黄色の電車を降りて
江戸東京博物館をちゃらっと見て
回向院
墓地の中ほどにガラスに囲われた塚
可愛がってくれた魚屋に恩返しをした猫
小判を盗んで持ってこようとして、果たせず殴り殺された
猫の恩返し・・・
猫は薄情だとか、魔だとか言うのは人の未熟
犬と違い自由なだけ、情の深さは変わりやしない
こんな寓話にも顕す江戸の人達の機微が好き
二人してしばし立ち尽くした
暖かな日差しと春風に触れた瑠菜の髪が薫る
すぐ、そこには江戸の大川、隅田川
マコもティアも居てくれるだけで、沢山をくれている
恩返しだなんてとんでもない、人が返しても返しきれないもの
それを猫はくれている
「回向になった?」 かすかに流れてくる線香の匂い
「自己満足にはなった」
手を握りあった
「お腹空いた、ちゃんこ行こう、もう空いてるでしょ」
相撲部屋がちゃんこを売ってるらしい、何種類喰えるかなw