ことばの物語
≪くび・おびとー首Ⅱ≫
和訓の「くび」は「おびと」とも読みます。語源は
「大人=おびと」の転からで、長官、首領の意味
で、大和時代の姓制度の姓の一つで、地方豪族
に与えられた称号でもあります。
国造(くにのみやっこ)・県主(あがたぬし)・臣(お
み)・連(むらじ)・村主(すぐり)などは、今でも読み
方が残っていますね。
<字義>
◎くび・こうべー頓首(とんしゅ)
頓首というと、敬意を表して書簡などの最後に
書きますが、これは
古代中国で頭を地に付けて、または地に叩き
つけて敬意を表す礼法でありました。
◎はじめ・はじめるー歳首・首位
◎おさー首相・党首・元首
◎かみ(上)・刀の柄・かなめ・詩歌などを数え
る語
◎申す・告げる・罪を白状するー自首
◎向かう・頭を向けるー首丘(しゅうきゅう)
首丘は狐死首丘からで、狐は死ぬ前に穴を掘
って生まれ育った丘の方向に頭を向けるという。
これは、故郷を忘れないことのたとえでありまし
た。
◎しるしー首級(しゅうきゅう・しるし)
敵を打ち取った証拠の首であります。
秦の時代、敵の首を一つ取ると一階級上がるこ
とから、その証拠として首を持ち帰ったところから
であります。
ちなみに「解雇=首を切る」は、歌舞伎の人間の
首の作りもの「切り首」という小道具からで、胴体
と離れて縁がない「縁を切る」の隠語からであり
ますと。
首の字の成り立ちは、目と髪を強調して頭の形に
かたどり、くびの意味を表す。
異民族の首を携えて、その呪力で邪霊を払い清
めて進むことを「導」といい、その清められたところ
が「道」となります。
首は人体の中で最も大切な部分であるから、中
心となる人「おさ・かしら」の意味を表す。
(字解:白川静)
首善の地
都のこと。首善は天下の手本という意味。
今日で言えば、流行の発信地といったところかな。
首鼠両端(きゅうそりょうたん)
ぐずぐずしてどたらか決めかねていること。
また、形成を伺い、心を決めかねているたとえ。
<穴から首だけ出した鼠が外を伺って、両側を
きょろきょろ見回しているようす。>
首足処を異にす
首と足を別々にする。腰切りのけいのこと。
首途(かどで)
初めて旅にでること。
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
ことばの事典(講談社/日置昌一・日置英剛)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
