今日はポカポカと暖かく、寒さの底は過ぎたと思いたい関東平野です。
3月中旬にイタチの最後っ屁的な降雪があったりするので油断は禁物ですが、だいぶ陽も伸び、花の蕾も膨らんで来たりして、目に見えて春が近づいて来ていますね。
そして今日は若干目が痒くてくしゃみが…。
いよいよ花粉が舞い始めたのでしょうか。
くしゃみで腰をやっちまって以降、くしゃみ恐怖症気味なので勘弁してほしい…> <;;。
さて、目に見えて進む季節と違って、目に見えない厄介者と言えば電気。
配線自体は見えるし配線図も作ってあるし、そこに流れている電流・電圧・抵抗などはテスターを使えばある程度は見える化できるんだけど、苦手意識が先立って「ムリ!」と諦めがちに。
今回はそんな電気系への苦手意識を薄め、すこしでも理解を進めようということで
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23日に数台で集まって
電気系の情報交換をしたのでした。
ということで今回は
電気系の勉強会
でございます。
*以降、500Rの配線図で話しを進めます。
*確かDFLではメーターやスイッチ周り、ワイパーモーターへの給電辺りで配線ルートが一部異なっていた記憶がありますが、それでも基本的な考えは同じなはずです。
ネットで拾える500Rの配線図。
線の色が全部黒なので
猛烈あみだくじ地獄状態。
追いかけている途中で
訳が分からなくなること必至^^;;。
そこで上図をベースに
CADで描き直したのがこちら。
主治医のお手伝いも含めて
数台の配線を引き直した経験と
配線図をカラーでなぞったことで、
どの線がどこに繋がっているかくらいは
理解ができる様になりました。
発電、充電、点火系の配線を
ピックアップして太くした図。
先ずはこの辺りの基本的な理解から
始めなければなりません。
ではこれまでの経験でMEXが分かっていることから。
*以降、この配線図を元に解説を進めます。
配線図を別ページで表示するかプリントしないとわかりにくいかも^^;;。
*FIAT500 ONLINE MANUAL@ウィキの配線図へのリンクは最後にあります。
□発電系□
28のダイナモで発電した電気は…
1)27のダイナモレギュレーターの51番端子に入り、30番端子から出て、
↓
2)太めの赤色線で10のヒューズボックスA端子へ入り、そこが大元になってとにかく電気を送りまくっている。
□充電系□
4のバッテリーへの充電は…
1)28のダイナモで発電した電気やはり27のダイナモレギュレーターの51番端子に入り、30番端子から出て、
↓
2)太めの茶色線で29のスターターモーターのスイッチ端子台を介して、
↓
3)極太の黒線で4のバッテリー+ターミナルへと繋がっている。
*バッテリーへの充電は、大電流でスターターを回すための極太の黒色線が兼ねており、ヒューズによる保護はされていない。
(バッテリーの+ターミナル〜スターター間の配線は、MEX号では22sqほどの太さだった。)
*図をよく見ると、ダイナモレギュレーター30番端子の所でスターターモーターへ行く茶色線と、ヒューズボックスA端子へ行く赤色線とが同じ端子台で分岐している。
従って、バッテリーの+電源はヒューズボックスA端子にも繋がっていることになり、ヒューズボックスのA端子と1番端子はイグニッションキーオフでも電気が流れている常時電源となる。
イグニッションキーオフでもホーンが鳴るのと、ルームランプが点灯するのはこのためである。
*そのバッテリーの+電源とヒューズボックスA端子の間にヒューズは無いので、ヒューズによる保護はされていない。
つまり、イグニッションキーオフでもうっかりするとショートする、極めて危険な配線である。
□点火系□
30のイグニッションコイルへの給電は発電系の2)までは一緒で、それ以降は…
1)10のヒューズボックスA端子から太めの赤線で分岐して、
↓
2)25のイグニッションスイッチ30番端子へと入り、キーをオンにすることで15/54端子の水色線に電気が送られ、
↓
3)メーター内のプラスアース基盤のINTER端子の所で同じ水色線で分岐され、
↓
4)ヒューズボックス2番端子に送られた後、ヒューズを介さずに分岐して、
↓
5)水色線で30のイグニッションコイルB端子へと繋がっている。
*イグニッションスイッチへの給電は、ヒューズボックスA端子でヒューズを介さずに分岐して、赤色線で直接行われている。
つまり、イグニッションスイッチオンの時には、ダイナモレギュレーター30番端子からイグニッションスイッチ、イグニッションコイルへは直接繋がっており、ヒューズによる保護はされていない。
*結果、発電、充電、点火系はヒューズによる保護はされていない。
*ヒューズボックスのB端子以降の水黒色線はイグニッションスイッチオンで電気が流れるイルミ系電源となっている。
*ヒューズボックスのB端子以降の水黒色線を追うと、単独で6のブレーキランプスイッチへ行く線の他に、9のワイパーモーターから8のウインカーリレーへと繋がり、更にその先へと電気を送っていることがわかる。
というのが配線図を追いかけてわかる、発電、充電、点火系の電気の流れです。
*たぶんこれで合っていると…思う。
配線経路は良く考えられているものの、途中でいくつもの端子台を経由したり電気を喰われたりするのでロスも多い。
また、配線や端子が古くなって酸化皮膜が発生するとそれが顕著になり、特に電気を多く使用するブレーキやワイパー、ヘッドライトオンで息も絶え絶えに。
ヒューズを6個に集約するなど、配線量を減らしてコストダウンする狙いもあったのかもしれませんが、後付けで電装系を増やしたりすると、尚更に途中でのロスが増えそうです。
ヒューズボックスの接点も
酸化皮膜で抵抗増し増しになるので
時々綺麗にしておきましょう。
*昔の写真です。
最近全然磨いてませんww。
それらを解消するためには配線全交換で抵抗を減らすことがかなり有効だけど、充電系や点火系を健全にしたいだけなら、配線全交換とは別にバイパスすることで…
1)発電した電気は先ずバッテリーへ。
2)そしてバッテリーから直に点火系へ。
3)その他の電装系は送りのままか、必要に応じてリレーを使ってバッテリーから引っ張る。
手も。
*要は古い配線はそのままでも、充電系や点火系の強化・補完はできるという考えです。
ということを踏まえて、勉強会ではkitaさんからFIAT500 ONLINE MANUAL@ウィキ旧版にある
↓
という内容を含めた、以下のあれこれ試してみた結果に関するレクチャーを受けたのでした。
*FIAT500 ONLINE MANUAL@ウィキにある内容と同じものをここで書いても仕方がないので、こちらを読んでください。
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この辺りは考え方も色々とあるかもしれませんが一例として興味深く、実際にkitaさん号では今までよりも明らかに点火系が元気になり、マイスターの軽量ビッグバルブの恩恵も手伝ってか、4000回転から上もまだスルスルと回転が伸びる様に。
特に4速でその恩恵は大きく感じるので、やはり良い火花って大切よね、と思うのでした。
*kitaさん号ではディトリビューターはポイントレス化し、イグニッションコイルも変えています。
↓
あ、そうそう、プラグをBP6HSから
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kitaさんに頂いた
(実験で余ったやつww)
ギャップが1mmの
BP6HS-10に交換したら、
体感できるほど点火力アップ!
しましたよ^^。
2500〜4000回転辺りの
レスポンスが向上しました。
少し進角進めたら
より上の回転まで気持ち良さが続くかも?
*MEX号でBP6HS-10が使えた条件は
以下のとおりです。
ポーランドオルタネーター
+
同時点火に変更済み
+
2013年に配線総交換済み
+
プラグコードは永井電子の
ウルトラシリコーンパワープラグコード
+
とにかくあちこちにアーシング済み
+
各端子は9割り方
しっかりしたものに交換済み
+
ほとんどの接点は磨いたり
接点グリースなどで酸化皮膜対策済み
です。
今使っている同時点火コイルはこれ。
ダイヤモンド2気筒用
同時点火コイル+
セラミック抵抗です。
配線図ではウインカーやポジションランプへの配線もややこしいことになってるけど、それはまた機会があった時にでも書こうかしら。
*イグニッションコイル給電のリレー化などに関する質問は、まだ自分でやってないし、プロでもないので受け付けません。
書いてある意味がわからない場合は、ちゃんとしたプロに意見を求めましょう^^。
*DFLの場合はどうかや、自分の500は配線ルートが違うとか、後付け電装系が噛まされていることに関する質問も、メッセージやメールではお答え致しかねます。
実車を見ないとわからんですし、文章で説明し切れません。
*私に質問する前には、必ずこちらも読んでください。
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電気系の勉強会_END
Otkさんが描いたFLRのカラー配線図はこちら。
(Okaponさんが描いたFⅡタイプと、RタイプMEX版もあります。)
下の方にある『添付ファイル』で各ファイルをクリックすると、より高解像度の画像得られます。
*現在リプロで販売されている配線とは色が異なる場合があります。
*ショップオリジナル配線でも同様に色が異なる場合があります。
*どこかの時点で前オーナーが配線を交換した場合には、配線ルートが異なっているかもしれません。
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