2月17日 早朝
携帯の目覚ましが鳴り響く。
僕は手探りでアラームを止めた。
寝袋の中で、自分が寝袋で寝ていた事を思い出す。
まるで自宅で寝ていたかの様な快適な睡眠から、ゆっくり目覚めていったんだ。
顔を洗う。もちろん温水だ。
室内でもかなり冷えている。「寒くても雨が降らなければいいか。」そう思いながら寝袋をたたみパッキングを進めたんだ。
「朝食が出来たよ。」
そんな、おじさんの声に食堂に入ると

また、立派な献立。
流石にこの状況では、「僕、朝はパン食なんです」なんてとても言えない。
でも、嫌いじゃないのでいざ食べ始めるが、卵 納豆 梅干 それぞれに、ご飯一杯を要する。
朝からお腹いっぱいだ。夜から朝にかけて僕は普段の3日分位食べた様な気がする。
お腹一杯程度の理由ではのんびり出来ない。
パッキングを終えた荷物を、バイクに載せるべく屋外へ。

ん?

むむむ!これは雪か!
でも大丈夫。路面には積もっていない。
聞くところによると、今期初の雪だそうだ。
初物ならば仕方が無い。 縁起がいいので東を向いて笑うことにしたんだ。

おじさんありがとう、また会う日まで。
冷えきった路面を確かめるように、ゆっくりバイクを進める。
さて今日の予定は「走る」これがメインテーマだ。よって

志摩より、本州最南端、潮岬に向うんだ!
宿を出て数分

美しい。実に美しい。 僕はタバコ2本分の時間、この景色を眺めたんだ。
街に出る。街が動き出し、車が増え始める。
渋滞とまでは行かないが交差点は、それなりに混雑している。
みんな仕事に向うようだ。
交差点で地図を見る。一台の古いクラウンが駐車していた。

「ほう。めずらしいな」なんて思いながらも、地図に目を戻しルートを確認する。
「いいバイクだね。何処から?」地図から目を離し見上げると、先ほどのクラウンの年配の男性が声を掛けてきた。
「東京です。いい車ですね。」なんて言葉を返すと、「ちょっとコーヒー飲んで行きなよ」と誘ってくれた。
ありがたい。冷えている所にはあり難い誘いだ。
クラウンが横付けした店舗に入る。印鑑屋だ。

あつかましくも中に入りコーヒーを頂いたんだ。
これが京都だったら、「あ、ポットのお湯がきれてましたわ~」なんて言われて、空気の読めない奴になるところだが、お構いなしにお邪魔してしまった。
話をしていると、このおじさん完全な「くるマニア」であり「バイクマニア」でもある。
きっと、地元の名士なんだろう。
古いビートルや古いベンツSL。ショベルのFLやBMWのR65等など。
いろいろな名車を所有しているらしく、カー倶楽部の会長もしていたそうだ。
ドラマの撮影で車を貸した折に、撮影した記念写真には、名だたる芸能人がずらりだ。
おじさんありがとう。本格的な印鑑ばかりでちょっと買えないけど、「買える時が来たら東京から注文しますね。」なんて笑って再び目的地に向うことにしたんだ。
海岸沿いの国道で潮岬を目指す。
朝日が海に反射して眩しい。


何処に止まっても、素敵な景色だ。
昼前には雪も消え、晴れてきた。だが風は相変わらず強い。
曲りくねった海沿いの道は、景色もラインディングも飽きさせない。
距離は稼げないが、それでいい。今日は走りたいんだ。
国道の一本道。道に迷う心配は無い。
だが、ん?

これ、国道か?ホントに合ってるのか?
合ってました。国道です。2車線から突然こんな道になるから時折不安になるが、慣れてくると気にならななくなる。
昼になり、名物のさんま寿司でも食べようかと思ったが、お腹一杯でやめにした。
今考えれば、この時買うだけ買っておけばよかったと思うのであった。
和歌山に入る。そういえば観光的な所のリサーチを何もしていなかった。
だが、進むごとに「世界遺産 熊野古道」の看板が出ている。
「むう。せっかくだから寄って見るか」少し寄り道だ。
なにやら熊野古道は沢山あるらしく、どれが世界遺産か分からないが取合えず看板のまま進む。

もの凄い急坂をバイクで駆け上り到着。
上着を脱ぎ、身を軽くして散策だ!




凄いね。昔の人ってこんな道通ったんだ。
こんな急な登り大変だったろうなぁ・・・・てか、俺が大変だ!。
汗だくだぞ。富士登山思い出してきた。
はぁはぁ言いながら、展望台で休憩

ふー。さっきまで冷たかった風が気持ちいい。
なんで俺、登山してんだ。くそ、バイクまで戻らなくては。
熊野古道に一時間費やし体力も大きく消費する。
もう、クタクタだ。のんびり行こう。
海岸線に戻りルートに復帰。流すように走っていく。
長い堤防が出てきた。
四角い穴から 浜が見える。少し休憩。




あ~気持ちいい。地図で確認。七里御浜だ。

熊野灘の荒波に磨かれた小石が、歩くたびにサクサク音がする。

長い浜だ。先が見えない。
寝転んで、地図を見ながら休憩。

獅子の形をした奇岩・獅子岩
「日本のスフィンクス」とも呼ばれ、地盤の隆起と黒潮の侵食によってできたものです。その勇壮な姿は、まさに海に向かって吠えるライオン!
だそうだwそらライオンも吼えるわなw
熊野古道に寄り道をしたせいか既に日が傾き出している。
暗くなる前に、宿泊地へ急ごう。
目的地の、潮岬近くまで辿り着いたが、もう日没だ
くそ!熊野古道め。余計な時間食わせやがって。暗くなっちまったじゃねぇか。

食い物よりも温泉よりもまずは、宿泊地へ。
潮岬キャンプ場に到着
やっと着いた頃には既に辺りは真っ暗。
暗闇の中、テントの設営に入る。風で煽られながら両手両足を使っての設営だ。

何とかテントを立てるが、風が強い。
これでは、火を起すのは少し危険だ。乾燥した枯れ草に飛火でもしたら一面火の海。
多分、僕は有名になれるだろう。
そんな有名人は御免なので道路に出てみる。
辺りを見回すと、灯りの付いた建物があった。

「なんか食えるもの無いですか?」と入って尋ねてみた。
「なんもないよ」そう答えた店員は「カップラーメンでもいい?」と続けて言ったんだ。
「あ、全然OK。くださいな」
「200円だけど」
「いいっすよ」
「カレーもあるよ。レトルトだけど。500円だけど」
「カレーもください」

99ショップで買えば、しめて314円の品。
ん~これで700円は微妙だが、この状況で調理済みと言うのであれば価値はあるw
危うく、カップヌードルまでカレー味になる所であったが、一応空腹を満たし。
温泉は翌日に期待して寝る事にした。
天気予報では、最低気温-1℃ 万全の体制を整えなければならない。

マットの上にアウターのズボンを敷き夏用、冬用のダブル寝袋その上にエマージェンシーブランケットをかさね、さらに足元に革ジャン、胸元にはゴアテックスを乗せて完成だ。
波の音を聞きながら、満点の星空を眺め寝床にもぐりこんだんだ。
なぜか、寝袋に入り一息付くと風が止んだ。
携帯の目覚ましが鳴り響く。
僕は手探りでアラームを止めた。
寝袋の中で、自分が寝袋で寝ていた事を思い出す。
まるで自宅で寝ていたかの様な快適な睡眠から、ゆっくり目覚めていったんだ。
顔を洗う。もちろん温水だ。
室内でもかなり冷えている。「寒くても雨が降らなければいいか。」そう思いながら寝袋をたたみパッキングを進めたんだ。
「朝食が出来たよ。」
そんな、おじさんの声に食堂に入ると

また、立派な献立。
流石にこの状況では、「僕、朝はパン食なんです」なんてとても言えない。
でも、嫌いじゃないのでいざ食べ始めるが、卵 納豆 梅干 それぞれに、ご飯一杯を要する。
朝からお腹いっぱいだ。夜から朝にかけて僕は普段の3日分位食べた様な気がする。
お腹一杯程度の理由ではのんびり出来ない。
パッキングを終えた荷物を、バイクに載せるべく屋外へ。

ん?

むむむ!これは雪か!
でも大丈夫。路面には積もっていない。
聞くところによると、今期初の雪だそうだ。
初物ならば仕方が無い。 縁起がいいので東を向いて笑うことにしたんだ。

おじさんありがとう、また会う日まで。
冷えきった路面を確かめるように、ゆっくりバイクを進める。
さて今日の予定は「走る」これがメインテーマだ。よって

志摩より、本州最南端、潮岬に向うんだ!
宿を出て数分

美しい。実に美しい。 僕はタバコ2本分の時間、この景色を眺めたんだ。
街に出る。街が動き出し、車が増え始める。
渋滞とまでは行かないが交差点は、それなりに混雑している。
みんな仕事に向うようだ。
交差点で地図を見る。一台の古いクラウンが駐車していた。

「ほう。めずらしいな」なんて思いながらも、地図に目を戻しルートを確認する。
「いいバイクだね。何処から?」地図から目を離し見上げると、先ほどのクラウンの年配の男性が声を掛けてきた。
「東京です。いい車ですね。」なんて言葉を返すと、「ちょっとコーヒー飲んで行きなよ」と誘ってくれた。
ありがたい。冷えている所にはあり難い誘いだ。
クラウンが横付けした店舗に入る。印鑑屋だ。

あつかましくも中に入りコーヒーを頂いたんだ。
これが京都だったら、「あ、ポットのお湯がきれてましたわ~」なんて言われて、空気の読めない奴になるところだが、お構いなしにお邪魔してしまった。
話をしていると、このおじさん完全な「くるマニア」であり「バイクマニア」でもある。
きっと、地元の名士なんだろう。
古いビートルや古いベンツSL。ショベルのFLやBMWのR65等など。
いろいろな名車を所有しているらしく、カー倶楽部の会長もしていたそうだ。
ドラマの撮影で車を貸した折に、撮影した記念写真には、名だたる芸能人がずらりだ。
おじさんありがとう。本格的な印鑑ばかりでちょっと買えないけど、「買える時が来たら東京から注文しますね。」なんて笑って再び目的地に向うことにしたんだ。
海岸沿いの国道で潮岬を目指す。
朝日が海に反射して眩しい。


何処に止まっても、素敵な景色だ。
昼前には雪も消え、晴れてきた。だが風は相変わらず強い。
曲りくねった海沿いの道は、景色もラインディングも飽きさせない。
距離は稼げないが、それでいい。今日は走りたいんだ。
国道の一本道。道に迷う心配は無い。
だが、ん?

これ、国道か?ホントに合ってるのか?
合ってました。国道です。2車線から突然こんな道になるから時折不安になるが、慣れてくると気にならななくなる。
昼になり、名物のさんま寿司でも食べようかと思ったが、お腹一杯でやめにした。
今考えれば、この時買うだけ買っておけばよかったと思うのであった。
和歌山に入る。そういえば観光的な所のリサーチを何もしていなかった。
だが、進むごとに「世界遺産 熊野古道」の看板が出ている。
「むう。せっかくだから寄って見るか」少し寄り道だ。
なにやら熊野古道は沢山あるらしく、どれが世界遺産か分からないが取合えず看板のまま進む。

もの凄い急坂をバイクで駆け上り到着。
上着を脱ぎ、身を軽くして散策だ!




凄いね。昔の人ってこんな道通ったんだ。
こんな急な登り大変だったろうなぁ・・・・てか、俺が大変だ!。
汗だくだぞ。富士登山思い出してきた。
はぁはぁ言いながら、展望台で休憩

ふー。さっきまで冷たかった風が気持ちいい。
なんで俺、登山してんだ。くそ、バイクまで戻らなくては。
熊野古道に一時間費やし体力も大きく消費する。
もう、クタクタだ。のんびり行こう。
海岸線に戻りルートに復帰。流すように走っていく。
長い堤防が出てきた。
四角い穴から 浜が見える。少し休憩。




あ~気持ちいい。地図で確認。七里御浜だ。

熊野灘の荒波に磨かれた小石が、歩くたびにサクサク音がする。

長い浜だ。先が見えない。
寝転んで、地図を見ながら休憩。

獅子の形をした奇岩・獅子岩
「日本のスフィンクス」とも呼ばれ、地盤の隆起と黒潮の侵食によってできたものです。その勇壮な姿は、まさに海に向かって吠えるライオン!
だそうだwそらライオンも吼えるわなw
熊野古道に寄り道をしたせいか既に日が傾き出している。
暗くなる前に、宿泊地へ急ごう。
目的地の、潮岬近くまで辿り着いたが、もう日没だ
くそ!熊野古道め。余計な時間食わせやがって。暗くなっちまったじゃねぇか。

食い物よりも温泉よりもまずは、宿泊地へ。
潮岬キャンプ場に到着
やっと着いた頃には既に辺りは真っ暗。
暗闇の中、テントの設営に入る。風で煽られながら両手両足を使っての設営だ。

何とかテントを立てるが、風が強い。
これでは、火を起すのは少し危険だ。乾燥した枯れ草に飛火でもしたら一面火の海。
多分、僕は有名になれるだろう。
そんな有名人は御免なので道路に出てみる。
辺りを見回すと、灯りの付いた建物があった。

「なんか食えるもの無いですか?」と入って尋ねてみた。
「なんもないよ」そう答えた店員は「カップラーメンでもいい?」と続けて言ったんだ。
「あ、全然OK。くださいな」
「200円だけど」
「いいっすよ」
「カレーもあるよ。レトルトだけど。500円だけど」
「カレーもください」

99ショップで買えば、しめて314円の品。
ん~これで700円は微妙だが、この状況で調理済みと言うのであれば価値はあるw
危うく、カップヌードルまでカレー味になる所であったが、一応空腹を満たし。
温泉は翌日に期待して寝る事にした。
天気予報では、最低気温-1℃ 万全の体制を整えなければならない。

マットの上にアウターのズボンを敷き夏用、冬用のダブル寝袋その上にエマージェンシーブランケットをかさね、さらに足元に革ジャン、胸元にはゴアテックスを乗せて完成だ。
波の音を聞きながら、満点の星空を眺め寝床にもぐりこんだんだ。
なぜか、寝袋に入り一息付くと風が止んだ。