ことばの物語
≪けいざいー経・済≫
政治と経済は一体のものでありますね。
〖経世済民〗
「経済」の語源となったもので、世の中をよく治めて人々を苦しみ
から救うこと。また、政治そのものの役目をいます。
[経世]は「世を統治する」ことであります。
[済民]は「人民の難儀を救済すること」であります。
『管子』は言っています。
倉廩実(み)つれば則ち礼節を知り
衣食足りて栄辱を知る→倉廩実ちて礼節を知る
米蔵に穀物がいっぱい詰まっていれば礼節を知り、衣食足りれば
栄誉と恥を知るということで、これは統治の原則として、今日まで
変わることのないものでありますね。
これを一気に奪うものが戦争ですね。
経ーへる・ケイ・キョウ
字の成り立ちは「糸」に「坙=機織りの縦の糸の象形」で、たていと
の意味。(「糸」を付したのはその意味を強調したもの。)
(補)
「経」は「径」を語源としており、径はまっすぐに通る線のこと。
(直径)。
空間的イメージに時間的意味にも転化。
【字義】
‣ たていと~織物の経糸。⇔緯
‣ 東西南北の縦→経度⇔緯度
‣ みち~すじみち。(=径)→道路・道理
‣ さかい→経界
‣ くびれる~首をくくる。→経死
‣ ふみ~聖人の言行や教えを書いた書物。
儒教経典・仏教の経文。
済ーすむ・すます・サイ・セイ
字の成り立ちは「水」に「斉=ひとしい」で、川の水量を過不足なく
調整すること。
【字義】
‣ ひとしい。→斉しい
‣ 数が多いさま。むおごそかなさま。美しく立派なさま。→済済
‣ わたる。わたす。川を渡る。
‣ 渡し場。
‣ すくう。→救済・経済
‣ なす。なしとげる。できあがる。
‣ すむ。すます。→返済
済化(さいか)
人を救い導いて善に移らせる。
済時の才(さいじのさい)
時世を救う才能。世の乱れを救う才能。
済世(さいせい)
世を救う。時の弊害を正し、人民の難儀を救うこと。
済生(さいせい)
生命を救う。また、生活を助ける。
済度(さいど)
仏教で、仏道によって衆人をこの世の苦海から極楽の彼岸に
救い渡すこと。
誤字脱字御容赦ください。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社) 字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
