ことばの物語 ≪ざんこくー残・酷≫
残酷=惨酷(ざんこく)
むごい。そこない、しいたげて平気でいるさま。
何故「残=のこる」に「酷=むごい」なのか?
これは「残」の元の意味にあります。
「残」は「歹=肉をそしだ後の骨の象形」に「戔=ずたずたに切る」で、
「そこなう」の意味が本来であります。
転じて「のこりかす」の意味を表す。
「惨」も「そこなう・しいたげる」の意味でありますが、こちらは「心」に
「参=侵に通じ、おかす」で、心の平安をおかす、いたむの意味をあら
わし、メンタルへのダメージでありますね。
残骸(ざんがい)
殺され捨ておかれているなきがら。(死体)
残菊(ざんぎく)
初冬、または晩秋まで咲き残る菊で、九月九日(重陽)を過ぎた菊。
残月(ざんげつ)
沈みかけている月で、曙の月、夜明けの月。
残年(ざんねん)
残り少ない命。
あえて衰朽をもって残年を惜しまんや (韓愈)
【酷】ーむごい・ひどい・コク
「酉=ひよみ(暦)どり」という部首で、他に「さけのとり」ともいわれ
ます。これは「酒つぼの象形」で、この「さけのとり」が「酷」のポイ
ントであります。「告」は「むごくも犠牲になった牛」のことで、
「酷」は、「アルコール度の強い酒」という意味であります。
これが転じて「きびしい・はげしい・ひどい」という意味をあらわすようになったと。
酷似(こくじ)
よく似ている。
酷暑
厳しい暑さ。
酷薄(こくはく)
きわめて不人情なこと。
酷評(こくひょう)
厳しい批評。
2017.8掲載再考
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編
