ことばの物語
≪たこといかー蛸・烏賊≫
〖蛸〗
「タコ」は軟体動物で、八腕形上目という部類であ
ります。
和訓の「タコ」の語源は「多くの手(こ)」からだそうです。
英語の「オクシパス」はラテン語の「オクトプース
(八本足)」という意味からだそうです。
※「イカ」は触覚一対を加えて十本足。
ユーモラスな姿から、軽く馬鹿にする象徴に使われた
りします。「このタコが」とか、禿げ頭の人に「タコ」なん
ていいますね。
ヨーロッパの地中海沿岸では食されますが、海のない
中北部では「悪魔の魚」と呼ばれているそうです。
衣蛸(ころもだこ)
京都に伝わる蛸の妖怪。
普段は普通の蛸のようにしていて、漁船が近づくと大
きな衣のように広がって、船を海中に引きずり込むと。
ノールウエイの「クラーケン」も大蛸の怪物で、これも
船を飲み込むといいます。
蛸地蔵(たこじぞう)
大坂の岸和田にある天性寺に鎮座まします。
岸和田城の落城の危機を、大蛸に乗った地蔵の
化身が救ったと伝えています。
蛸薬師(たこやくし)
京都忠京区にある永福寺に鎮座まします。
ある僧が病の母を思って、滋養のある蛸を戒律を
破って買ってきました。そうすると、その蛸が池に
飛び込んで光明を放っち、その物の母の病が癒え
たといいます。
蛸ーたこ・ショウ
字の成り立ちは「虫=動物」に「肖=ほそい」で、
たこ。
鱆ーたこ・ショウ
「章=あや・もよう」で、体色を変える魚の意。
「蛸」は中国では古語とされ、現用は「章魚」と表記
するようです。
〖烏賊〗
和訓の「イカ」の語源は、先がとがった槍のようで
「いかつい形」というとこからであります。(他説あり)
漢字源は「烏の賊」、つまり「烏の天敵」という意味
からです。これは中国の古書に書かれたいる言い伝
えからでありますと。
<イカは海面に死んだふりをして浮かんでいます。
それを知らずに烏が捕えようと舞い降りてきます。
すると突然イカは長い足で烏に絡みつき、水中に
引き込んで食べるそうですと。>
烏賊を乾燥させたものが「するめー鯣」ですね。
語源は「墨を吐くものの群れ→墨群れ」の音転した
ものであります。
縁起物として、結納などにつかわれます。
この時の表記は「寿留女」と書かれます。
これは「花嫁が永くその家に止まっていますように」
という願いを込めたものであります。また、これは食
べ物にという意味もあるそうです。
鰂ーいか・ソク
字の成り立ちは「魚」に「則=ぴったりついている」で、
吸盤で獲物にぴったりとくっついて捕らえる魚。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
