の字の流れは或→國→国となったものです。
「或=くに」は「弋=くい+口=四角い区域」。
金文では「口印」を上下両線で区切ったものとし、そこに
標識の「弋」をたてて示したもので、後に「戈=ほこ・
武器」に代わり、武器で守る領域を示すようになったと。
※「□」を城壁とするものもあります。
その後、「或」は「ある・あるいは」に当てられたため
「土」を付して「域=地域の意」の字が作られ、「□」で
囲って「國=くに」の字が作られました。
「国」は本来は略字だそうです。
ちなみに、水戸光圀の「圀=くに」は唐時代の則天武后
が「或=地域・かぎる」意を嫌って「ハ方」に広がるという
意味の「圀」を作りました。これを則天文字といいます。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
