ことばの物語
≪おおかみとむすめー狼・娘≫
まったく同じ字でも、右側の旁(つくり)の解釈によって、
解字が異なります。
【狼】ーおおかみ・ロウ
二度目のUPですが、その時は「犭=けもの」に
「良=浪に通じ、なみの意味」で、おしよせるなみの
のように群れをなして襲うおおかみの意味という、
辞書の解字を紹介しましたが、別の解釈がありました。
[漢字の謎と暗号ー青春出版社」
<「良」は、穀物をふるいにかけている様子に由来す
る象形文字で、ふるいにかけて良いものを選別す
るところから、良い意味になった。
ところが、脱穀、精米という過程を経ているうちに、
良いとは別の意味を持つようになった。
ヌカを取り去ると白だけではなく、青みがかって見え
るのだが、そこから「青く見える」という意味を併せ持
つに至った。>
まるでショートショトの推理小説!
さらに続きます。
<荒野にたたずみ、月明かりに青白く毛を光らせている
動物を「狼」と名づけたのは、その毛の色のせいだった
のである・・・・。
さらに、同様に青く見える意味で使われている字は、
浪や琅(青い石や玉)などがある。>
月明かりに光る青白い姿と、青白き米が繋がりましたとさ。
狼が良い獣と?そうではない謎解きでありました。
【娘】ーむすめ・ジョウ
この場合の「良」の解釈は前記の「良いものを選別する
」ところまでの解釈でストップし、「よい女」でありますね。
青白き肌の女とはならないのであります。
和訓の「むすめ」の語源は「生す・産す(むす)」に「女=め」
からでありますと。
中国では、「むすめ」を意味する字は他に「嬢」があります
が、日本では娘の敬称として使われます。
娘娘(ニャンニャン)
正式には乳母娘娘(ウバニャンニャン)と言って、道教の産
後の母体の女神さまであります。お願いをすると、産後の
回復やお乳の出をよくしてくれるといわれています。
願いが叶うと、乳房の形をした白い饅頭を供えてお祝いす
ると。
2017.7掲載再考
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房
