ことばの物語
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖釜中之魚〗ふちゅうのうお
煮られる前の釜の水中を泳いでいる魚で、
滅びる運命が目前に迫っている者のたとえ。
<『後漢書ー張綱伝』にあるお話。
後漢の時代、広陵という所を本拠地として反乱が
二十年も続いていた。そこに硬骨漢で中央政府に
煙たがれていた張綱という者が太守としてやって
来ました。
張綱は一人で反乱軍の首領の張嬰と面会し、物
の道理を説いて「今、降伏すれば寛大な処置を約束
するが、そうでないと大軍で攻めることになる」と降
伏することを説得します。
話しに感激した張嬰は「自分たちはこうして生を永
らえているが、まるで釜の中の魚のように、火に
かけられた釜の中で遊泳しているようなものだ」と
いって、心を入れ替え降伏したという。>
<仏教語>
〖厭障観〗えんしょうかん
悟りを得るための瞑想法で、肉体からの解放を瞑
想することであります。
それには、二つのことを捨てる瞑想をします。
一.人間は煩悩に覆われていることを思い瞑想し
ます。
人間、本来は清浄な魂を持っています。それが
煩悩と言う塵に汚されています。その塵を払うよ
うに、一つ一つ煩悩を捨てていく瞑想であります。
二.私たちは肉体に縛られていることを思います。
人間は生きているうちは、肉体から離れることはで
きませんが、その肉体の欲求や苦しみを厭い捨て
去ることを瞑想します。
(ギリシア哲学者のプラトンも「肉体は魂の牢獄」と
言って
いますね。)
全て、先ごろupした「休息万事」に通じますね。
<漢字の勉強>
厭ーいとう・あきる・エン・オン
「厂=岩石」に「猒=庵に通じ、おおうの意」で、岩石
でおおう、おしつぶすの意を示す。
厭離穢土(おんりえど)
仏教語で、穢れたこの世を厭い俗世から離れること。
障ーさわり・さわる・ふせく・へだてる・ショウ
「阝=おか」に「章=倉に通じ、かくしおおう」で、丘
で隠しへだてるの意味。
(別説)常用字解
「阝=神の梯子の形」に「章=遮る・ふせぐ」で、神
聖な所を防ぎ守るところから、へだてる、さえぎるの
意味となり、隔てる為の「ついたて」「さまたげ・さし
つかえ」の意味に用いる。(障子・障壁・故障・支障)
煩ーわずらう・わずらわす・ハン・ボン
「火」に「頁=頭」で、熱があってつ頭痛がするさま
から、わずらわしいの意味。
悩ーなやむ・なやます・ノウ
「忄=心」に「脳の象形」で、心や頭にかかわるもの、
なやこの意味。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
