
主な登場人物(声優/日本語版吹替声優)役柄
【ヒロの家族】
ヒロ・ハマダ(ライアン・ポッター/本城雄太郎)サンフランソウキョウに住む天才的な科学の才能を持つ14歳の少年。
タダシ・ハマダ(ダニエル・ヘニー/小泉孝太郎)ヒロの兄でサンフランソウキョウ工科大学の大学生。ベイマックスの発明者。
キャス・ハマダ(マーヤ・ルドルフ/菅野美穂)ヒロとタダシの叔母で、2人の両親亡き後の母親代わり。
ベイマックス(スコット・アドシット/川島得愛)ヒロの兄・タダシが開発した、心と体を守るケア・ロボット。
【サンフランソウキョウ工科大学関係】
ゴー・ゴー・トマゴ(ジェイミー・チャン/浅野真澄)タフで運動神経抜群。専門は電磁サスペンション。
ワサビ(デイモン・ウェイアンズ Jr./武田幸史)緊急時でも几帳面。レーザー誘起プラズマを研究。
ハニー・レモン(ジェネシス・ロドリゲス/山根舞)ハッピーでいつも前向き。化学のエキスパート。
フレッド・フレデリクソン(T・J・ミラー/新田英人)学生ではないが、サンフランソウキョウ工科大学に出入りしている。怪獣の着ぐるみが手放せない。
ロバート・キャラハン(ジェームズ・クロムウェル/金田明夫)サンフランソウキョウ工科大学の教授でロボット工学の第一人者。
【その他】
アリステア・クレイ(アラン・テュディック/森田順平)利益優先で地位を築いた、世界的ハイテク企業クレイテックの社長。
ミスター・ヤマ(ポール・ブリッグス/立木文彦)ヤクザのボスでロボットファイター。
アビゲイル・キャラハン(ケイティ・ロウズ/植竹香菜)キャラハン教授の娘。「沈黙のツバメ計画」のテストパイロット。
サンフランソウキョウに住む、幼い頃に両親を亡くした14歳の天才少年ヒロ・ハマダは、兄タダシと共に、母親代わりの叔母キャスの家で暮らしていた。ヒロは自作の最新鋭ロボットで、非合法のロボット・ファイトで勝って賞金を得ることに夢中になっていた。ヒロはヤクザのボスのミスター・ヤマにロボット・ファイトで勝つが、彼に絡まれ、バイクでやって来た兄のタダシに助けられる。
2人は警察に捕まり、叔母のキャスが引き取りに来る。ヒロが3歳の時に両親が死に、キャスが10年間、2人を育ててきた。
またロボット・ファイトに行くと言うヒロを、タダシは自分が通っているサンフランソウキョウ工科大学に連れて行く。ヒロは研究室で、電磁サスペンションを研究するゴー・ゴー、レーザー誘起プラズマを研究するワサビ、金属をもろくする薬品を研究するハニー・レモン、トカゲの着ぐるみを着たフレッドに会う。兄はケア・ロボットのベイマックスを開発していた。ロボット工学の第一人者ロバート・キャラハン教授に「うちの大学に入らないか?ロボット工学の限界を超え、未来を切り開く気はないか?」と誘われ、絶対にこの大学に入学したいと思う。
大学の研究発表会でキャラハン教授を唸らせる独創的な発表をすれば、飛び入学できると知ったヒロは、タダシや仲間達の応援で必死に研究に取り組む。それは指ほどのミニサイズのマイクロボットからなる集合体を、神経トランスミッターを通して瞬時に思うままに建造物などに変化させ、移動手段にもなるという、無限の可能性を秘めた驚異的な発明だった。研究発表会場は驚嘆の嵐となる。
世界的ハイテク企業クレイテック社のオーナー、アリステア・クレイは、その発明の商品化を申し出る。キャラハンは止めるように言い、ヒロは断る。キャラハン教授はヒロの才能を認め、大学入学を許可する。
ヒロとタダシが外で会場を眺めていると、会場から火の手が上がる。逃げ遅れたキャラハン教授を助けようと建物に飛び込んだタダシが、その直後に起こった大爆発で命を落としてしまう。掛け替えのない兄を失ったヒロは、悲しみのあまり心を閉ざしてしまう。大学のタダシの友人からのメールを読むが、ヒロは大学入学の手続きもせず、部屋から出ようとしなかった。
ある日、ヒロが足に戦闘ロボットを落として「痛い」と叫ぶと、部屋の片隅の箱から白くて丸くて大きいフワフワボディで、ヨチヨチ歩きのロボットが現れ、「こんにちは、私はベイマックス。あなたの心と健康を守ります」と話す。それは、タダシが作ったケア・ロボットのベイマックスだった。ヒロの声で起動スイッチが入ったベイマックスは、心に傷を負ったヒロに「泣いても良いですよ」と言う。ベイマックスがヒロをスキャンすると、ヒロに落ち着きがなかった。ヒロは「ベイマックス。もう大丈夫だよ」と言う。
その時、ヒロの上着のポケットに1つだけ残っていたマイクロボットが、突然動き始める。他のマイクロボットは、火事で全部燃えたはずだった。ベイマックスは、マイクロボットがどこに行くか調べに街に出る。しかし、周りを見ないベイマックスは車に轢かれそうになり、見かねたヒロがベイマックスを追う。
ベイマックスとヒロはこのマイクロボットに導かれて、町はずれの倉庫へ行く。ヒロが開いていた小さな窓から入り、ベイマックスも空気を抜いて窓から入る。倉庫の中では何と、マイクロボットが大量生産されていた。しかも、大量のマイクロボットの巨大集合体は姿を変え、ヒロ達を襲ってくる。神経トランスミッターを内蔵していると思われる歌舞伎の仮面を被った男が、マイクロボットを操ってベイマックスとヒロを襲っていた。ベイマックスはケア・ロボットとしての能力を駆使して、落下するヒロを守る。2人は助け合いながら必死に走り、危機一髪、倉庫から脱出して難を逃れた。
ヒロが警察に話しても信じてもらえない。ベイマックスは体に開いた穴をセロハンテープでふさぐ。充電が切れかかって酔っ払いのようになったベイマックスを、ヒロは何とか家に連れて帰る。
家では、料理中の叔母のキャスに見つからないように、ヒロはベイマックスを部屋に入れ、充電器の中に立たせる。ベイマックスは「タダシはいつ帰りますか?」と聞くので、ヒロは「タダシはもういない」と答える。ベイマックスは自分の胸を指し「タダシはここにいます。悲しみを分かち合いましょう」と言って、ヒロを抱きしめる。
燃えて消滅したはずのマイクロボットが大量生産され、タダシの死に不審感を抱いたヒロは仮面の男を捕まえ、真相を究明しようと決意する。兄の部屋でヒロはベイマックスに格闘技のプログラムを入れ、マスターさせる。さらに、ヒロはカーボンで強化アーマーを作ってベイマックスに着せ、バージョンアップする。ヒロはベイマックスに、グータッチを教える。
夜、2人は再び倉庫へ行くと、中は空だった。ヒロは1個のマイクロボットが向かう方向に行くと、海に落ちそうになり、ベイマックスが助ける。すると、仮面の男がマイクロボットの集合体を操って、ヒロ達を襲ってくる。そこに、メールを見た4人が車でやって来て、力になると言う。
仮面の男がコンテナを彼らに落とす。ベイマックスがコンテナを受け止める。4人はヒロとベイマックスを車に乗せ、サンフランソウキョウの町中を走り回って逃げる。仮面の男はマイクロボットの集合体を操って追って来て、車を襲う。襲われた車は川に転落し、アーマーを外したベイマックスの体に捕まって、5人は浮上する。
ずぶ濡れの彼らは近くのフレッドの家に行くと、彼は金持ちで大豪邸だった。ベイマックスはヒロを温めると、4人もベイマックスに抱き着いて暖を取る。
ベイマックスは仮面の男をスキャンしており、町の中から仮面の男を探す事にする。ヒロは「自分を信じるんだ」と言い、スーパーヒーローに成るのだと言う。彼らは仮面男からコントローラーの仮面を奪うため、ハニー・レモンは泡爆弾、ゴー・ゴーは電磁誘導サスペンション使った移動装置、フレッドは火を噴くトカゲ型スーツ、ワサビはレーザー誘起プラズマカッターを発明する。ヒロはベイマックスにアーマースーツと腕にロケットパンチ、背中にウイングとロケットを装備して飛べるようにする。こうして「ビッグ・ヒーロー6」が誕生する。
ヒロはベイマックスの背に乗り、サンフランソウキョウの街を飛ぶ。ベイマックスとヒロは、風力発電の風車(?)の上に乗り、スーパーセンサーで仮面の男の生体データーの居場所を調べると、島の中に反応が出た。
ベイマックスにしがみ付いて、5人は「隔離施設」と表示がある島に侵入する。ワサビがレーザーブレードでドアを切り、建物に侵入する。ある部屋に入ると、破壊された装置を見つける。その司令室で記録画像を見ると、クレイが瞬間移動装置の実験「沈黙のツバメ計画」を行い、物質の転送に成功していた。次に、ポッドに乗った女性のアビゲイルを移動させる実験を行う。ところが、異常が発生して入口の装置が周りの物を吸い込み始め、出口の装置が爆発し、女性が帰って来なかった事が分かる。ヒロ達は、仮面の男はクレイで、マイクロボットで装置を作ろうとしているのではないかと疑う。
そこに仮面の男が襲ってくる。フレッドやゴー・ゴーがやられるが、ベイマックスに乗ったヒロは、仮面を奪うことに成功する。仮面の男の正体は、火事で死んだはずのキャラハンだった。キャラハンはヒロのマイクロボットを手に入れるため、火事を起こしたのだ。キャラハンは爆発をマイクロボットで防いで助かるが、タダシが犠牲になった。ヒロは激怒し、ベイマックスに攻撃を命じるが、ケア・ロボットのベイマックスは、人を攻撃できない。そこでヒロはベイマックスの介護モードチップを抜き取り、戦闘モードチップだけにしてキャラハンを攻撃する。ビッグ・ヒーロー6のメンバーが「こんなことはタダシが望んでいないと」ヒロを止める。
キャラハン教授は仮面を奪って逃げる。ヒロはベイマックスに乗ってキャラハン教授を追おうとするが、ベイマックスが「教授の命を奪うと心が落ち着くのでしょうか?タダシがそれを望むでしょうか?」と問う。ベイマックスは「タダシはここにいます」と言って、タダシが「皆の役に立つように」と、ベイマックスの開発に何度も失敗を繰り返し、85回目にやっと成功した映像を見せる。ベイマックスはタダシをスキャンし、「あなたは幸せです。沢山の人を救える」と言う。その映像を観たヒロは泣く。4人の仲間も来て、キャラハンを捕まえる事を誓う。
研究所から持って来た、実験の記録映像を見ると、軍事販売のデモンストレーションで、ポッドに乗った女性は、キャラハンの娘アビゲイルと分かる。装置に多少の不具合が発見されたが、クレイが販売のために実験を強行したために、アビゲイルが行方不明になり、キャラハンはクレイを恨んでいた。
クレイが大学設立の演説をしていると、マイクロボットを操ったキャラハンがやって来て、大学の上に設置した瞬間移動装置の中にクレイを吸い込ませようとする。ビッグ・ヒーロー6が来て、キャラハンを止めようと、マイクロボットと戦うが敵わない。ヒロも瞬間移動装置に吸い込まれそうになり、ベイマックスが助ける。そこでビッグ・ヒーロー6達はマイクロボットを粉々にして、次々に装置に吸い込ませる。ヒロが教授の仮面を取る。
すると、ベイマックスのセンサーが瞬間移動装置の中に生命反応を見つける。ヒロとベイマックスが装置の中に飛び込んで、アビゲイルを助けに行こうとすると、クレイは「いつ装置が爆発するか分からない」と止める。しかしベイマックスは「私は空飛ぶケア・ロボットです」と応え、ベイマックスとヒロは壊れつつある瞬間移動装置の中に飛び込む。
瞬間移動装置中の異次元空間で、アビゲイルが乗ったポッドを発見する。ポッドを押し、ベイマックスに乗ってヒロ達が出口に向かう。出口までもう少しの所に来た時、瞬間移動装置に吸い込まれた破片が衝突して、ベイマックスのロケットが壊れ、飛行できなくなる。ベイマックスはヒロをポッドの上に乗せ、ロケットパンチでポッドを出口に飛ばすと言う。ヒロが反対すると、ベイマックスはヒロに「私はいつもあなたと一緒にいます」と説得し、ヒロに「もう大丈夫だよ、ベイマックス」と言わせる。ベイマックスはロケットパンチを発射し、カプセルとヒロが瞬間移動装置から出た瞬間、装置が破壊される。
アビゲイルは病院に搬送され、キャラハンは警察に連行される。
兄タダシを亡くし、さらに心の拠り所としていたベイマックスまで失くしたヒロが途方にくれる。ヒロが部屋の中で、ベイマックスの腕の残骸を見ていると、掌の中に介護プログラムチップを見つける。ヒロはベイマックスを蘇らせる。
復活したベイマックスと5人は飛ぶ。ヒロ「まさかスーパーヒーローになるとは、何が起こるか分からないよね。ベイマックスと共に僕たちは進む」
(エンドクレジット後)
フレッドが屋敷の絵画の裏に隠し部屋を見つける。するとフレッドの父が帰って来る。父のパンツの穿き方はフレッドと同じだった。
(写真は「映画com」「IMDb」より)