<日銀>7月地域経済報告…近畿など除く7地域景気上方修正 | テスト用・コバシンのブログ

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 日銀は4日、7月の地域経済報告(さくらリポート)を発表し、全国9地域のうち、近畿と四国を除く7地域の景気判断を前回(4月)の報告から上方修正した。7地域は東日本大震災後1カ月時点で判断を引き下げた地域で、サプライチェーン(部品供給網)の復旧や、自粛ムード解消で生産活動や個人消費が持ち直していると分析。「経済活動の正常化に向けた動きが着実に進行している」と判断した。ただ、業績回復は業種によりばらつきがあるほか、電力供給不足への不安もあり、地域経済の震災からの本格復興には課題も多い。

 震災による被害が大きかった東北については前回の「経済的にも甚大な被害が生じている」から「正常化に向けた動きが着実に広がっている」に上方修正。津波の被害などを受けた関東甲信越も4月の「厳しい状況」から「地域間、業種間でばらつきを伴いつつも、持ち直しの動きが見られる」と評価した。

 項目別では、サプライチェーンの復旧が早まっていることを踏まえ、生産について、ほとんどの地域で「増加している」「持ち直している」と報告された。震災で壊滅的な被害を受けた東北地域も「沿岸部でも一部で工場が操業再開している」(福田一雄・仙台支店長)との指摘があった。また、震災直後から5月にかけて大幅な減産に追い込まれた東海地域の自動車産業については「6月から震災前の9割程度に生産が回復した」(櫛田誠希・名古屋支店長)と急ピッチの回復が報告された。

 個人消費も自粛ムードの沈静化や、節電対策に伴う省エネ家電の需要増加などを背景に全9地域で「持ち直している」と判断した。自動車販売も生産回復に伴う新車の供給増で落ち込み幅が縮小しているとしている。

 ただ、業種によっては震災の打撃が色濃く残る。東京電力福島第1原発事故の影響で、東日本を中心に国内外からの観光客が減少する傾向が続いている。被災地の観光地では「観光客が激減し旅館・ホテルの中には休業しているところも目立つ」(福島)と、復興格差が指摘された。また、農水産業についても、津波による漁業設備の被災や原発事故の風評被害で被災地を中心に回復のめどが立っていない。

 さらに、今後は原発停止に伴う電力供給不足が地域経済の回復の足かせになる懸念もある。関西電力では東電福島原発事故の影響で定期検査中の原発の再稼働が停滞。7月から15%の節電要請を行う状況に追い込まれている。近畿地区を管轄する早川英男・大阪支店長は「(電力使用制限令が発動された東電や東北電などを)対岸の火事と見ていたが、現実となった」と指摘。足元は「企業活動に大きな影響は出ないと考えている」としながらも、停止中の原発が再稼働できないまま、現在稼働中の原発が定期検査に入って相次いで止まれば「先行き不透明感を増す」と懸念した。

 一方、7月リポートは、震災による部品供給途絶を教訓に、各地の企業で「生産拠点のあり方の再考が必要との問題意識が高まっている」と指摘。生産拠点の海外シフトによる空洞化への警戒感も示した。【井出晋平、大久保渉】

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