ことばの物語
≪あほうどりー信天翁≫
〖信天翁-シンインオウ〗
漢字源は「信=まかせる」に「天=太陽」に「翁=老人」
で、「ー日同じ場所で、魚が来るのを待っている老
人のようだ」というところからであります。
〖阿房鳥・阿呆鳥ーあほうどり〗
和訓の「あほうどり」の由来は動作が鈍く人を恐れな
いので、容易に捕獲できるからだそうです。
「性極めて愚鈍なり・・・・・
陸の上に群居する時は遅鈍にて捕えやすし」
(大言海)
〖阿房〗は、秦の始皇帝が建てた巨大な宮殿
宮殿「阿房宮(あぼうきゅう)」からで、民衆が
「なんと愚かなことだろう」とあきれたという
ところから。
〖阿呆〗は、呆然といるからで、気が抜けたように
ぼんやりとしているというところから。
信天翁(あほうどり)は体長約92cm。
両翼を広げた時の幅は2.4mと大きな鳥で、顔は
カモメに似ています。絶滅危惧種となっています。
〖アルバトロス〗
英語て「あほうどり」のこと。これ?
そう、ゴルフにありますね。
パー(5とすると)→バーディ(4)→イーグル(3)
→アルバトロス(2)
一打で入るのがホールインワンですね。
由来は、阿房鳥が翼と風を巧みに利用して、長距
離を容易に飛ぶ鳥であるというところからです。
ちなみに、日本での別称「沖の大夫」も、大きな翼
で舞うのを大夫の踊りに見立てたものであります。
信ーまこと・まかせる・のばす・シン
字の成り立ちは「人」に「言=辛(入れ墨を入れる針)
+口」で嘘があれば受刑することを誓うさまから
まことの意味。
※入れ墨は刑罰として用いられました。
移木の信
約束を間違いなく実行する信用のこと。
<秦の商鞅が新しい法令を出すにあたって、国民
信用しないのを恐れ、南大門の大木を北門に移し
た者にし十金を与えると布告した。ところが木を移
すものはいなかった。そこで、賞金を五十金に増や
し、木を映した男に約束通り五十金を与え、国民の
信用を得たと。>
尾生の信
どんなことがあっても、約束を固く守ること。また、
融通の利かない馬鹿正直のたとえ。
<春秋時代、尾生という男が女と橋の下で会う約束
をした。なかなかやってこない女を待ち続け、その
うち大雨がぶって水が増えても去らず、橋脚にし
がみついて女を待ちながら溺れ死んだ。>
天ーあめ・あま・テン
字の成り立ちは「人の頭部を大きく強調したもの」
で、うえ、いただき、空の意味をあらわす。
天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)
釈迦は母の摩耶夫人の右わきから生まれるとすくに
七歩歩いて、右手で天を指し、左手で地を指して、
この言葉を言ったと。
天は人の上に人を造らず人の下に人をつくらず
(福沢諭吉)
人間は平等手あって、身分の上下、貴賤、職業
などで差別されるべきではない。
人間五十年下天のうちを比ぶば
夢幻の如くなり
一度生を得て滅せぬもののあるべきか
(幸若舞「敦盛」の一節)
信長が好み、出陣の前などに自ずから歌い舞
ったといわれます。
※「幸若舞」は室町時代に流行し、能、歌舞伎の
原形とされます。
名の由来は、幼名幸若という者が草子物に
節をつけて歌ったところを始まりとするとから
であります。
翁ーおきな・オウ
字の成り立ちは「公=項に通じ、くびの意味」に
「羽」で、鳥の首の羽の意味。転じて老人を尊んで
いう言い方。
誤字脱字ご容赦ください。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社) 字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版
