今年の安達太良トレイルレースもドラマがありました。
筋書きのない・・・ドラマが。
地元、福島県内で開催される唯一の本格的トレイルランニングレースとあり、震災後から雪解けを待たずして安達太良に入山 したり、猛暑の中で試走 を行ったりと、とっても思い入れの大きなレースでもありました。
このレースの存在があったからこそ、心に大きな衝撃を受けた震災後にも関わらず、気丈に仕事にトレーニングに励んでこれたと言っても過言ではありませんでした。
結果から言うと、、、
出場することが出来ませんでした。
残念ながら、今回は欠場でした。
21日、22日、23日、24日と39℃超の高熱にうなされ、23日未明~24日にかけては、想像を絶する下痢・・・。
胃、小腸、大腸がボコボコ音を立ててこれでもかと言うくらい暴れまくり・・・。
レース前日の朝は、気が付いたら病院のベットの上で点滴を打っていました(涙)
~~考察~~
9/21は、台風が福島県に上陸した日でもあり、市内は強風土砂降りの大荒れの天候。
夜のランニングは、迷わず信夫山トンネル
(片道670m)へ向かいトンネル内を行ったり来たりJOG。
県内でも道路が川になったり、土砂崩れや床上浸水の被害が相次いだりと、大きな被害をもたらした今回の台風。
この時、心配な出来事が。。。
トンネル内にも雨水がドシドシ流れ込みはじめ、そこには残飯や汚物のような物まで。
60分ほど経過した辺りで、寒気(悪寒)と吐き気を感じ、帰宅。
この時から、体調を崩したのだと思われます。
体もギリギリまで絞り込んでいたので、抵抗力、免疫力も低下していたんですね。
夜には、39℃の発熱。翌日、薬で一時的に熱は下げたものの業務の都合上、休むことが出来ず、出勤。。。
悪化を招いてしまいました(>_<)
~安達太良トレイルレース~
ようやく、レース当日になり、熱も下がり、内臓の調子も落ち着き、家で寝ていようかと思ったが、、、
そう言うわけには行きません(*^ー^)ノ
我が家には、もう一人アスリートがいます(笑)
トレイルラン10Kに出場するママです♪
カッツの声援を全身で受け止めam10:00スタート!!
mafuファミリー応援団もスタート!!(笑)
ゴンドラで追いかけます(*^ー^)ノ安達太良エクスプレス
☆
ゴンドラに乗っての応援できるのは、前回のパパのレース(XTERRA) 時のようで、カッツも大喜び♪
そして、ファミリー応援団の裏側も初めて経験しました。いつもは、応援される側。今回はじめて応援する側の立場。応援する側も時間を見計らったり、タイミングを見越したりと一苦労ですね(汗)
来た来た!
標高1,350m付近で、女子2番手。
トップの選手が見える範囲の射程圏内をキープし、前半はマイペースで進んでいるようで、受け答えもしっかり笑顔で♪
mafuも並走して、リズムを確認しながらアドバイスを送る。
後ろのブルーがmafu(笑)姿が見えた瞬間・・・昨日まで点滴を打っていたことを忘れ、体調が整いました(笑)
カッツも、ママと「タッチ♪」o(^▽^)o
再び、ゴールに間に合うようにゴンドラで下山。
水風船で遊んで待ってようね~♪
でっかいオニギリも一個食べて、あとはママのゴールを待つばかり!
待っている間、いろんなことを考えていました。
震災直後、放射能の影響を懸念し、ランニングをストップした妻。
復興業務に明け暮れる 私の裏で、一時的避難も含め、春先は片道100km離れた実家から通勤をしたりと子どもを守るために精一杯。
そんな中、子どもを連れて、福島県を出て行く、友人や周囲の話題が耳に入るばかり。
妻は、福島県内の青少年スポーツの指導者を育成する立場の仕事。
この先、福島県がスポーツが出来ない場所になってしまうのではないかと、不安もあったはず。
8月になり、「まだ安達太良トレイルって申込み間に合うのかな?私も走ろうかな。」とポツリ。
これだけ連日、福島県の非常事態がメディアを通して全国民に視聴され、不安定な状況下の中、他県のスポーツイベント団体(パワースポーツ )が、この福島県でスポーツイベントを開催するということに感動した結果だと感じました。スポーツで成長してきたからこそ感じることがあります。
そして、私たち夫婦は、福島県のおかげ で、山のおかげで出会い 、そして、結ばれたことも 思い出しました。
妻を初めて、見たのも、話したのも福島県の山だったなと。
そんな、福島県も不安定な中、自分たちの気持ちも不安定な中、とりあえず、福島県の山を走れば何か先が見えてくるんじゃないかな。未来が見えてくるんじゃないかなと。同じことを考えていたのかもしれない。
しかし、元国体選手 とは言え、5ヶ月もまったく走っていないカラダで、ひと月だけ走り込んだとは言え、しかもお昼休みの20分ランニングと週末、夫がトレーニングする給水のサポートがてら的なランニングだけで、ゴールまでたどり着けるのだろうか。。。山の恐さをしっているだけに、不安でいっぱい。
そして、mafuの看病もあり、連日の睡眠不足。。。
スタートすれば、血が騒ぎ、体力を忘れ、勝負に行ってしまうのだろうから、万が一、筋力が持たず、転げ落ちて、大けがでもしたらと・・・。
微熱が残る中、そんなことを考えていたら・・・
き!き!来た~!
やっぱり、あんたは勝負師だぁ~~。
過去、幾度となく鳥肌を立たせてもらったことか(過去1
・2
)
表彰台でのヒーローインタビュー。
「本当に、福島県に来てくれてありがとう!!」
これは、会場に居合わせた福島県民トレイルランナーみんなが思ったことだと思います。
そして、表彰台には、ママさんランナーが勢ぞろい(*^ー^)ノ
母は強い!この一言につきる!!(笑)
走りたかったレースで、走らないにして、これほどまで感動、心の成長が得られるとは。
沢山の元気をいただきました(*^ー^)ノ
「スタートにいないからおかしいと思ってたぞ~!」と。
いつもレース中にケツをたたいてくれる埼玉県のT選手☆(50km3位)
茨城県から家族で参戦してくれた、これまた熱いKファミリー♪
奄美トレイル2010 で死闘を繰り広げた(笑)長野県のH澤選手☆(50km1位)
衰弱した体がドンドン元気になっていく♪
そして、福島県のトレイル兄貴!
準優勝(50km)した会津のT選手!!
もう、T選手と話すだけで勇気が出てくるし、もう涙が出そうになるくらいテンションが上がる↑
この笑顔(笑)とても、前日まで40℃近くまで熱をだし、点滴を打っていた顔には見えないでしょ(笑)
同じ福島県で熱くランニングに没頭する、T根選手、A澤選手、K野選手、T勢選手みなさんの笑顔が一番の薬になりました(*^▽^*)
そして、戦友であり、兄貴であり、大好きな人間。
mafuが永遠に憧れる男(笑)
10kmで優勝した、ゆた兄貴!!(過去の記事
)
久々の185cmのツーショット☆
このコンビで、全国を大暴れしていました。
2003年静岡国体(優勝)、2006年兵庫国体(準優勝)のゴールデンコンビです!
思い出の2005年1Day縦走 も一緒に♪
彼も、表彰台でのヒーローインタビューでは福島県に対する熱い思いを語ってました。涙もんです。
震災後、彼は仕事柄、家族を犠牲にして、被災地に赴き、人命救助、被災者支援、原発20km圏内にまで踏み込んでの業務活動。そして遺体捜索、遺体収集。被災地を第一線で見てきた男でもあります。その男の言葉は、重く目頭が熱くなった。
福島県民として、mafuから一言。
「本当に、福島県に来てくれてありがとう!!」
他県から足を運んでくれた、トレイルランナーに心から感謝申し上げます。
そして、今日走った、福島県民トレイルランナーのみなさん!
「福島県を救うのはスポーツであり、そして私たちランナーかもしれない」
「迷っている仲間がいたら取りあえず、一緒に走ろうと声を掛けてみましょ!」
「汗を流しながら、未来を考えた方が、きっと明るい方向へ歩めるはず」
やっぱり、
ホームマウンテン
安達太良山は、
成長できる 場所だぁ
+山と魂+ mafu