ことばの物語
≪生を含む漢字≫
〖産〗ーうまれる・うむ・うぶ・サン
元字は「立の部分が文」。
字の成り立ちは「文=文身(入れ墨)」に「厂=額の形」
に「生」で、一時的に朱や黒で描く入れ墨の儀式を
表す。
これから、「うむ・うまれる」の意味となり、さらに物を
生み出す、作り出すの意味をも持つようになりました。
※「生」は植物が発生することに由来し、「産」は母体
からの出産から発想されたもの。
<生まれた子に悪い霊がはいらないように額に印を
つけるし慣習がありました。日本においても、生まれ
た子の額に「×や犬の字」を鍋煤や紅で書く慣習が
見受けられました。このことにより、生まれた子の霊
が守られると考えられていました。>
姓ーかばね・セイ・ショウ
字の成り立ちは「女」に「生=うまれる」で、その人の
血筋(出身)をしめすもの。
なぜ女?
古く中国では女系の祖先、祖先の出身地にちなみま
した。これからでしょうが、同姓の結婚はしないような掟
が最近までふあったようです。
ちなみに「氏=うじ名」は職業、身分の名、地名にちなん
でつけられました。漢時代以降、姓と氏は混同されて
使われたようです。
日本ではこれが逆になり、「姓」は臣(おみ)・連(むらじ)・
国造(くにのみやっこ)・県主(あがたぬし)などの世襲職業を
あらわしました。
和訓の「かばね」の語源は「株根」からという説があり
ますが未詳で、「屍=かばね」という説もありますと。
いずれにしても「引き継ぐもの」という意ですね。
それにしても、昔の人は偉いですね。現在では女性
の遺伝子が引き継がれていくことがわかっています
が、すでに皮膚感覚でこれがわかっていたようですね。
性ーさが・セイ・ショウ
字の成り立ちは「忄=心」に「生」で、人が生まれる時
に受けたもので、先天的に受けた精神のあり方。
甦ーよみがえる・ソ
字の成り立ちは「更=かえる・あらたまる」に「生」で、
生き返るの意味。
(別説)
「更=たるんだものをかたく引き締める」で、息が
詰まってだらりと伸びてしまったものが、しゃんと生
き返る。
和訓の「よみがえる」は「黄泉(よみ)帰る」からであり
ます。なお、「黄泉(こうせん国)」は地下にあるとされる
死後の世界。
なお、「よみ」は「夜見=くらいところ」の意味からであり
ます。
他に「闇=やみ」「山=やま」の説がありますが、山とす
る説は、古くは死者を山に葬ったところからであり
ます。
星ーほし・セイ・ショウ
字の成り立ちは「昌=晶の略で、夜空に輝く星」に
「生=生まれたての若葉で澄み渡る」で、満天に輝
く光。
<繰り返しじっと反省すればするほど、常に新たに、
そして高まりくる感嘆と崇敬の念をもって心を満たす
ものが二つある。
我が上なる星の輝きと我が内なる道徳律である。>
(カント/実践理性批判)
醒ーさめる・セイ・ショウ
字の成り立ちは「酉=酒」に「星=澄み切った天空」で、
酔いがやんで、すっきりと気分が澄み切る。
腥ーなまぐさい・セイ・ショウ
字の成り立ちは「月=肉」に「星」で、肉の中に星のよ
うに混じる白い脂肪のある霜降りの肉。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社) 字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版
