ペコリーナのブログ -2ページ目

 映画「おいしい給食 Road To イカメシ」を観てきました!


 テレビドラマでSeason3まで放送され、その節々で映画になっており、今回は昨年放送されたSeason3の締めとなる映画です。


 舞台となる時代は昭和。

 中学の数学教師である甘利田先生は、ハンサムだけれど厳しく、生徒のみならず周囲の教師たちとも打ち解けない堅物。

 しかし、実は大の給食好きで、毎日献立表をチェックしてはそのメニューに想いを馳せています。

 給食の時間、彼は心の中だけで饒舌となり、うっきうきで提供された食事を楽しむのです。

 しかし、クラスにひとり、同じく給食大好きな男子生徒がおり、彼は甘利田先生の想像を絶するアレンジで同じメニューを味わい尽くします。

 大人として、教師として、自らの給食好きを周囲に知られないためにもそんな自由な食べ方ができない甘利田先生は、男子生徒を羨ましく、そして苦々しく感じているものの、彼の自由な発想から目が離せません。


 そして毎回、「負けた……」と肩を落とすのです。


 しかしながら、甘利田先生の給食好きは周囲の殆どの人間は察していて、それぞれの立場から見守っているのでした。

 同僚の先生たち、校長、給食室のおばさん、そして件の男子生徒はもちろん、クラスの生徒みんなが、決して厳しいだけの指導ではない甘利田先生が、給食時間だけ常軌を逸したはしゃぎっぷりに気付いていることを、甘利田先生だけが気付いていないのでした。


 食事は健康はつながる大切な行為であり、そのためには歯磨きをきちんとする。

 勉強に集中するにはよく噛んで食事をすること。それによって脳が活性化される。

 好き嫌いはあっても良い、何より楽しんで食べること。


 といった彼の主張は、ただの給食好きの一匹狼な教師の独りよがりではなく、生徒を健全な思考へ導いているものだからです。


 とはいえドラマそのものは、殆ど甘利田先生の心の独り言で構成され、ノリノリの食事に満たされたのち、件の男子生徒のアレンジにトリッキーなまでの驚き、憧憬、敗北感といった流れで終わります。

 なので基本的には給食という飯テロと、甘利田先生の緩急ハンパない言動を楽しむ30分ドラマでありながら、合間あいまにさし込まれるエピソードに、彼の信条に同調できない大人たちの思惑、それに反抗する甘利田先生の言動などによって、この一連の物語にヒューマンドラマかのような深みを持たせるのです。


 全くのコメディでありながら、肝心なところでは観る者の心を震わせて涙すら流させるという、このドラマそのものがトリッキーな作品なのです。


 中央公論文庫から小説も出版されていて、この辺の仕組みはよく分からないのですが、どうもドラマ内容をそのままノベライズ! て感じではなく、紙吹みつ葉さんという作家が、恐らくドラマのキャスティングやエピソードをきちんと踏襲したかたちで、なおかつ映像だけでは伝わりきらないコミカルな表現で文章に落し込んでいます。

 これがまためちゃくちゃ面白く、小説だけでもちゃんと楽しめるのですが、ドラマや映画と並行して鑑賞すると更に面白さが増すという、これまたトリッキーな状況でして。


 小説を読んだだけでも笑って感動するけれど、それを映像で可視化されると、内容は同じでも演者の表情や台詞に込められた感情が別角度から胸をうち、新たな感動を与えてくれます。


 もっともっと熱く語れるのですが、そもそもこのドラマを勧めてくれた友人ですら少し引くくらい夢中になってしまったわたしには、ここで容易に語りつくせるほどの語彙力を持ち合わせておりません。


 まぁとにかく、甘利田先生を演じた市原隼人さんのポテンシャルの高さにまず感動するのですよ。

 だってだって、あの市原隼人さんですよ?

 野球ドラマの伝説「ROOKIES」が有名ですが。

 個人的には、


「極道大戦争」という三池崇史監督が好き放題した謎の映画の主演をしっかりきっちり演じきって観るものの全ての感情を持って行った市原隼人さん、


 「ヤクザと家族」で主演の綾野剛さん演じる義理人情ヤクザを慕いながらも、時代の流れに押し潰されていく弟分を演じた市原隼人さん、


 「風間教場」のドラマシリーズで、厳しい警察学校をリタイアした過去を持つ男を演じ、そのリタイア理由が「スタミナ不足」だったことが、視聴者の殆どがにわかには信じられなかったムッキムキボディの市原隼人さんが、


 むっちゃくちゃ男前の表情と声をコミカルに使い分け、ウッキウキで食事をする様とトリッキーな動き、そして敗北を噛みしめながら佇む姿勢がもはや武士。

 傍若無人な振る舞いにも関わらず、指導される生徒たちから信頼されていて、大人としての孤立を受け入れつつも「好きなものは好き」を貫く給食ライバルの生徒からの学びも糧にする先生を演じるなんて。

 なんて素敵なキャスティングでしょう。


 それは、市原隼人さん以外のキャストにもいえることで、本当に、そのキャラクターにぴったりの演者ばかりで、作品の全てにおいて愛情と熱情が感じられる作品でした。


 猛烈にお腹が空く作品でもあるので、たくさん食べてからじゃないと劇場でお腹が鳴ることだけが注意点です。


 友人と、揃って「お腹空いた〜!」となった鑑賞後、生パスタのお店でシソとエビと明太子のカルボナーラを食べました!

 うんまい。

 今回のみならず、全ての作品が最高に素晴らしい「おいしい給食」、全力でオススメです!

 この前日には韓国とアメリカの合作映画「パスト ライブス」
 そのまえは石原さとみさん主演の「Missing」
 さらにそのまえは「変な家」

 を鑑賞したので、昨年の映画鑑賞本数、13本に達しました。このままいけば、今年目標の20本鑑賞を達成できそうです。
 とはいえ本数は関係なく、いかに観たい映画が観たいタイミングで観られるか、が大切だと思いました。

 次はマッド・マックスの例のやつを観る予定でっす!

 


 


 

 


 

 映画「ゴールドボーイ」 を観てきました。


 13歳の男女三人が海辺で写真や動画を撮っていたら、背景に映る岬から人が転落していた……。

 しかもその人を、突き落としている男も映っている!

 事故として処理されたその被害者は、大企業の社長夫婦。少年たちの動画に映っていた「犯人」 は、その夫婦の娘婿でした。

 家庭の事情で鬱屈していた少年たちは、動画をネタに件の娘婿から大金を受け取ろうと画策します。


 いざ接触した娘婿は彼らの要求をのむものの、ことはそう簡単には進まず。

 新たな事件や様々な思惑が絡み合い、お年頃の中学生たちが過ごす夏休みの冒険では済まない事態に……。


 てなお話。


 原作は、中国の人気小説なんですって。それを、舞台を沖縄に変えた日本版がコレ。


 面白かったですよぉ。

 観てるうちにもうね、誰に感情移入したらいいのか分からなくなってね、環境に恵まれない少年少女たちに胸を痛め、甘酸っぱい恋模様には「キュン」 てなったりしてたのにね、なんかね、もうどんどんどんどん怖くなる展開でね、終盤に至るころにはね、なんか分かんないけど

 「なんかもうッ! 誰か助けてー」

 てなりましたよ。


 殺人犯である娘婿を演じるのが岡田将生さんで、その美しい面立ちがこれほどまでに冷酷に映るかと感じさせられる危険なオーラをまとっていて、善人を演じているときの娘婿と、悪人であるときの雰囲気や表情が、じんわりと、しかし明確に違うところに凄みを感じました。

 対する中学生グループの頭脳役、朝陽を演じるのが羽村仁成さん。

 優等生然とした出で立ちだったのが、殺人犯、岡田将生さんと対峙するにつれ、徐々に大人びた表情に変わっていく様が素晴らしく、そして怖かったです。

 羽村さんと恋に落ちる女の子、星乃あんなさんはとてもとても可愛くて、でも意思の強さを感じる目力、義兄弟役の前出燿志さんの中学生らしい不良さと幼さのリアルな演技にも圧倒されました。


 羽村さんのお父さんを演じた北村一輝さんもまた非現実的に美しい方ですが、幅広い役どころにきっちりおさまることができる演技力でその美しさの強弱を自由自在に調整できるため(←ペコリーナ感覚) 、

 今回は気弱な父親役として存在感のなさがグンバツに生かされ、だからこそ終盤で星乃あんなさんに対して自分の娘のような眼差しで接するシーンに、胸がしめつけられました。


 息子である羽村さんを深く深く愛しているお母さん役の黒木華さんもまた、岡田将生さんや北村一輝さん同様、役にはまった演技力で、自身の多才な魅力の重心を観るものに変えさせる技術をお持ちの俳優さんなので(ペコリーナ調べ) 、

 あんなにも可愛くて美しい黒木華さんが、中学生の息子を盲信しているダブルワーカーですって……?


 という違和感はすぐに払拭される「お母さん」 具合で、それはそれは素晴らしかったです。


 岡田将生さんを追い詰める刑事役の江口洋介さんもまた然りだし、岡田さんの妻を演じた松井玲奈さんは、個人的に彼女の書く小説が好きなのもあって、聡明かつ他者からの愛を求めている役どころが魅力的でした。


 二転三転する物語であるため、観た者がその犯罪の共犯者であるかのような感覚に陥るところがこの映画の魅力であり、先述のような俳優たちの凄さが大いに生かされた作品だと感じました。

 面白かったです!


 んで、映画の始まりで題字が「黄金少年」 と表示されるのですが。

 その毛筆の字がシンプルにカッコ良くてですね、これから始まる物語に期待すら感じられる強さかつ、「こんな字が書けたらカッコいいだろな」 と思わされる、既成フォントではないと分かる字だったんですね。


 したらば、エンドロールで「題字 金澤祥子」 と、有名な書家の方の名前が記されていました!


 あと、劇中の岡田将生さんの服がとても素敵で似合っていたのですが、これもまたエンドロールで、どうやらヨウジヤマモトのお洋服だったようで。

 シンプルな色合いかつ、どこか個性的なデザインのあるそれは、場合によっちゃ「服に着られてしまう」 可能性があるのに、岡田将生さんはきっっちり着こなしていた上に、知らんと観てる者(わたし) に「魅力的な服だな」 と思わせたのです。

 スゴいよね。


 あと、良く知らんくせに、題字と衣装に魅力を感じたわたしも、まぁまぁスゴいよね。

 と自慢したかったので、作品の絶賛ついでに言うときました。


 「ゴールドボーイ」、クライムサスペンス好きにはたまらなく面白い作品ですよ!

 オススメ!


 素敵な映画鑑賞のあとは素敵なお食事を!


 てんで、大好きなバーミヤンでお決まりのチャーハン。

 と、むちゃくちゃ美味しい餃子に加え、ワンタンをいただきました!!

 見てこのワガママメニュー!!
 むーちゃくちゃ美味しくて大満足でした。

 ああぁ~、楽しかったぁ~。






 

  

 


 


 


 

 映画館で観た映画のチケットを手帳に貼っつけてみたところ、昨年の映画鑑賞は13本でした。


 え……。

 趣味は映画鑑賞です。

 て言うには、少なすぎね……?

 と思い。

 今年の目標は、去年よりたくさんの映画を映画館で観ることですッ!

 と宣言したところ、友人から「ざっくりしすぎている」 と指摘され。


 じゃあ20本。

 2024年は20本の映画を映画館で観る!

 を目標にしました。


 んで、初鑑賞は韓国映画「コンクリートユートピア」 。

 午前中にそれを観て、午後から「パーフェクトデイズ」 。


 次は別の日に「カラオケ行こ!」 。 

 これは友人を誘って、もう一回観に行きました。


 ここまでは、以前のブログに記しました。


 ほいで先日、午前中に「夜明けのすべて」 を観て、午後から「カラーパープル」 を観ました。


 どちらも涙を流しそうだからアイメイクをしないで赴きましたところ、やはり涙……。

 でもそれは希望を感じての感動の涙だったので、ノーアイメイクを選んだ自身の判断を含め、非常に心が厚くなりました。


 んで、「夜明けのすべて」 も「カラーパープル」 もそれぞれ素晴らしい映画だったので個別に感想文を記そうと思っていたのですが、

 「夜明けのすべて」 は鑑賞後に原作小説を読んでからそれも絡めて絶賛しようと思い。

 では「カラーパープル」 の感想文を(こちらも原作小説があるのですが) 記そうとしたものの、カラーパープルは様々な差別に屈しないで生きる人たちのミュージカル映画のため、

 

 泣きました!

 感動しました!


 では済ませられず (基本、全作品そうだけども)   、色々考えているうちに酔っぱらってしまって、そのままわたしの血肉となりました……。


 ほいでこないだの休日は、 映画「アーガイル」 を観ました。

 「キングスマン」 シリーズの監督の新作で、これもまたアメリカとイギリスの合作映画だそうです。


 人気スパイ小説の内容が、現実の出来事と一致しすぎて、その小説家がリアルスパイに狙われちって…… みたいな予告だったのですが。

 なんかもう全ジャンルで「ぶっとんでいる設定」とされる全てを詰め込んだぶっとび具合で、前作の「キングスマン」 を知らずに観たほうが、そのぶっとび具合を楽しめる気がする爽快かつ、ぶっとんだ作品でした。


 「はぁ~、面白かったなぁ……」


 と思いながら電車に乗り込み、別の映画館に行ってマ・ドンソク氏主演の韓国映画「犯罪都市」 シリーズの三作目のチケットをゲット。

 上映までの小一時間を使って、カッフェーでカルボナーラとアイスコーヒーを食らいました。

 うんまい。 


 で、「犯罪都市 NO WAY OUT」 を鑑賞。


 体格も捜査方法も規格外の刑事、ソトクが、今回は日本のヤクザと殺し屋を巻き込んだ薬物事件に挑みます。

  

 日本のヤクザの親分を國村隼さん、彼が韓国に送り込んだ殺し屋を青木崇高さんが演じていて、その存在感と怖さの凄さがコミカルさも魅力であるこの作品の「真面目な部分」 を色濃くさせ、メリハリをつけていました。


 國村隼さんは、過去に韓国映画「コクソン」 に出演して韓国の映画祭で国内作品においての助演男優賞を受賞しておられ、今回の映画主演、マ・ドンソク氏の希望によりキャスティングされたとか。

  「コクソン」 はサスペンスとしてもホラーとしても怖い作品で、國村さんはラスボスみたいな役どころでむちゃくちゃ怖かったのですが、今回は「容赦のないマジヤクザ」 的な怖さを、あの心地よい低音ボイスで観る者(わたし) をビビらせてくれました。


 青木崇高さんは日本刀を肩に担いでザクザクさくさく裏切り者ガンペたちを亡き者にしていく殺し屋の目の表情が……むちゃくちゃカッコ良かったです……ッ!


 怖すぎて不安になったので、映画館を出たその足でレンタル屋さんに行って「校閲ガール」 をレンタルして、主演の校閲ガール、石原さとみさんと良きケンカ仲間である文芸編集者を演じる青木崇高さんを観て安心しました。


 「犯罪都市」 シリーズはどれも、主演のマ・ドンソク氏のリアル感ハンパない強さと立ちはだかる犯罪者の残忍さ、解決に向けてハラハラドキドキの展開に添えられたコミカルさが魅力的な作品です。

 個人的にはパート2 は怖すぎでしたが、アクション映画作品としてオススメシリーズです!!


 という、駆け足の映画鑑賞報告。

 既に7作品を鑑賞していて、このペースなら目標の20作品鑑賞もすぐじゃね?

 なんつって、ノルマみたいに映画館に行くのも野暮というものです。

 とはいえ、個人的には、今年は観たい映画がこれまでよりたくさんある気がして、この先も楽しみな作品がたくさんあります。


 行きつけではない映画館でもらってきたチラシで、石原さとみさんが主演の「ミッシング」 というのがありました。

 決して楽しい作品ではないことは分かるのですが、石原さとみさんが好きなのでもらったそれを、先述の通りドラマ「校閲ガール!」 を見ながら眺めていたら、なんと石原さとみさんの夫役が青木崇高さんでした。


 ……観る……ッ!


 あと、友人と夢中になっている「おいしい給食」 の映画チラシもゲット。

 ライアン・ゴズリング主演の「フォールガイ」 は、映画館での上映前映画情報で毎回毎回観ているので「そろそろ上映日のチェックを……」 と思っていたら、公開8月だって!

 ビックリだぜ。

 夏じゃん。


 同じ映画を二回観るのは、鑑賞カウントとしてどうなるのかな、と思いながら、「カラオケ行こ!」 に続いて「夜明けのすべて」 ももう一回いきたいと思っています。