ことばの物語
≪あまねしー周・普・遍≫
「あまねし」とは「すみずみまで行きわたる」という意
味。⇒周知・周到
周ーまわり・めぐる・あまねし・シュウ
字の成り立ちは「方形の箱、または鐘などの器物
に彫刻が一面に施されているさま」で、あまねくい
きわたるの意味。篆文はこれに「口」をつけて、気持
ちをゆきとどかせて祈るさまを示す。
もう一つの字書
「田の中にいっぱい米のある形+口=四角い領
域」で、欠け目なく全体にいきわたる意味。
全く違った字解の内容ですね。
周章狼狽(しゅうしょうろうばい)
大いに慌てること。
周章も狼狽も「あわてる」という意味で、同類の
言葉を重ねて
強調したもの。
狼狽は、中国の伝説上の獣で、狼は前足が
長く後ろ足が短い。狽は前足が短く後ろ足が長
い。一体ではあたふたしてしまうので、二匹が
常に重なり合って行動すると。
用意周到(よういしゅうとう)
心遣いが隅々まで行き届いていて、準備に手
抜かりがないさま。
用意は前もって整えておくこと。
周到は行き届いて手抜かりがないこと。
普ーあまねし・ホ・フ
字の成り立ちは「日」に「並=ならび広がる」で、
太陽の光が広く行き渡るの意味。
普賢(ふげん)
普賢菩薩の略。あまねく衆生を済度する菩薩
さんであります。
仏の理・定・行を司り、文殊菩薩と共に釈迦の
脇侍を務めます。
文殊は智、普賢は行と言われます。
六牙を持つ白い象に乗り、合掌した姿をしてい
ます。
象は何物にも邪魔されず仏道修行にまい進す
ることを表し、白は穢れのない悟り、六牙は六
波羅蜜を表していると。
六波羅蜜は修行の内容で、布施・忍辱持戒・
精進・禅定・智慧の正しい修行であります。
普請(ふしん)
土木建築工事のこと。
普請場とか安普請なんて言いますが、もとは仏
教語で、請い受けるという意味で、特に寄付を請
うて堂塔を立てることを言ったもの。
普天の下(もと)率土の浜
天下全て。世界中。
普天は大地をあまねく覆っている天のことで、
率土は人の従いゆくところ。
遍ーあまねく・あまねし・ヘン
字の成り立ちは「行く」に「扁=ひらたくうすい」で、
ひらたくうすく行き渡るの意味。
平等である世界は望ましいのでしょうが、ひらた
くうすい貧乏は望まぬものでありますね。
遍照(へんしょう)
あまねく照らす。
仏教では法身仏の光明があまねく世界を照らす
こと。弘法大使を拝するとき、南無大師遍照金剛
ととなえますが、南無は帰依するという意味で、
金剛は不壊ということであります。
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
