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好きな人が出来た

優しくて笑顔が素敵な男性

私が一目惚れしたんだ

猛アタックしたよ

でも、振り向いてくれない

一緒には居てくれるんだ

でも…

彼はとても優しくて私を常に気遣ってくれる

でもね、何か足りないんだ

まるで、私じゃない誰かを想っているような

贅沢な悩みなのは分かっているんだよ

でも…

今日は二人で買い物に来ている

私がトイレに行って帰って来た時

明らかに私の好みではない服を彼は遠い目で見つめていた

これを着て欲しいの?

私は思い切って問いかけてみた

そうだねといつもの優しい笑顔

違う、私じゃない

女の勘という奴なのかもしれない

私にじゃない他の誰かだと直ぐに気づいた

彼は私と居る時、時々一瞬だけど申し訳なさそうな顔をする

浮気とかそういうのじゃない

私じゃない誰かが彼の心に棲んでいる

家まで送って行くよと言ってくれたけど

断った

一人になって考えたかった訳じゃない

誰かに聞いて欲しくて気が狂いそうになってしまいそうだったから

私はすぐに連絡を入れた

急だし、こんな時間に呼び出すなんて非常識なのは分かっていたけど…

しかし、彼女はいつもの調子でやって来た

みさこ「大丈夫?急にどうしたの?」

みさこは怒る訳でも責める訳でもなく

真っ先に私の心配をしてくれた

友達って有難いな

私はみさこに今思っているモヤモヤを全て話してみた

みさこ「…」

みさこは真剣な顔で聞き

大きく息を吐き意を決した表情で話し始めた

みさこ「今から言う事は私の推測だけど」

みさこ「もし、彼の心に棲んでいる人が生きていれば全く心配要らないよ」

どういう事?まさか死んだ恋人とか言うつもり?

みさこ「生きてる人間相手なら、ゆずが堂々としていたら負ける事なんてないよ」

みさこ「でも、死んだ恋人とかなら…」

死んだ恋人の話とか今まで聞いた事ないよ

って私にそんな話しないか

みさこ「いい?思い出はね月日が経つ毎にどんどん美化されていく」

みさこ「思い出と喧嘩しても勝てないんだ」

みさこ「まぁ、死んだ恋人はあくまでも私の推測だけどね」

みさこ「もし、私の推測が当たっていたら辛い恋になるよ」

みさこ「一度、彼に聞いてみたら?もし、はぐらかされたら携帯見ちゃえ」

私は頷き みさこと解散した

死んだ恋人か

もし、そんな人が過去に居たら私もそうなるかもね

明日、明日必ず聞いてみよう

私と彼が結果はどうあれ前に進む為に

翌日、彼の家を訪ねてみた

急だったから驚いてたけど、いつも通り
快く招き入れてくれた

暫くの沈黙

私は覚悟を決めて聞いてみた

もしかして、忘れられない人が居るの?

彼の表情が曇る

ビンゴだ

お願い生きていて

私は祈るような気持ちで次の質問

一番大切な質問を彼にぶつけた

重い沈黙の後

彼は一番聞きたくなかった言葉を発した

5年前に病気で死んだと

終わった

私の希望は脆くも打ち砕かれた

死んだ人と張り合っても勝てない

じゃあ、どうして私と付き合ったりしたのよ

酷いよ、そんなのってないよ…

振ってくれたら良かったのに

そうすれば諦められたのに

私は彼を責め続けた

彼は俯き、ごめんしか発しなくなった

どんな人か見せてよ

私が言うと彼はおもむろに立ち上がり一冊のアルバムを私に手渡した

みゆとの大切な思い出

表紙に書かれた彼の字

みゆって名前なんだ

私はページを捲り食い入るように見た

そこには、幸せそうな彼とみゆさんが写っていた

ページを捲る度に彼とみゆさんの笑顔が幸せを増していく

そして、写真の背景が病室に変わった

彼女は顔を隠していた

病気の姿を顔を見られたくなかったんだろな

残したくなかったんだろな

そして、アルバムの最後に小さなメモが挟んであった

だいすきだよ しあわせだったよ

震える手で書いたであろう文字

最後の力を振り絞り書いたであろう

短い文章だけど、どんな言葉よりも深い
とても深すぎる精一杯の愛を込めた文章

負けた

私は負けを認めざるおえなかった

私はアルバムを返し

一言だけ彼に伝えた

連れて行って欲しい場所があるんだ

ゆずポンズ「いいよ、どこに行きたい?」

みゆさんのお墓参りがしたい

どうしても言いたい事があるから

彼は分かったと言い車を走らせる

一言も話さない重い重い空気

ゆずポンズ「着いたよ」

良く手入れされていて綺麗なお墓

私は彼女が好きな飲み物とお菓子をお供えし手を合わせた

そして、彼女のお墓に語りかけてみた

私は今日、彼と別れます

彼は驚き止めようとしたけど、構わず続けた

黙ってて

これは私のケジメなんだ

彼の心には貴女への愛が海よりも深く刻まれている

私は彼と貴女の思い出をこれ以上壊したくない

彼の事を好きになってごめんなさい

貴女と彼の邪魔をしてしまって本当にごめんなさい

そして、こんなに彼が素敵な男性になったのは

きっと貴女を好きになり心から愛したから

短い間だったけど、私は彼を好きになって本当に良かった

彼をこんな素敵な男性にしてくれて

ありがとう

さようなら

そして、私が立ち上がり 立ち去ろうとした時

あーもう何言ってんのよ!

後ろから女性の大声

何?誰?私が振り向くと

みゆちぃ「苛々するな本当に…」

ゆずポン「み、みゆさん…」

みゆちぃ「あのさ、何で別れる必要があるのよ!」

ゆずポン「でも…」

みゆちぃ「でも…じゃない!」

みゆちぃ「それから!」

みゆちぃ「男なら、もっとしっかり捕まえておきなよ!」

みゆちぃ「こんな良い子なかなか居ないよ」

ゆずポン「あ、あの…」

みゆちぃ「何?」

ゆずポン「私…」

みゆちぃ「もし、貴女が私のお墓に来て私に対して罵詈雑言でも並べたら」

みゆちぃ「私は貴女を認めなかったよ」

ゆずポン「…」

みゆちぃ「でも、ごめんなさいって何?ありがとうって何?反則だよ…そんなのさ…」

みゆちぃ「そんな事言われるなんて思わなかったから驚いたよ」

みゆちぃ「私はもう十分に愛されたから」

みゆちぃ「二人とも幸せになってお願い」

みゆちぃ「いい?今度、こんな良い子を泣かせたら絶対許さないからね?分かった!」

ゆずポンズ「分かった」

みゆちぃ「そんな顔しないで」

みゆちぃ「ありがとう、ずっと思っててくれたから私は死んでも幸せだったよ」

みゆちぃ「それから、二人が結婚して赤ちゃん生まれたら見せに来てね」

みゆちぃ「これが私からの最後のお願いだよ」

ゆずポン「はい、必ず」

みゆちぃ「じゃあね」

みゆさんは消えた

幽霊と言うやつなんだろうけど

全く恐怖もなく寧ろ暖かい気持ちだった

私達は必ず幸せになります

私と彼はもう一度 彼女のお墓に手を合わせた

真冬なのにとても暖かく心地良い風が吹き私達を包んだ

数年後

待望の赤ちゃんが生まれ

私達夫婦は再びみゆさんのお墓を訪れた

見えますか?約束通り赤ちゃん見せに来ましたよ

可愛い女の子です

とっても幸せですよ

赤ちゃん「あーあー」

ゆずポン「どうしたの?お墓が気になるの?」

赤ちゃん「みーゆーみーゆー」

ゆずポン「へっ?みゆさんの話、この子の前でした事なかったのに…」

ゆずポンズ「お、俺もないのに何で…」

赤ちゃん「マーマ マーマ」

ゆずポン「うん?ママの手を握りたいの?はい」

赤ちゃん「パーパ パーパ」

ゆずポンズ「パパの手も握りたいのか?」

赤ちゃん「パーパ マーマ みーゆ」

ゆずポン「ねぇ、この子さ…」

ゆずポン「もしかして…」

ゆずポン「ねぇ、ママの事好き?」

赤ちゃん「マーマ」ぎゅっ

ゆずポン「ママも貴女の事がだーい好きだよ」にこっ



ちゃんもも◎(神様)「本当に良いの?今、急いで生まれ変わらなくても次まで待てば彼と結婚出来るんだよ?」

みゆちぃ「良いんですよ、生まれ変わるなら二人の子供が良いから」

みゆちぃ「それに、まだ少し心配だからね」

ちゃんもも◎(神様)「心配って?」

まだまだあの二人には見守ってやれる人間が必要だから


みゆちぃ視点

私は5年前に病気で死んだ

今は俗に言う幽霊ってやつかな

今はこうしてあの世から彼を見る毎日

彼は心から私を愛してくれた

そして、私も彼を心から愛していた

あれから5年

彼は私の事を想い続けてくれている

嬉しい事なんだけど、複雑なんだ

私はもう、この世には居ない

彼の傍に居てあげれない

彼の為に料理を作ったり

彼が落ち込んだら慰める事も

頭を撫でて貰う事も出来ないんだ

私の事を吹っ切って新しい良い人見つけて欲しいんだけど

それすらも彼に伝える事すら出来ないんだ

うん?あの子は誰だろ?

彼と親しげに話す女の子が居る

お弁当作ってあげたんだ

あの子、凄く嬉しそうだな

ちょっと、もっと嬉しそうな顔しなよ

折角、作ってくれたんだからさ

何だかとても彼女が気になった私は

彼女を暫く監視する事にした

新しい人見つけて欲しいのは山々だけど

誰でも良いって訳じゃないんだ

やっぱり、彼に相応しい私が認めた女の子が良いからね

最後の意地って感じかな

彼と別れ部屋に帰り考え事をする彼女

どこか上の空な彼を見て不安になってるみたいだ

あーあ泣いちゃった…

泣かないで、私も悲しくなるから…

彼女はとても優しく人なつっこい女の子だった

こんな良い子なら彼を任せても良いかな

私はそう思い始めていた矢先

彼の部屋に彼女が訪ねて来た

深刻な顔している

私の緊張が一気に高まる

どうやら私の存在に気がついたみたいだ

気にしなくて良いから

私は何度も何度も言うも当然通じる訳はなかった

ちょっと、何で私のアルバム何か彼女に見せるのよ!

そんな事したら、あの子は…

彼女が真剣にアルバムを見る

本当はいけないけど

私は彼女の心を覗いてみた

えっ?負けたって何?何言ってんのよ…

私は死んだけど、貴女は生きてる

生きてる貴女が彼を支えてあげなきゃ

アルバムを読み終えた彼女は彼に私のお墓参りに行きたいと彼に告げた

そうだよね、私の事が絶対憎い筈だよね

文句の一つも言いたいよね

ごめんね…

私は彼女の私に対する怒りと憎しみを受け止めるべく一足先に自分のお墓で待つ事にした

長いな、こんなに時間を長く感じたのは初めてかもしれない

そして、その時が来た

彼女は私の好きなお菓子とジュースを持って来てくれた

憎い筈の相手にそんな事しなくて良いんだよ

いい子だな本当に…

彼女は私のお墓の前に座り語りかけて来た

さぁ、こい!

私はこれから来る罵詈雑言に身構えた

でも、彼女は意外な言葉を口にした

別れる?何で?別れたら駄目だよ!

そんな悲しい顔して目にいっぱい涙溜めて精一杯の強がりを見せてる癖に何言ってんのよ

ごめんなさいって何?謝るのは私の方なんだよ

何で何も悪くない貴女が謝るのよ…

ありがとうって…

何なのこの子は本当に

駄目、このまま別れるなんて絶対駄目!

私は絶対許さないから

本当はいけない事だけど

私は居ても立ってもいられず

彼と彼女の前に姿を現した

驚く彼と彼女を尻目に私は噛ましてやった

でも…じゃないんだよ

生きてる人間が幸せにならないでどうするのよ

私は今思ってる事の全てを吐き出した

彼が申し訳なさそうな顔で私を見る

そんな顔しないでよ

私はもう十分に貴方に愛されたから

先に死んじゃってごめんね

幸せになってお願い

どうやら限界が来たみたいだ

私の体が徐々に消えていく

じゃあね

私はあの世に戻った

神様が呆れた顔で見ていた

ちゃんもも◎(神様)「全く貴女は何してるのよ」

ごめんね、どうしても言いたかったんだ

ちゃんもも◎(神様)「生まれ変わるにはまだ時間あるから」

ねぇ、神様頼みがあるんだ

ちゃんもも◎(神様)「頼み?」

早く生まれ変わりたいんだ

ちゃんもも◎(神様)「早くって何か希望はあるの?貴女は真面目だから聞いてあげる」

あの二人の子供にして欲しいんだ

ちゃんもも◎(神様)「子供?いいの?」
 
うん、愛の形は変わっちゃうけど

子供が良いんだ

子供になって深く長く愛されたいんだ

あの二人にね

そしたらね

今度はもっと幸せで素敵な人生を送る事が出来ると思うんだ


終わり