≪ことばの物語≫
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖骸骨を乞う〗
官吏が辞職を願い出ること。
(臣下として主君に捧げた体の骸骨だけでも返して欲
しいということでありますね。)
<漢の劉邦と楚の項羽は長年天下を争っていました。
漢の劉邦にとっては敵将の范増(はんぞう)でありま
した。
そこで、劉邦の部下の陳平は項羽と范増の仲たが
いを画策し、楚軍の中に「范増はひそかに漢に通じ
ている」というデマを間者を使って広めます。
その話を耳にした項羽は范増を疑い始め、范増の進
言を聞こうともせず、ついに彼の権限を奪ってしまい
ます。
忠心を疑われた范増は怒って「天下の形勢はほぼ
定まった。あとは君主ご自身でなながよろしい。
私は我が骸骨を賜り一兵卒に戻りましょう」と言った
といいます。>
結果、漢の劉邦が勝利し、楚の項羽は敗れてしまい
ます。
【教訓】→疑うなら使うな。使うからには疑うな。
<仏教語>
〖退屈〗
広辞苑によると、
①気力が衰えること。嫌気がさすこと。
②圧倒されること。へこたれること。
③ひまで倦みあくこと。つまらさやひまのためあき
あくすること。
一般には普通③の意味で用いまする。
仏教語では①②の意味をさすようです。
<仏教語の退屈は「悟りを求める心が退き、屈してし
まうこと」で、修行の途中で心が屈折して嫌になり
退いてしまうことであります。
その原因となるのは
・菩薩提大屈
覚りの広大なるを聞いて退屈する。
・万行難修屈
限りない修行に退屈する。
・転依難屈
劣った法を転じて優れた法に依りどころを証する
のが難しいと退屈する。>
<漢字の勉強>
骨ーほね・コツ
「冎=ほねの象形」に「月=肉」で、肉体の核となって
いる、ほねの意味。
(補)
「冎」は「丸い穴の開いた骨」で、関節の受けの部分
の形で、滑らかな機能をもつところから、語源を「滑」と
していると。
【字義】
1.体の芯にあるほね。→筋骨
2.物事を組み立てる芯になるもの。→骨子・骨組
3.からだ。→老骨・病骨
4.人柄、品格。→気骨・硬骨漢
(日本での用い方)
・物事をうまくやるためのやり方の大切な点。
・苦労、手数。→骨折り・骨を惜しむ
骸ーむくろ・なきがら・ガイ
「骨」に「亥=核に通じ、果実の中心の堅い部分」で、
肉体の中心部分で、死人の骨、朽ちた骨の意。
和訓の「むくろ」は「身幹(みくろ)」からが音転したもの
のようです。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
