平安中期以後は特に、生前において厳正な修行と信仰生活を実践することにより、極楽往生が叶えられるという思想が強くなった。極楽往生の条件として、質素な生活態度及び正直・慈悲・柔和という心の持ち方が要求された。更に宗教的条件として諸仏・諸法・諸行において功徳を積む事が要求された。特に公家はその経済的な背景からも造仏・起塔・仏事・仏会の要求もあった。具体的には、法華経読誦・法華経書写・阿弥陀経読誦・法華経暗誦・大集経典転読・密教修法・観音等の諸仏祈願・諸仏造立・堂塔伽藍の建立などである。そして、一人の人間として正直であること、慈悲の心を持つことを重視するに至った。
続く


