Juice=Juice -ロック好きの心を掴むアイドルグループ | 100nights+ & music

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2020年の1年間に好きな音楽を100回紹介していました。
追記)2023年になっても見てくれる人がいて驚きました、感謝を込めて?気が向いた時にときどきまた書こうかと思います、よろしく!

 

少女たちとプロフェッショナルの本気の音楽

 

 Juice=Juiceは、若くなくても何人かは知っているかもしれない。ハロプロのいわゆるアイドルグループだが、奇をてらっていない音楽やライブは保守的なロックバンドよりもずっと面白いし、何より擦れた中年男を前向きな気持ちにしてくれるので、冗談じゃなくて感謝している。

 Juice=Juiceがデビューしたのは2013年だから、ちょうど10年になる。オリジナルメンバーは、スペシャルな才能とセンスがある宮本佳林、アイドルの枠に入らない歌声を持つ高木紗友希、特徴的な声と人間的な魅力のある金澤朋子の3人がメインボーカリストで、少し大人で落ち着いたリーダーシップを持つ宮崎由加、一番年下で自由で素直な植村あかり、の5人のグループだった。
 好きになったきっかけは、2016年頃にYoutubeでライブを見たことだった。

CHOICE & CHANCE


 2016年に初めての武道館公演を行うことを目標に、約1年、日本各地で220公演を行うという無謀な計画を事務所がたてて、海外を含む225公演を完了した頃にはメンバーの体調がボロボロになっていたようだ。
 金澤さんはグループ脱退寸前になるほどの深刻な女性疾患にかかってしまい、高木さんは武道館公演終了後に喉の手術をする羽目になり、他のメンバーもとても厳しい状況だったらしい。
 事務所がやり過ぎたと思うが、その結果としての武道館公演はとても感動的で、このライブ映像を見て完全にファンになった。コンサート最後の曲「Wonderful World」は、幸せに包まれた歌詞がついていて、普段はこんな気持ちには決してならない自分も、この映像を見るとつい全面的にポジティブな気分になってしまう。

Wonderful World


 バランスのとても良い5人のまま続くのかなと思っていたが、2017年に2人の新人が加入し、その後も新たなメンバーの加入や脱退が続いていく。やはりアイドルの分野だとグループを卒業して、私生活をちゃんと持ったり、個人的な活動に移っていくことも必要なんだろう。
 若い頃に好きだったロックバンドからメンバーが脱退するとショックだった気持ちを、この年になって思い出すとは思わなかったが笑

 最初にグループを卒業したオリジナルメンバーは、宮崎さんだった。武道館で行われたそのコンサートの1曲目は、ギター・ユニゾンの代わりに声が入っているロック・バラ―ドみたいな「ポツリと」という曲だった。
 この曲の作者であるロッカーの中島卓偉は、ハロプロのグループにたくさんの良曲を書いている。中島だけじゃなく、少しも手を抜かずに真剣に音楽好きがメンバーのことを考えながら製作していることが分かるJuice=Juiceの曲は、ロックとかポップスとかアイドルとか関係なく、多くの人の心を打つと思う。

ポツリと


 その後もオリジナルメンバーの卒業が相次ぎ、何だか少しずつJuice=Juiceへの関心も薄れていった。どうしても以前の好きだったメンバーや音楽と比べてしまうので、入れ替えのあるグループでは仕方ないのかもしれない。
 と思っていたら2023年になってライブ映像を見て、またハマってしまった。そこでは5人体制でとても素晴らしかった頃とは違うタイプのグループなのに、同じくらい最高のライブをやっていた。

(少し見ないうちに急激に成長した若いメンバーをライブ映像で見て、すぐ関心が薄れるにわかファンはダメだなとかなり反省しました。)

 もうオリジナルメンバーは一人しか残っていないが、最初と比べると驚異的に歌が上手くなり、人間的にも成長した植村あかりを筆頭に、高木紗友希と少しタイプは違うが同じくらい歌が上手く笑顔が素晴らしい段原瑠々、ボイスパーカッションもこなす熱くてクールなボーカリスト井上玲音など、魅力的で個性的なメンバーがライブをつくっている(ちょっと人数が多すぎる感じがしないでもないが)。

STAGE ~アガッてみな~


 10代の頃にまったく歌謡曲を聞かず、アイドルに一度も関心を持ったことが無かった自分が、なぜかハロプロの音楽は普通に好きになったことに最初は驚いた、というか人には決して言えないなと思っていたが、若い頃にパンク好きだった50代で似たような奴はけっこういるらしい。

 今の若いメンバーにも才能のある人が何人もいる。自由なクールビューティ系の松永里愛、何だかすごくまっすぐな工藤由愛、純粋にミュージシャンとしての才能がある有澤一華などなど、ライブに行くごとにみんな進化しているので今後も楽しみだ。

Future Smile, 全部賭けてGO!!

 

 「芸能界」の嫌な部分が感じられないJuice=Juiceのコンサートを見ると、ファンタジーを見ているような気分になる。それはピュアだった(もしかすると昔は持てなかった)何かを感じているのかもしれない。これからもJuice=Juiceの武道館でのライブには必ず行き、少しだけでも人間性を回復しようと思っている笑
 あとは辞めたメンバー、特に誰よりも才能のある努力家、宮本佳林さんと、温かみのある特別な声を持った高木紗友希さんには、これからも幸せに音楽を続けていってほしい、応援しています。

 

気に入ったらライブ映像を買ってみてください、下記は特にお勧めです。