6月議会閉会 マイナンバーカード普及予算に反対討論 |       荒尾市議会議員 田中ひろはるブログ

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6月8~30日までの会期23日間で開催されました、令和2年第3回市議会定例会(6月議会)が昨日、閉会しました。

 

上程されました議案は一般会計補正予算などの14件、人事案件16件の合計30件。

いずれも全員賛成、あるいは賛成多数により可決となりました。

 

 

賛否が分かれましたのは3件。

荒尾市民病院の使用料および手数料条例の一部改正。

令和2年度荒尾市一般会計補正予算(第4号)。

令和2年度荒尾市水道事業会計補正予算(第1号)。

 

荒尾市民病院の使用料および手数料条例の一部改正の件において現在は、大学病院などの特定機能病院と許可病床400床以上の地域医療支援病院が対象となっています、紹介状なしで病院を受診した場合での上乗せ料金。

 

一般病床200床以上の病院は、これまで病院の判断で上乗せ料金を設定することができていましたが、特定機能病院と200床以上の地域医療支援病院に対象が拡大されたことにより、具体的には荒尾市民病院において、紹介状なしでの初診の場合は1650円が5500円。

再診の場合は2750円となるというものです。

              (いずれも消費税込み)

 

紹介状とは、大きな病院での診察や検査などの受診をするよう、診療所や他の病院から行う文書のことです。

 

病院と診療所の役割分担をより一層図る「医療機関機能分化促進」。

軽い症状の患者の方には、まずは身近な「かかりつけ医」に診てもらいたい考えがあるようです。

 

現在の全国420から約670に増えるようです。

 

令和2年度荒尾市一般会計補正予算(第4号)では、マイナンバーカード普及における国からの予算が計上されています。

下記に、討論しました文章を掲載しておきます。

 

議第53号 令和2年度荒尾市一般会計補正予算(第4号)について、新社会党議員団を代表して反対の立場から討論を行います。

私たちが、この議案で問題があると指摘しますのは、個人番号カードいわゆるマイナンバーカード普及にかかる費用が計上していることにあります。

行政の効率化を目的に、2016年1月に始まりましたマイナンバー制度において、全国のカード普及率は約17%、本市では6月時点で12.8%となっています。

コロナ禍における、緊急経済対策での国支給10万円の特別定額給付金において、オンラインによる申請ができること、あるいはマイナンバーカードでしか申請できないとの勘違いもあり、若干の伸びがあったようです。

この特別定額給付金でのオンライン申請において、暗証番号を忘れた、暗証番号を複数回間違えロックがかかってしまったことで、全国の自治体窓口での混雑。

システムに負荷がかかりダウンし、オンライン障害が発生。

人口が多い自治体においては、申請内容や二重登録の確認に大変な作業、多大な時間を要していたことで、オンライン申請の受付を終了し、郵送申請方式に一本化にするといった報道もあり、制度そのものの不備が露呈されました。

そのため国は、政府から給付金などを受け取る預貯金口座を、マイナンバーとセットで登録することを義務付ける考えを示し、来年の通常国会に関連する法案の提出を目指すと言われています。

そもそもこの電子証明書と言われるマイナンバーカードには氏名、住所、生年月日、性別の住民基本4情報の他に、本人が希望すれば電話番号やメールアドレスといった個人情報を登録しておくことができますが、預貯金口座登録の義務化となれば、国が国民の資産状況を把握することになるのではと、懸念する声があがるのは当然のことです。

マイナンバーカードは、本人確認のための公的な身分証明書としての利用、コンビニなどで住民票の写しや印鑑登録証明書などが取得できるなどを謳い文句に普及に力を注ぎ、社会のデジタル化を進める観点から5月25日、デジタル手続法により通知カードを廃止。

20歳未満は、5年間の有効期限を来年に迎えることでの継続取得、また新規取得をも促すため、9月から実施するキャッシュレス決済25%還元のマイナポイント付与。

マイナンバーカードは、法的には申請しないと交付されることはありませんが、2021年3月開始予定の健康保険証機能を備えることで、持たざるを得なくなるのではないか。

そして預貯金口座の紐づけとなれば、マイナンバー制度は私たちが懸念していますプライバシー権を侵害し、秘匿性の高い情報を同意がないまま収集される可能性があるといった、国が国民を管理することにつながり、絶対とは言えないシステムの脆弱により、番号漏えいの恐れもあります。

 よって、ポイント還元をはじめとするマイナンバーカード普及策は、国費のムダ使いであることから反対することを述べ、討論を終わります。