ことばの物語
≪れんげー蓮華≫
蓮華
蓮の花ですね。古くは「はちす」といい、これは花托が蜂
の巣に似いてるところからであります。
他に、水芙蓉、不語仙、池見草、水の花という名があり
ます。
仏には蓮華というくらい、どの寺院にも蓮華の絵や加工
物があります。
これは、泥水の中から生じ、美しい正常な花を咲かせる
姿が、仏の智慧や慈悲の象徴とされるからであります。
妙法蓮華経とは「清浄な白い蓮華の優れた教え」とい
う意味で、泥から茎をのばし白い花を咲かせる蓮は、俗
世の中にあっても染まらず゛菩薩の道を行じ民衆を救う
という理想の象徴で、この題がついているのであります。
阿弥陀如来さんの台座は蓮(蓮台)で、悟りの象徴と、
おいでになる極楽浄土を表しています。
一蓮托生というと、善ても悪ても行動、運命を共にする
こととして使われますが、本来は死後共に極楽浄土に
往生し、同じ蓮台のに身を託すという意味であります。
エジプトでは、蓮華は豊穣と再生を意味し、母なる文
様として多用されています。
インドては、蓮華は精神的開花のシンボルとされます。
八枚の花弁は、空間の八方を表し、マントラに描かれ
るときはこれを表しています。
ヒンドゥー教では、ヴ゛ィシュヌ神のヘソから蓮が生じ、
その開いた花弁からブラフマン(宇宙の根本原理)が生
まれたといいます。
エジプトの万物の母なるシンボルと通じるものがあり
ますね。
ヴ゛ィシュヌ神は最高神ともされ、どこにでも存在し全
ての中に存在するものという意味を持っていて、世界
を維持する神さんであります。
なお、仏教の宗派によって主尊が違うように、
ヒンドゥー教においても、宗派によってどの神さんを
最高神にするかは違うようであります。
【蓮】ーはす・はちす・レン
「艸=くさ」に「連=つらなる」で、並んで実がつくはすの
意味。
蓮華草
こちらは野に咲く花で、本来の和名は「ゲンゲ=紫雲
英」といいます。
花の形が蓮の花に似ているところから蓮華草と言い
ます。
手に取るな やはり野に置け 蓮華草
(江戸時代の俳人 滝野瓢水)
これは、友人が遊女を身うけしようとしたのを諫めた
句でありますと。
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房
