落ち武者くんはモノノフの噺③ 大崎四天王 | 面白きコトも無き世を面白く…するのは自分の心意気

~大崎四天王~

大崎家には四人の有力な家老がいたとされています。

高根城主 仁木隆家公

狼塚城主 里見隆盛公

桑折城主 渋谷隆時公

中ノ目城主 中目隆政公

各々が大崎家の領地に点在する城主もしくは館主であり、伊達家と刃を交えることとなる

大崎合戦

ではそれぞれが大崎家側の侍大将として出陣している。

各家には大崎家の執事的な立場としてそれぞれ役割があり、例えば
渋谷隆時公
は種子島製造をきっかけに公方鉄砲隊を組織し、領内防備をしていたという。
また
中目隆正公
は上杉氏・葛西氏・南部氏ら近隣の諸侯からの書状のやり取りの宛所であり、その窓口を一手に担っていたとされている。

大崎合戦

は大崎家の内紛が拡大し、

大崎家・最上家VS伊達家・大崎家家臣

と言う様々な思惑が入り乱れる戦いとなる。

当時伊達家は大崎家攻略を目論んでいました。

大崎家は近隣の葛西家との抗争に明け暮れ、内紛も頻発。そんな時大崎家を二分する大きな内紛が起き、援軍要請が伊達家に来たことを機に内紛鎮圧のために援軍を送るという名目で伊達家は大崎に侵攻を開始する。

しかし伊達家の動きに目を光らせる
最上家を始め、佐竹家蘆名家ら奥州の猛者達。さらには反伊達を掲げる豪族達。
当主不在となれば伊達領内に攻め寄せてくるであろう面々が数多存在し、容易に動くことの出来ない伊達政宗公。

また、すでに力が衰え奥州探題から一有力国人、そして伊達家に従うと言う逆転の立場にあった大崎家。
勝利は十中八九伊達家と目されていたため政宗公自身が出陣する必要もないと考えていた節もあると言われています。
そのため伊達軍は譜代の家臣団ではなく近隣の豪族達。それでも伊達軍の装備は大崎軍とは比べ物にならない最新式であり、動員した兵数も一万数千。
大方の見方は伊達家の一方的な勝利に終わるものと見られていたそうです。

この辺から大河ドラマ真田丸を見ている方には「あ、なんか似てる!!」と思う話が始まります。

伊達軍の侵攻に備え、大崎方はいち早く中新田城を主城とし、下新田城・桑折城・師山城に兵を入れ、弾薬兵糧などを送り備えを固め一大要塞化を進めます。

侵攻してきた伊達軍の攻撃は凄まじく、怒濤の勢いで大崎領内になだれ込みます。しかし大崎軍はそれに粘り強く耐えて、耐えて、耐え抜き、中新田城の二の丸・三の丸を落とされ本丸のみになりながらも籠城を続け、
ある時期
を待ちました。

それは



積雪の多い土地柄である大崎平野。
大崎方は雪が降ることも計算に入れて作戦を立てていました。

作戦どおり大雪がふり、雪から逃れる術のない伊達軍と籠城していた大崎軍の形勢は一気に逆転、この戦いはその勢いのまま大崎家の勝利で幕を閉じます。

この戦により大崎家は伊達家に一矢報いる事に成功します。
しかしその代償は大きく、領内で流れた血が多すぎたためそこから回復することが出来ず結果的にこの後再び伊達家の傘下に入る事となるのです。


おっち殿が意思を継いでいる

大崎四天王

その人物像とその名が歴史に登場する大きな戦をざっくりではありますがご紹介しました。

ただ、このときはまだ落ち武者ではなく勝ち武者くん。

はてしてこのあとおっち殿は如何なる戦国の荒波を進むのか、次回に続く(^-^ゞ