言葉の物語 <勝・敗>
喧嘩は勝っても負けても気分の悪いもの。
日本の武道は、勝者は静かに敗者に礼を捧げますね。
敗者の気持ちをおもんばかってのこと。
敗者の気持ちを知るのも、勝者です。
第一の辞書
【勝:ショウ・かつ・まさる・すぐける】
<「力」と「朕=チン・上げる」とを合わせで、
力を入れて物を上へ持ち上げることをあらわす。
そこから「こらえる」「力がまさる」意味に使う。>
【敗:ハイ・ヘ・やぶれる】
<「攵=ボク・動作を表す記号」と音を示す「貝=バイ・二枚貝」
を合わせて、貝のように割れることをあらわす。
そこから「こわれる」「やぶれる」に使う。>
いつも物足りない辞書にしては、なかなかですね。
第二の辞書
【勝】
<「朕」は「舟+両手で持ち上げるさま」。浮力のこと。
「勝」は「力」+「朕」で、重さに耐え物を持ち上げること。
そこから「たえる」「上に出る」意を含む。>
その次の説明が、多少説教じみてます。
<たえぬいて他のものの上に出ることが勝つこと。>
【敗】
ほぼ第一辞書に同じですが、
「敗」はまとまった物を二つに割ること。または二つに割れる
ことととなっています。
勝ちを千里の外に決する
自分は本営で作戦計画を立て遠く離れた戦場で決める。
有能な人物を現場で活用し、自分は本部で企画して成果を
上げるたとえ。
なんてことはない。参謀本部のことではないですか。
勝ことよりは負けないことを教えよ
「双六の上手といひし人に、その手立てを問い侍りければ、
「勝たんとうつべからず。負けんとうつべきなり・・・」」(徒然草)
勝も負けるも時の運
勝ち負けは人知や努力などではどうにもならないところにある。
勝てば官軍
戦いに勝った側は、たとえ正しくなくてもすべて正しいとされるたとえ。
そうなんです。歴史は全て、勝者によって書かれて
いるんですね。
勝引(しょういん)
勝友も同じ。優れた友のこと。自分の徳を勧めてくれる友。
自分を育ててくれる友達ということですね。
勝残去殺
悪者を感化して善人にし、死刑などを必要としないようにする。
敗軍の将は兵を語らず
敗軍の将は以て勇を言うべからず
敗子
家を滅ぼす子。
真の勝利は血を流さずに得る勝利である。
(ピュッタコス)
最高の勝利は、戦わずして勝
と孫子も言ってます。
【 春 望 】 (杜甫)
国破れて山河あり 城春にして草木深し
時に感じて花にも涙をそそぎ
別れを恨んでは 鳥にも心を驚かす・・・・
安禄山の乱に合い、敗軍の中にあって作った作品。
玄宗皇帝、楊貴妃の最後が待ち受けてます。
夏草や 兵(つわもの)どもが 夢の跡
(芭蕉)
「敗」には侘しさが漂ってますね。
今日一日 幸運でありますように!
誤字脱字ご容赦ください。
