ことばの物語
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖雲雨〗
うんう
「雲雨の交わり」といい、男女の情交を言います。
<中国の戦国時代の詩人 宝玉の「高唐賦」からで
あります。(文選)
楚の懐王が高唐(巫山にある高殿)に遊んだ時、
昼寝の夢の中で巫山の神女と契りを結びました。
神女は去る時に「朝は雲になり、暮れには雨となっ
て参りましょう」といいました。
翌朝、王が巫山を見ると雲がかかっていたと。>
〖巫山の神女〗
伝説の神農の三人の娘の一人の瑤姫(ようき)は年
頃になって、異性も知らず生娘のまま亡くなってしま
いました。やがて妬媱山の山中に可憐な黄色い花が
咲きました。その花を瑤草といい、彼女の化身とされ
ました。この草の実をとって食べると、誰もが異性か
ら愛されるようになるといわれます。
話は変わりますが、若い蕾ままで死んでいった瑤姫
の運命を憐れと思った天帝は、彼女を巫山に使わし
て雲雨の神に任じます。
それからというもの、彼女は朝には美しい朝雲となっ
て山領のあたりをさまよい、暮れには雨となって岐谷
に降り注ぎ、宗中の思いを鎮めたといいます。
<仏教語>
〖回向〗
えこう(=廻向)
死者の成仏を願って仏事供養をすること(追善供養)
をいったものですが、これはサンスクリット語の「あま
ねくふり向ける」という語の漢訳であります。
これを大乗仏教で、自己の修した善根の功徳を巡らせ
て他の衆生をも悟りの方向に差し向けることとしてい
ます。自利自他行でありますね。
<漢字の勉強>
巫ーみこ・かんなぎ・フ・ブ
甲骨文字で、神を祭るとばりの中で、人が両手で祭具
をささげる形。
※「工」は道具で、この場合は祭具を表しています。
和訓の「みこ」は「神の御子」からだそうで、
「かんなぎ」は「神和(かむなぎ)」からで、神楽を奏し
て神を慰めたり、神降しなどをする人の意からであり
ます。
漢語では女性の御子を「巫(フ)」とし、男の御子を
「覡(ゲキ・かんなぎ)」として区別しています。
姫ーひめ・キ
「女」に「臣=うふっくらとしている」で、身分の高い
女性。
※「臣」は二重頤の象形で、これから「ふっくらしている」
「ふくよか」の印象にもちいられる。
常用漢字では上記の意味の他に、小さくかわいいもの
の愛称にも用いられます。
和訓の「ひめ」は「日女」からで、男性の「彦」は「日子」
からだそうです。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
