ことばの物語
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖跳梁跋扈〗
ちょうりようばっこ
悪者などが勢力を振るい、すく勝手な振る舞いを
すること。
「跳梁」は跳ね回ることで、転じて好ましくない者がの
さばりはびこること。
「跋扈」の「跋」は踏みつけること、「扈」は魚を捕る籠
のことで、「跋扈」は大きな魚が籠の中に入らないで
跳ね上がることであります。
表現としてよく用いられる「魑魅魍魎が跋扈する」は
様々な化け物や物の怪が好き勝手にふるまうことで、
転じて、私利私欲のために暗躍するあやしげでえ恐ろ
しいものがのさばったり、はびこったりすることであり
ます。
<後漢の梁冀(りょうき)将軍は権力をかさに、横暴を
極めていた。この様子を見て質帝は梁冀を「跋扈将軍」
とあだ名した。
これに梁冀は怒り、この少年皇帝を毒殺したといわれ
る。>
隋の煬帝が舟に乗っていた時、大風に会い「この風
は跋扈将軍というべし。」と言ったところから、暴風を
跋扈将軍とも言うようになったと。
暴君で知られる煬帝がいうくらいだから、相当な横暴
ぶりだったんでしょうね。
<仏教語>
〖凡聖不二〗
ぼんせいふじ
凡夫も聖人もその本性においては同一であるという
ことで、「凡聖一如」ともいいます。
釈迦入滅以降、同じように悟る者がいなくなり、仏陀
になるためには何度も生まれ変わって、善行を積ま
なければならないとういう、考えが生まれてきます。
それが、大乗仏教の台頭により、凡人も聖人も仏陀
も本質的に同じとする考えが生まれてきました。
仏も昔は凡夫なり
仏ももともとは普通の人間でありました。
修行を積めば誰でも仏さまになれますと。
つまり、仏性は生まれながらに備わって
いるということであります。
<漢字の勉強>
凡ーおよそ・おしなべて・すべて・ボン・ハン
「風をはらむ帆の象形」で、風があまねくとどくところ
からおしなべて、すべての意味。
凡夫
平凡な人。
仏教では仏道に入らず煩悩に迷っている人。
聖ーひじり・セイ・ショウ
本字は「口=いのりのことば」+「壬=せのびした人」
それに「耳」で、耳をそばだてて神意に耳を傾け、
よく聞くことのできる人。
(商売ではよく「お客様の話を7割聞いて、3割話
しなさい」と教えます。
これ商道の聖人への道では?)
聖人ーせいじん・ひじり
知恵がすぐれて事理に通達した人ということですが
諸教説では異なります。
○道教・・・無為自然の道を体得した人。
○仏教・・・知徳が勝れて慈悲深い人。また高僧。
(キリスト教・儒教では、優れた功績を認められた人。)
和訓の「ひじり」は「日知り」からで、太陽のように天下
を領知する者ということから、天子と言う意味になり
また、太陽のように遍く天下の事柄を知るということ
から、知徳の優れた人というところからであります。
(領知は知行制度からで、所有し支配すること。)
お天道さまはご存じた!
ですね。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
