『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』ネタバレの感想 母親の強さ、子供の成長、最高の緊張感(再 | アンパンマン先生の映画講座

アンパンマン先生の映画講座

映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

 2024年6月28日にシリーズ第3作『クワイエット・プレイス DAY1』が公開されるので、参考のため、2021年6月に公開された当時の『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』の「ネタバレの感想」の記事を再掲載する。

 評価 4/5 ☆☆☆☆★

 前作『クワイエット・プレイス』(2018年)が非常に怖かったので(突っ込み所が多いので評価は「3」だが)、続編が楽しみだったので「ソラリス」で見た。当初は2020年5月8日公開予定だったが、ご多分に漏れずコロナ禍で1年以上延期になり、やっと2021年6月18日に公開されて嬉しい。

 まず、本作は1日目の、1作目と全く同じ構図の人気のない町の場面から始まるので、また無人の町?と思ったら、信号が点き人々が生きている町でほっとした。リーが雑貨店で買い物する時に、1作目で次男ボーが亡くなる原因になったスペースシャトルのオモチャが棚にあり、悲しくなった。隕石(宇宙船?)が町の郊外に落下し、怪物が現れて人々を次々に襲い、息をも付かせぬ超スピードで話が進む。この場面は本当に見たかった。

 と思ったら、いきなり474日目に飛ぶ。エヴリンが呼ぶと、赤ん坊を抱いたマーカスがクローゼットから出てくる。1作目の丁度続きから始まるので、ゾクゾクした。家の中には怪物の死体が転がり、階段にはエヴリンが踏み抜いた例の釘が出ているので、リーガンが踏まないかヒヤヒヤした。

 家に住めなくなり、一家は他の人間がいる場所を探しに行くが、赤ん坊もいて非常に難しい旅である。赤ん坊がぐずると、酸素マスクを着けて箱に入れて密閉するが、本当に大丈夫なのだろうか。

マーカスが罠に足を挟まれた場面は、本当に痛そうであった。悲鳴を上げるなと言うのは無理だろう。

 エヴリンが、夫リーと次男ボーが眠る墓を訪れ、結婚指輪を供えて去って行く。エヴリンは、お別れを言いに来たのだろう。1作目で2人が殺されるのを見ているだけに、この場面は胸が締め付けられる思いがして、涙が溢れてきた。

 さて、エヴリンの母親としての強さは1作目と同様だが、今回は長女リーガンの成長に驚く。リーガンは「父親ならきっとこうする」と、生存者がいると思われる島に行き、補聴器の高周波雑音を放送で流す作戦を考え、1人で出かける姿が頼もしい。ただし、リーガンは耳が聞こえず、彼女の主観映像になると画面が無音になり、急に心細くなる。耳が聞こえないとは、こんなに不安だと知った。

 最後の場面で、島の放送局でリーガンとエメットが怪物に見つからないように、無音で行動する場面では、リーガンがテーブルの上のコップやカセットテープを落とさないかと、ハラハラした。

 それと並行して、廃工場の地下室で、エヴリンとマーカスが怪物に襲われる場面が同時に進行するので、2倍ハラハラした。

 最後にリーガンが雑音を放送するのに成功し、その音をマーカスがラジオで流して怪物を苦しませ、リーガンとマーカスが同時に怪物を倒す場面では歓喜した。弱虫マーカスも成長した。怪物を撃退できる予感を残して映画が終わるのが最高に良かった。第3作が作られる話もあるので、期待したい。本作は絶対に1作目『クワイエット・プレイス』を見てから見るべきである。評価は「4」である。

 原題は『A Quiet Place Part II』「静かな場所 第2部」で、「破られた沈黙」の副題はない。