『老人雑話』という書物に、明智光秀が「仏の嘘を方便と言い、武士の嘘を武略と言う、百姓は可愛きことなり」と言ったということが書かれています。
現代では、「国家のウソ」を「謀略」というようです。
1931年に大日本帝国が起こした「満州事変」は「謀略」だったことが明らかになっています。
満州事変とは、当時日本が権益を持っていた南満州鉄道の線路爆破事件(柳条湖事件)をきっかけとして、満州(現在の中国東北部)に満州国を建国するに至ったものなのですが、関東軍の謀略であったことが明らかになっています。
満州に駐屯していた関東軍の参謀であった石原莞爾氏が事変の計画を作成したことは本人も認めていて、第二次世界大戦後に自分が戦犯に指名されなかったことを不思議がっていたそうです。
こういう謀略は、植民地獲得戦争の理由とするために帝国主義国ではしばしば行われていますが、アメリカ合衆国も頻繁に行っています。
1898年2月にキューバに停泊中の米国軍艦メイン号の謎の爆沈事件をきっかけとしてアメリカ合衆国はスペインに宣戦布告して戦争に勝利して領土を拡大し、続いてフィリピン政府と戦争してフィリピンを植民地化しました。
メイン号爆沈の原因は現在も不明のままですし、米国も原因を調査してはいますが、ありのままの事実を解明する気はないようで、米国による謀略説が根強くあります。
ベトナム戦争への米国の直接介入の理由とされた「トンキン湾事件」も米軍の謀略であったと、当時のマクナマラ国防長官が後に告白しています。
1991年の湾岸戦争のきっかけとなった「ナイラ証言」がインチキのプロパガンダ(=謀略)であったことは、すでに明らかになっています。
2001年のアメリカ同時多発テロ事件(9.11事件)も、謀略説が根強く主張されており、アメリカ国民の連邦政府への不信感の原因となっているようです。
第7ビルの崩壊の動画を見ると、どう見ても「制御爆破解体」としか思えません。
その後、日本のマスメディアは、2003年のイラク戦争の直前にはサダム・フセインがいかに邪悪な独裁者であるかという、欧米マスメディアの「悪魔化プロパガンダ」をたれ流し続けていたのを記憶しています。
イラク戦争の理由としていた「大量破壊兵器」はなかったことを、米国政府も認めざるを得なかったのですが、要するに謀略によって戦争を始めたことを公式に認めたということです。
「アメリカンポリスルール」では、「警官が危険を感じれば正当防衛が成立する」らしいので、少しでも警官が危険を感じるような動きをするとバンバン撃ってくるそうです。
オバマ大統領時代に「米国は世界の警察をやめる」と言い出したのですが、危険を感じただけで戦争を仕掛けられてはたまりませんので、他国としてはよかったのでしょう。
ロシア軍のウクライナ侵攻のすぐ後にこのような記事が書かれています。
実際、日本のマスメディアはウクライナ(=米・NATO)側のプロパガンダをほぼそのまま垂れ流しているとしか思えません
そういうのをずっと続けているということは、残念ですがその方が視聴率が高いのでしょう。
ほとんど第二次世界大戦中の「大本営発表」に近いようなのですが、そういうのを信じ込むというのも、マスメディアの権威を盲信する「権威主義的精神構造」によるものでしょう。
最近、中国やロシアを「権威主義国」と呼ぶようになってますが、日本の方がよほど権威主義的なのではないかと思います。
米国民も現在の連邦国家に対して疑惑を感じる人が増えているようで、今年3月に発表されたのアンケート調査によれば、連邦政府を信頼している人は16%しかいないそうです。
ありがとうございます