契り | 或るひとつの物語

或るひとつの物語

不定期に詩を載っけます。

おまえは呼ぶ

誰のものでもない名を

「××××」

誰にも届きやしないじゃないか

其れなのに何故だろう
声を枯らしてまで叫ぶのだろう

穴の開いた風船が音をたてずに
流れる
呼吸するたび小さな生物を
食べる
閉まりきらない扉が風の吹くことで
開く

そんなところから来たのでは
誰も気づかない

おまえは誰だ?

知っている答えを聞く

おまえはおまえだ

蝕まれた躯は空っぽの器
おまえで満たされる 徐々に 確実に

おまえには名がなかった
僕には素敵な名があった

おまえには新しい名が出来た
僕には名がなくなった

さぁ、真の名を云え

おまえに喰われるその日

二度と帰ることのないこころと共に
ヒガンバナは咲く