胚精密検査(着床前スクリーニング)は、神戸のARTクリニックが有名ですね。(私はそこで受けていませんが)
その先生が書かれた本も購入し、メリットデメリットについて勉強しました。
これまで三回の流産では、胎嚢の染色体異常検査はしませんでした。医者からその検査の提案があったのは三回目だけ。
一回目は医者に確認したけど「一回目だから検査なんていらない。流産はよくある事ですから」との返事でした。
もし三回目の検査で染色体異常が出ても、「やっぱりそうなんだね」という結果しかないのかもしれない。
それなら次の診療にお金を遣おうかなーと思いました。
そしてもうひとつ。
夫婦どちらかが(または両方が)、染色体異常保因者かもしれないということ。
保因者とは、本人はまったく健康だが、次世代に重篤な遺伝性疾患を伝える可能性のある変異をもつ人という意味です。
流産を繰り返すカップルの10%はどちらかに染色体異常が見つかるようです。
それも自費で20万円ほどだそうですが、とりあえずは胚精密検査をしてみて、染色体異常卵ばかりなら、その時に私たちの染色体検査をしようと思いました。
三回の流産は、喪失感や虚無感、不全感が大きくて、なんとも言えない気持ちで、一時は子供を見たくなかったり(甥姪でも)、同じ経験をしたことない人とそのことについて話したくなかったです。
なにげなく言われた子供についての話に傷つき、余計なお世話を言われたり(「子供が欲しいじゃなくて、子供を育てたいと思ったら、養子縁組もいいんじゃない?」とか「私ならさっさと体外受精する(その人はタイミング法しかしたことない)」など)、たいていそんなことを言う人って、子持ちの女性なんですよね。(私のケースでは)
だから子供のことや流産のことなんて言いたくなかった

だけどそっち系の話になることは多々あります。
付き合いの浅い人に言われても「そんな価値観の人なんだなー。この人が妊娠時においての悩みがなかったなら良かったね

」って思う程度ですが、昔からの友人に言われるのは辛かったなぁ。
特に、10年越えの不妊だった友達が体外受精で妊娠して、そのときに何度か「産まれるまでに会いたい!」と言われたり(普段はそうでもないし、北陸と神戸の山奥なのでなかなか会えない)、
年賀状も届いたり届かなかったりの付き合いの人が子供が生まれた途端に子供ドアップの年賀状を送ってきたり。
本人が不妊だったからといって、個別に配慮できないんだな…と寂しくなりました。
まぁ出産は、結婚や就職と並んでおめでたいことですから、お花畑になるのはわかります。
でも自分が不妊のときは、子持ちの友達についての苦言を呈していたのに…とガッカリ

反面教師にしなきゃな、と思いました。
話を戻しまして。
胚精密検査を受けることの動機のひとつに、「結果的に子供がもてなくても、今やれるだけのことはやってみよう。この病院で無理なら、全国どこの病院でも無理なんだろうな」と思えるほど、信頼を寄せていたというのもあります。
あとは、子供がいないことより、流産を繰り返すことの方が辛い。
この一言に尽きます。
37歳(2回目の流産時)の流産率は25%ほど。
三回連続の流産は、単純計算すれば妊婦200人に1人だそうです。学年に1人ぐらいか…(医者に言われました)。
これを稀なことと思うか、そうでも無いと思うか…ですよね

めちゃくちゃ珍しくもないのでしょう。
胚精密検査をして染色体正常卵を移植すれば70%の確率で妊娠します。(あとの30%は着床できないなどの理由)
ただ、この妊娠の定義は、胎嚢の確認までなので…生児獲得ではないところがポイント。
私も胎嚢確認だけなら100%でしたから。
生児獲得の確率が知りたいですが、今の不妊治療病院の「妊娠」の定義が胎嚢確認までなので、それに合わせなくてはいけないんでしょうね。
しかしあーだこーだ言ってる時間も気力もないので、受けることにしました。
ここでまた別の医者からも見解を聞く機会がありました。
「39歳(採卵の時は誕生日がきてこの年齢になります)の染色体異常率は53%です。(20代で25%、30歳で31%、35歳以降グッと上がります)
53%ということは、胚精密検査をしなくても、1回の移植で胚盤胞を2個戻しすれば、どちらかが正常卵であり、どちらかが染色体異常の確率である。
妊娠過程において、染色体異常の方が吸収されます。そして正常卵の方はそのまま育つ。胚精密検査は高額だし、こういう方法もありますよ」との事でした。
私は「でも両方とも染色体異常の可能性もありますよね?その場合、また流産して、また手術になるかもしれない。私は子供ができないことよりも、流産になることの方が嫌なんです」と答えました。
「それじゃ、胚精密検査するしかないですね」
と話は終わりました。
胚精密検査は、1個の胚盤胞につき約8万円+αかかります。
たしかに高額。
でも、自然妊娠したとして、今度は出生前診断を受けるかで悩むだろうし、それなら胚盤胞のうちに検査する方がいいだろう。
流産や手術をすると、子宮内膜が薄くなったり、癒着したり、時間もとられるし、心も傷つきます。
それなら、卵には申し訳ないけど、先に検査に出発してくれたら助かる…
そのあたりは倫理的な問題もあるし、体外受精すら否定的な考え方もあるだろうし、あらゆる角度からの見方をしないといけないと思いますが、私の見方としては、「もう流産したくない。妊娠が怖い。だから次は産まれてくる命に会いたい。」
流産を繰り返す女性の意見としてはこうでした。
そして初めての体外受精に挑みます。
続きます。
