今回、40年振りのコンチを履いてタイヤの馴らしとインプレのつもりで、権現堂林道から顔振峠まで走った。

だが、帰路に越生の佐藤酒造に寄ったところ ”まりこのさけ ”新作を入手したので、ロードアタック3のインプレは次回とし、先ずはこちらから..

”まりこのさけ”、一代目即ちNo.1は2015年からだったと記憶している。

女性は穢れの概念から酒蔵にも入れなかった大昔とは違い、利酒で女に敵う男はいない とまで言われ始めた21世紀。それでも当時尚、女性杜氏はめずらしかったので、”まりこの酒”は確か新聞でも取上げられたはずだ。

No.1は纏まりよい酒だったし、No.2はフレッシュ感が強められたが酸味とのバランスも良く呑みやすかった。その後、毎年順調に2018年No.4まで続いたが、2019年訪れた時は ”まりこのさけ”がなく、季節限定の生酒を入手した。

 ⇒ まりこの酒 (ameblo.jp)

その後、No.5とNo.6を入手したのは2021年初春だった。当時、コロナの影響もあったかも知れないが、僅か1、2カ月の短期間にNo.5とNo.6の2バージョン出されたのは、No.6に採用した酒造好適米の五百万石(新潟の契約農家から仕入れたそうだ)を早く試したかったからだろうか。

まぁ女性のフォトパッケージに誘はれ買ってる訳では決してないのだが、下のフォトは、以前 ”佐藤麻里子”さんに店頭でお会いした時のもの。御当家初の女性杜氏は落着いた雰囲気ながら、今もきっとなおチャーミングな方であるに違いない。

そんな、”まりこのさけ”、今年はNo.7に..

今回、その最大の特徴は”生原酒”であること。

生貯みたいに一度でも火入してれば常温保存できるが、今回は 要冷蔵品なのだ。

以前、こちらで”生酒”を入手したのは冬場だった事とリーズナブルな価格だったゆえだが、”まりこ”シリーズでは今回初の試み。

売り子さんからも、ご自宅に帰ったらすぐ冷蔵庫入れて下さいね、と念を押されたが、如何にVXで高速走ろうが県内のご近所に持って帰るのとは訳が違う。(ビジネスのQAとして保冷パック用意した方がベターでは..

さて、晩に早速、栓を開けた。

う~む、さすがに生の原酒。吟醸香がハンパない。それにアルコールも容赦なく強い。

マイルドな古酒であればアルコールが高くても舌に馴染むが、これは若くフレッシュで香りも華やかなのに、酸味もありドロッと強い..今回は かなりオテンバさんだ。

私だって、たまにはビリーバンバン聴きながらキレのある”いいちこ”をロックで呑むが、しかしこのNo.7のバランスはないだろう..と云うより「もったいない」。

普通のメーカーだったら仕込水でバッティングして飲みやすくして出荷するだろうし、氷を入れロックでもイケる類のものだ。

邪道かも知れないが人によっては炭酸水で割るのも良いだろう..実際試したら、某大手メーカーの発泡日本酒よりも全然美味しかったし量換算でも割安にもなる。逆に云えば、メジャーな発泡日本酒は、いくら購買層クラスターがリッチな女性とはいえ、薄すぎるし設定価格が高すぎるのだ

 

こうして、日本酒に言いたい放題言ってるが、私は決してマニアではない。

唯、周囲が気を利かせてか、年が明けると暫くの間、我家のストックルームは樽酒の香が充満し、先週も新潟のアンテナショップで唎酒セットの御接待だった。

左から、麒麟山「ぽたりぽたり」、鶴齢、想天坊。

表参道のアンテナショップ”ネスパス”は新潟の酒であふれている。それにしても、最近でこそ寒梅を置いているが、一昔前は なぜか何時行っても寒梅はなかった。

まぁ二昔前は仕込み水の採取地を限定したり流通する絶対量も少なく、また地元優先のプライドも石本さんにはあった為、こちら東京では他のマイナーな酒との抱合せ販売が横行していたのだから。だが、今やその辺のデパートでもスーパーでも当り前のように入手でき、希少性など、今や獺祭にカンパイ..イジの悪さと駄洒落ご容赦あれ。

さて、その寒梅が珍しかった二昔前、衝撃的だったのが正に新潟は五泉の地酒、 「菅名岳」。

当時、雪中梅や峰の白梅も好んで飲んでいたが、これはヒトに勧めたくなかった。

最近では都内でも手に入るが以前は地元から送ってもらっていて、何より売れるようになると品薄になったり、味わいが落ちたりと、そんな心配をしたからだ。

さて、越生は佐藤酒造で入手したワンカップとTシャツ、日本酒の分かる友人に送ろう。

 ――   乞う勘弁、生酒や樽酒を送る訳にはいかない。