録画したスイッチも、観てもいいけど、観たくないような、今じゃないような、結局そのまま。
買ってきた音楽と人も、袋から出してもいない。
別に読みたくないわけじゃないけど、なんか今は読みたくないような、そうでもないような。
それでも……。
私は太宰が好きだ。生涯をかけて読みたいと思った作家だ。小説も音楽も芸術だ。当人が生きていようがいまいが、時代に関係なく好きなものは好きでいいはずだ。
私が好きなら好きに変わりはない。
そんな大事なことを忘れてしまうところだった。
この先どうなのか、そんなことはそもそも関係ないことだ。
私は毎年一人で桜桃忌をやっているじゃないか。
私の中で、彼は太宰と同格になったのだ。
部屋中の何もかも、関連するものは棄ててしまおうかとさえ思った。そのくらいしないと訣別出来ないと思ったからだ。何と訣別するつもりなんだ、遺品整理と勘違いしているじゃないか。
大好きなものを抱えて生きることに、辛いことなどあるものか。
これからもきっと、私の支えになってくれる希望を、そんな簡単に手放すな。
だから……。
別冊音楽と人も予約したし、武道館も当選したので素直に喜びます。やったー!
武道館をみんなで一緒に泣き笑いで盛り上げて、無事に成功させなくちゃ。
あっちゃんのために。それが餞となるように。