きのう、2月14日はバレンタインデーでありました。



バレンタインデーの発祥はイタリア・テルニ市で、キリスト教の迫害下にもかかわらず、その教義を捨てなかったウァレンティヌスが絞首刑になった日が2月14日であったことに由来しているそうであります。「ウァレンティヌスの日」と「恋愛」がどう結びついたのかは定かではありませんが、14世紀〜15世紀の文書にはかかる記述があるそうで、その頃には「たいせつな人に愛を贈る日」と言われるようになったといわれているのだそう。



さて、本題です。



大寒波に見舞われたことしも、きのうまで日本各地で熱い熱いバレンタイン商戦が繰り広げられました。その中で、各種情勢調査によると、ジェイアール名古屋タカシマヤ(名古屋市)が取扱アイテム数トップの阪急うめだ本店(大阪市)を下し、日本一の売上を守ったようです。

これで名古屋タカシマヤは平成22年(2010年)以来、15年連続のチャンピオンを確実なものとしています。



 名古屋タカシマヤ「アムール…」。





名古屋タカシマヤのバレンタインイベントは開店1年に満たない平成13年(2001年)に「バレンタインランド」としてはじまりました。当初は期間も1週間ほどで、売上は5000万円前後と、「億催事」でもなかったもよう。ここから国内外問わず人気店の誘致に奔走、他店に先駆けてレンタル用の冷蔵ケース確保が進んだことでタカシマヤの独走がはじまります。

そして平成22年(2010年)、「アムール・デュ・ショコラ」としてイベント内容を刷新、売上6億円を突破し、バレンタイン市場での売上日本一に輝くことになります。



ことしはジェイアール名古屋タカシマヤ25周年とアムール15周年の記念すべき年として、JR東海とコラボして、東海道新幹線の車両を2両貸し切ってのイベントも開催されました。東京駅から貸切車両で名古屋駅に向かい、会場のスペシャルプレビューを楽しむ内容。5人のシェフも同乗し移動中にはトークショーを繰り広げる内容で、なんとおねだんは47000円!!東海地方を飛び出して首都圏からのアムールファン獲得に動き出しました。



(1/15 CBCnews)



昨年は来場者数80万人以上、売上41億円以上という未踏の領域に達したアムール。ことしはさらに売場面積を広げて、国内外から140のブランド、2600種類のチョコを集めました。



 阪急本店「バレンタイン…博覧会」。





一方、阪急本店は「バレンタインチョコレート博覧会」と銘打ち、300ブランド3000種類を集め、9階の催場・祝祭広場のみならず、阪急うめだギャラリー、阪急うめだホールに加えて、各階の特設、デパ地下、ECにおいても大々的に展開。例年、イートインスペースを大きく取るのが同店の特徴で、ことしは前後半18ブランド35種類のソフトクリーム、19ブランド50種類のアイスクリームを集め、好評を博していました。王者・名古屋タカシマヤには及ばなかったとみられるものの、阪急本店の力業は見事なものでありました。



ニューヨーク〈5thアベニュー チョコラティア〉の

シャンパンソフトはたい焼き生地を用いる。



 カカオショックによるプライス急騰。





一応コンサルのはしくれとして尤もらしいことを記しておきますと、近年、バレンタイン商戦の数字が積み上がっている大きな要因として、チョコレートの原料になるカカオ豆の主要産地である西アフリカにおける大雨などの天候不順に加えて、ウイルスの蔓延による収穫量不足があります。加えて円安による輸入価格の上昇も相まって、帝国データバンクの調査によると、チョコレート1粒のプライスが令和4年(2022年)の356円からことしは418円と3年で2割ほど上昇している結果になっています。カカオの収穫量の回復のメドが立たないこと、そしてカカオ生産農家の貧困問題もあって、向こう5年は少なくともカカオ価格の高止まり状態が続くものとみられます。



 より高みへ…登り詰めよ!






名古屋タカシマヤの大きな課題は会場の混雑です。時間帯問わず「すし詰め」の様相である会場を忌避して、他店への流出が起きている状況。タカシマヤがフックになって他店に買い回りが起きているなら良いとしても、混雑によるCS低下は看過できません。昨年時点で41億円の売上ですが、これが50億円を上回ってきますと、グロスと客単価から見るに、おそらくこの会場面積では無理です。さりとて館内にフロア拡大するスペースもありません。最繁忙期の1週間とかでも良いので、伊勢丹新宿本店がかつて「サロン・デュ・ショコラ」で取ったように、タワーズ内および近傍のバンケットやイベントホールを借り切って展開できないものでしょうか。



名古屋タカシマヤにとって、追いかけるべきライバルは、もはやいなくなりました。みずからに勝つという意味でも、中長のビジョンとして、食イベントとしては前代未聞の100億円、ここをひとつの大きな目標として据えて、より高みを目指してほしいと思います。多くの方が名古屋に集まり、名古屋のスイーツシーンをひとりでも多くのみなさんに知っていただければ嬉しいものです。




「amour」とはフランス語で「愛」。


この地が、末永く「愛」に包まれた、うつくしい場所でありつづけますように……。





▶︎次回の記事は2/17(日)に特別編、2/20(水)に通常編を公開します。
なお、2/18(月)は休刊といたします。



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