名古屋の誇る老舗百貨店・松坂屋。

グロス売上のおよそ半分を外商で稼ぐというライバル百貨店が羨む顧客基盤を持った、まさにわが国における"キング オブ デパートメントストア"。

ことし現店舗開設100年を迎えるにあたり、なんと初の全面リニューアルに着手、昨年末に1期リニューアルが完了したので、年頭に見に行ってきました。



↓↓併せてご高覧ください↓↓



 本館8階。



本館8階は「ART HUB NAGOYA」(アート ハブ ナゴヤ)。



フロアまるごとアートのフロアとしたのは国内百貨店史上初とのこと。





エスカレーターまわりに誇らしく掲げられたフロアのロゴ。

贅沢な空間の使い方、流石です。






アートのジャンルを問わずに展開されていて、年代や感性を問わずに純粋にアートに親しむ空間がつくられていました。

画廊は高級感を保ちつつも程よくパブリックスペースに開かれた、上手な設え。



 本館4階。



本館4階はレディスファッションのフロアです。




リニューアルフロアの特徴としてエスカレーターまわりの造作に注目です。





エスカレーターまわりはサークルが描かれていて、ふたつのエスカレーターまわりに「銅」と「金」をあしらっています。こちらは西側(大津通サイド)のシンボルマテリアルとしてあしらわれた「銅」のイメージ。






東側(久屋大通サイド)のシンボルマテリアルは「金」。

これらをうまくサークルを描いて展開したことによって、それほどまでに威圧感や重厚感を抱かせることなく、人の視線にすっと溶け込ませる作用があると感じました。






松坂屋が現在地に建ってから100年ですが、はじめての全面リニューアル工事が施されたらしく、すべての内装を引き剥がして作り直しただけあって、非常に真新しさを感じました。





4階の大きな特徴として、ファッション・ジュエリー・アートを複合したオリジナルショップ〈セントラルステージ〉が設けられた点があります。名古屋・東海地方ではここでしか買えないモードファッションを集めるとともに、新進気鋭の表現者が思い思いにつくったアート空間とも融合させるという新しい取組がみられます。



 本館3階。



本館3階はインターナショナルブディックです。



こちらはデザイナーズファッションがメインになっていて、2階のラグジュアリーと合わせて東海エリア随一のラインナップをさらに強固なものに。

グレードはまだまだタカシマヤには負けないという矜持を感じます。





こちらも意匠は4階と変わりません。

壁面を含めてショップ側の自由度が高すぎて、壁面も床材もバラバラに感じるのは少し残念。





グレーを基調にして、通路を含めてパブリックスペースの照度を下げたことで、これまでの百貨店の概念を大きく変える取組がみられたことは挑戦的でカッコイイと思います。





 北館B1。



北館の地下は平成18年(2006年)にレストラン街「レ・シ・ピ」としてオープン、名古屋の肉専門店〈スギモト〉プロデュースのレストランはよく行きました。




ここも今回のリニューアル対象となっていて、18年ぶりの全面刷新。新たにお酒というカテゴリーも加わりパワーアップしています。





今まではフロア面積が狭いことに加えて、各店舗で壁面をつくっていて狭隘な感じでしたが、最近の流行に合わせてオープンな構造へと変わりました。

正直、ここの変貌ぶりが一番大きく感じました。



 まとめ。





リモデルした本館3階、4階の東西2ヶ所にウォールミュージアムと名付けられた、壁面を使ったアート空間が用意されていて、ファッションを愉しみながらアートに親しむ仕掛けも用意されています。






パブリックスペースも充実していて、こちらはレストスペースですが、芸術的な空間づくりが試みられています。






一方で細かな仕様を見てみますと、床が塩ビタイル仕上げ、「銅」や「金」もイメージでありました。売上における一番店はタカシマヤに譲っているとはいえ、名古屋を代表する高級百貨店なのですから、こういうところで本物や上質さを追求することで、世界最高のステータス百貨店へと進化を遂げて欲しかった。しかしながら、実は今般のリニューアルは建て替えも視野に入れたなかで企画されていることから、新規顧客獲得と投資回収、この双方が強く意識された可能性もありますが、関係者から証言を取ったわけではありませんので、あくまで私見であることを申し添えておきます。



JFRの母体は京都・伏見発祥の大丸であります。京都のほかに大阪・東京・福岡天神にも大型店を持つほか、顧客とともに阪神・淡路大震災を乗り越えた神戸店は殊に思い入れの深い店でありましょう。それらを退け、JFRのトップは「名古屋は最重点地区」と言って憚らない、非常な決意を感じます。松坂屋単独の方が良かったな…などと言われないように、グループのスケールメリットをこのまちに注ぐことで、名駅の猛追を受けている栄のさらなる活性化に期待を持つとともに、やはり「生活と文化を結ぶマツザカヤ」でありますので、非日常だけでなく、毎日の生活に寄り添うあたたかい店でありつづけて欲しいと願っております。






▶︎次回の記事は2/15(土)に公開します。
なお、2/18(月)は休刊といたします。



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