ことばの物語
≪あしたー旦・晨・朝≫
古語辞典を調べてみると「あしたに死に、夕べに生ま
るるならひ、ただ水の泡にぞ似たりけり」という方丈記
の一節が例文として記載されていました。無常感が
ひしひしと伝わってきますね。
何故、夕べにうまれあしたに死ぬのか。
私なりの解釈ですが、人は夜の無明を生きるというこ
とですかね。
「あした」は夜の時間の終わりとあり
ゆふべ→よひ→よなか→あかつき→あけぼの→あ
したと時は7遷りゆくということでありました。
あしたに道を聞かば夕べに死すとも可なり
(孔子)
このように、もとは「あした」とはあさのことでありま
した。
旦ーあした・よあけ・タン
字の成り立ちは「日」に「ー=地平線の意味」で、日
が地平線から上が早朝の意味。
元旦は、元日のあさのことであります。
旦夕(たんせき)
あさばん。あさもばんもから、つねづねの意味。ま
た、きわめて短い
時間のこと。
命旦夕に迫る
時や事の差し迫っていること。旦夕の危とも。
晨ーあした・あさ・シン・ジン
字の成り立ちは「日」に「辰=蜃(はまぐり)の源字
で、二枚貝の震える舌をたしたさま」で、日がふる
い立ってのぼってくること。また、生気のふるいたっ
て動き始めるあさ。
晨鶏(しんけい)
朝を告げる鶏で、雄鶏とされていた。
牝鶏晨す(ひんけいあしたす)
「古人言有り 曰く牝鶏晨する無し 牝鶏もし晨せ
ばこれ家をつくす(ほろぼす)なり」。牝鶏が朝を告
げて鳴くと家が滅びると。
これは、あの酒池肉林で妲己のいいなりになった
殷の暴君紂王に対し、周の武王が連合軍を起こ
した時の宣言の一節にある言葉ですと。
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
