ブルックナー:交響曲第3-9番 他

 

ブルックナーの交響曲第5番を聴いた。

世間の評判で名曲なのは知っていた、がこれまであまりピンときたことがなかった。

 

「正直、長いだけで退屈な曲かな」とさえ感じてた。

 

しかし曲の構成を意識して聴くことで楽しく聴くことができた。

 

なかでもドホナーニ指揮・クリーブランド管弦楽団の演奏を聴くことで「いい曲だなぁ」と初めて思うことができた。

 

そう思えたのは次のポイントをいくつか挙げてみたい。

 

・やや早めのテンポ設定

ドホナーニの5番のトータルタイムが73分。他の指揮者の演奏と比較してもテンポがやや早め。そのために良い意味でサクサク聴ける。

 

・しっかりとした構成感

各楽章の音楽の構成がとても分かりやすい。各主題のキャラクターの描き分けにより音楽の見通しがよいこと。

 

・クリアでバランスの良いコラール

第5番では各所に金管楽器によるコラールが出てくる。

このコラールの楽器バランスがサイコーにきもちが良い。

暴力的な表現でなく、広がり、ある種の浮遊感を感じさせる演奏。かといって物足りないわけではない。

 

・抜群のリズム感

2楽章の冒頭「2対3」の面白さの描き分け。

3楽章の3拍子の躍動するリズム感。

そして随所に出てくるシンコペーションの処理。

 

・オーケストラのうまさ

1楽章、第2主題のしっとりとした演奏。

各所にちりばめられた管楽器セクションのソロ

 

他にも挙げだしたらきりがないほどの美点。

総括すると洗練されたとてもおしゃれな演奏だと感じた。

 

そして個人的に今回の一番の発見は第4楽章のラスト。

最後の最後に第一楽章のテーマが演奏される。ブルックナーの「おしゃれ」さを感じたところです。

 

いろいろ書きましたがブルックナー第5番に苦手意識のある人にぜひ一度聴いてほしい演奏です。