※『Hit me!』(モデルズ)より。
こんな嵐の日には、心と身体がざわついて。
「あっ、あっ・・・じゅんっ、も、イク・・・ッ」
「ガマンしないで・・・僕もこのまま・・・いい?」
「んッ、い、よ・・・ッ」
長い手足を僕のカラダに絡ませて
めいっぱいで僕を受け入れてくれる優しい人。
「雅紀さん、イク、よ・・・ッ」
そのまま彼の熱いナカに注ぎ込むと、ソコがギュッと締まって言葉にならない幸せを感じた。
ぐっぐっと腰を送って奥まで届かせれば、イッたばかりの雅紀さんから相変わらずの甘い声が漏れる。
余韻を追いかけたくて、繋がったままで息が整うのを待った。
こうして雅紀さんと過ごして、落ち着かなかった体と心が、やっとひとつに戻れた気がした。
「ナカ、後でちゃんとしてあげるから、ちょっとこのままいさせて・・・」
「ん・・・潤くん、なんか、あった?」
雅紀さんを大切に抱いて。
僕自身が癒される最高の時間。
抱いてるのは僕なのに甘やかされているような至福のとき。
雅紀さんのナカから出て、仰向けになると
胸元に愛おしい重みを感じる。
ゆったりとおしゃべりの時間。
「・・・何にもない。何にもないけど、ないからこそ、ただ、毎日の幸せとか充実とか、感謝とか。そういうのでめいっぱいカラダとココロが満ちたときに、雅紀さんと少しでもそんな気持ちを共有したくて」
「そっか。たまにあるよね、こうやって甘えてくれる時。」
「・・・甘えてるつもりは、ない、けど」
「そ?しょーちゃんにはいつも甘えてるのに、オレにはかっこつけようとしてるなーって、思ってるよ?」
「え、翔くんの前で僕、そんな?」
「ふふ、うん、そんな」
大きな仕事を終えて。
翔くんや雅紀さんにも褒めてもらえて、喜んでもらえて。そのことで僕自身がどれだけ幸せを感じているか。自分の仕事の成果や評価で大切な人を幸せにできるって、こんなに自信になるんだって、ふたりと過ごして初めて知った。
「すごく雨が降ってるね」
「うん、なんか、世界が閉ざされてるみたいだ」
「潤くんもしょーちゃんに負けずロマンチック」
「・・・まぁ、かなり影響は、受けてる」
メッセージの受信を告げる小さな着信音。
「あ、時間だ」
「・・・?」
「潤くん、お誕生日おめでとう。」
「・・・ありがと」
「朝になったら、しょーちゃんも帰ってくるから、みんなで豪華な朝ごはん食べに行こ?」
「豪華な朝ごはんなんだ」
「そう、だって一緒に朝ごはんを食べられるって、なんかトクベツじゃない?しょーちゃんがなんか考えてくれてるみたい。あの人も忙しいのによくやるよね」
そう言って、優しく微笑む雅紀さん。
あぁ、本当に、好きだ。
このふたりと生涯を共に過ごすって
なんてしあわせなんだろう。
当たり前の毎日を、トクベツにしてくれる、雅紀さんと翔くんに、これからもたくさんの感謝を伝えていける自分でありたい。
強く、誓った。