第1話
第2話
Rail3
東村山ボウリング場
校門前に行くと、リツコちゃんとイモコちゃんが待っていた。
放課後にボウリング場に行く。
至って普通の学生生活を送っているようだが、いつもみたいに家族とボウリング場に行くのとは訳が違った。
リツコちゃん、イモコちゃん、僕。
同級生の女の子2人と一緒にボウリング場へ行く。
まるでデートじゃないか!!
こんな事、今までなかった。
なんなんだこの新鮮な感覚。
三岐鉄道・北勢線を撮りに行った時ぶりの高揚感だ。
はは。
浮かれた気持ちで、ボウリング場へ向かった。
「東村山ボウリング場」何の変哲も無い普通のボウリング場だった。
リツコちゃんは、慣れた手つきで用紙を書き、受け付けを済ませ、僕はただ付いていくだけだった。
後ろから見てただけでももう何度も来ている場所なんだなぁと感心した。
まるで僕が電車に………
「鉄男!!何ぼーっとしてるのよ!サイズ選んで!」
リツコちゃんはそんな僕を怒鳴るように指示した。
レンタルシューズのサイズを選び自分達のレーンへ行く。
シューズの履き替えをしていると既に済ませた2人はボールを取りに行ってしまった。
「鉄男君!早くしないと!」
イモコちゃんは僕を急かす。
「鉄男」というあだ名もイモコちゃんに言われるならいいかもなぁ……
なんて事を思っていると、リツコが足早に僕の前に来た。
「鉄男!!いい?私達は遊びに来た訳じゃ無いから!早くボールを選んで。ここは戦場。ボールはあなたのウェポン。グズグズしてたら取られるよ?」
全くもって意味がわからない。
何故だ。
これは、ただの遊びではなかったのか?
取られる?
何を取られるのだ?
球……たま……命(たま)?
そういうダジャレ的なあれか?
いや、まて僕はすごい浮かれ気分で…
「早くしろ!!!」
「はい!」
怖気付いた僕はそう言うしかなかった。
急いでボールを選び、再度レーンへ向かった。
リツコのけたたましい叫び声に思わず立ち止まった。
「行くわよ!!!!!!!!!!うおぉぉぉぉぉっぉぉぉぉぉーーーーーーーーーー!!!!!」
すごい。
やはり本気でボウリングに臨んでいる人間は違う。
僕が電車を思う気持ちと同じだ。
今まで避けられてきたが、場所を変えれば同じような気持ちの人間がこんな近くにいるのか。。。
「ガターーーー!リツコー!またガターだよ!」
イモコちゃんは言う。
えっ?
ガター?
まあそうか、沢山やっててもミスする事はあるか…
次は私の番ね!!!!
「行くわよっ!!えいっ!!!」
「エイトか…」
リツコ…なぜだ…なぜ英語なんだ、8ピン或いは8本でいいじゃないか。
リツコ「鉄男!!あんたの番よ。」
イモコ「鉄男君落ち着いてね!」
リツコ「鉄男!!!いい、ボウリングは遊びじゃない。あなたにとってのピンは何????」
なんだこの馬鹿みたいに熱いボウリングは…
俺の知ってるボウリングじゃない…
そもそもピンはピンだろう!!
リツコ「鉄男!!!!!!!!!!!!」
鉄男「はい!!!ピンは……改札です!!!!!!!」
リツコ「…よっ……よし….そ、その気持ちで投げるのよ!!!」
鉄男「はい!!!!!うううううおおおおおおおおおおおおおお!!!suicaが出た衝撃を思い出せ!!!!!!!!うううおおおおおおおおリャやややああああああ!!!!!」
イモコ(こんな人だったんだ。)
リツコ「ス!!!ストライクよ!!!!!!」
鉄男「はあ。。。はあ。。。。」
ストライク。。。
やったのか僕は。
なんだこの気持ちは。
た……楽しい。
リツコ「さっ!次は私ね!」
僕はこの日、この二人から大きな何かをもらった。
Rail4へ続く。
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