『DUNE/デューン 砂の惑星』原作・第3部『予言者』のネタバレの詳しいあらすじ(再掲) | アンパンマン先生の映画講座

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 2021年10月15日公開の『DUNE/デューン 砂の惑星』と2024年3月15日公開の『DUNE/デューン 砂の惑星 PART2』の原作である、フランク・ハーバート作『デューン 砂の惑星』のあらすじを紹介する。原作は3部に分かれ、今回は第3部『予言者』を紹介する。

ポウル・アトレイデ…アトレイデ公爵家の世継ぎ。フレーメンとしての名はウスル。

レイディ・ジェシカ…ポウルの母。

エイリア…ポウルの妹。

チャニ…ポウルの妻。フレーメン。

スティルガー…フレーメンの族長。

ハラア…フレーメン。

シシャクリ…フレーメン。

オセイム…フレーメン。

スフィル・ハワト…元アトレイデ家のメンタート。

ガーニイ・ハレック…元アトレイデ家の副官。

ウラディミール・ハルコンネン…男爵。

ファイド・ラウサ…男爵の甥。ナー・バロン。

ラッバン…男爵の甥。ランキヴェイルの伯爵。

イアキン・ネフド大尉…男爵の親衛隊長。

アラムシャム大尉…サルダウカー。

ハシミール・フェリング…伯爵。

シャッダム四世…大王皇帝。

イルーラン姫…皇帝の第一皇女。

ガイウス・ヘレン・モアヒム…ベネ・ゲセリットの教母。皇帝のトルースセイヤー。

 

第3部「予言者」

 男爵ウラディミール・ハルコンネンは召使の控えに間に走って来て、親衛隊長イアキン・ネフドに、ファイド・ラウサが自分に危険だと言う。ネフドは、ファイド・ラウサが奴隷女たちの部屋に行ったと教える。ファイド・ラウサは伯父の部屋に少年の暗殺者を送っていたが、失敗したのだ。そこにファイド・ラウサがやって来て、奴隷監督とピラミッド・チェスをしていたという。ハルコンネンは死体の処理と奴隷監督を殺すように命じる。

 男爵はファイド・ラウサと2人で話し、アラキスのラッパンから、フレーメンに新しい予言者か指導者のムアドディブが現れたという報告が来たと教える。男爵は、なぜ直接殺さなかったか質問すると、ファイド・ラウサは、手を綺麗なままにしておきたかったと答える。男爵はファイド・ラウサと取引をし、暗殺を止める代わりに、そのうち引退して権力の座を渡すと言う。

 男爵はファイド・ラウサに監視としてスフィル・ハワトを付けると言う。ファイド・ラウサの闘技場での闘士のトリックを考えたのも、暗殺者を送ったのを男爵に教えたのもハワトだった。ファイド・ラウサがハワトは危険だと言うが、男爵は否定する。ファイド・ラウサは取引を守るが、いつか男爵を殺すと密かに思う。

 ハワトは男爵に、大王皇帝がアトレイデ家を攻撃したのは、公爵の戦闘司令ハレックとアイダホが戦闘部隊を訓練し、皇帝の部隊と同じほど強くしようとしたからだと教える。アラキスにはフレーメンが約1千万人おり志願所の供給源になる。皇帝のサウダウカーの戦士は牢獄惑星サルサ・セカンダスで生き延びた者に最高の軍事訓練を施していると教える。

 男爵は数年前に甥の誕生日を祝った時、伯爵フェンリングが「アラキスを牢獄惑星にするな」と言ったことを思い出す。ハワトは、皇帝のスパイがアラキスの至る所にいるだろうと言う。今やれることは2つ。原住民を完全に一掃するか、ラッパンを見捨てて兵力を送らず、通信に何も答えない事だ、と言う。ラッパンが香料割当量をこなすために民衆を酷使するなら、皇帝は他の動機を疑わない、と話す。毎年の割当量を前年より少し高くすれば、事態は直ぐ行き詰まりになり、ラッパンを引き上げ、ファイド・ラウサを送れば、民衆の心を掴める。と話す。

 ポウルとチャニの間に生まれたレト2世とチャニは、母と妹エイリアと一緒に、南方遠くの新しいシーチの砦に安全に隠れていた。ポウルはアラキーンに襲撃に出かけた時、火葬用の薪の上で父の遺体を見つけ、頭蓋骨をフレーメンの墳墓に祀った。

 ポウルは夢を見ている状態で思い出す。前に、ポウルに挑戦しようとした奴をチャニが倒し、挑戦者の数が激減した。ジェシカはポウルとチャニの結婚を認めていなかったが、チャニがアトレイデ家の男子を生み、ジェシカは拒絶できなくなった。

 ポウルは中部砂丘地帯の砂漠のキャンプで、チャニとスティルテントの中にいた。自分自身の力でメイカー(巨大な砂虫)に乗り、本当のフレーメンになれるか試される。ポウルはテントから出る。チャニはポウルに、子供のエイリアが大人だけが知っている事を話すので、女たちは彼女を恐れている、と話す。ジェシカが生命の水を飲んだ時、子宮の中でエイリアが影響を受けていた。

 夜が明け、サンドライダーが生まれる儀式が行われる。スティルガーはポウルにサンパー(音を立てて砂虫を呼ぶ杭)を渡す。フェダイキンの分隊長シシャクリがポウルに2本のメイカー・フック(砂虫に乗り操る鉤)を渡す。ポウルはサンパーを鳴らすと、遠くから、1マイル半以上もあるような、これまで見た事もないくらい大きいメイカーが近づいて来る。

 シーチ洞窟の休息室でジェシカは、ポウルのテストの心配をしていた。スピエイの出産を祝う騒ぎがしていた。ジェシカの元にハラアとエイリアが来る。ハラアが言うには、スピエイの出産を見に行ったエイリアが、泣き続ける赤ん坊に手を振れたら、赤ん坊が泣き止んだと言う。エイリアは、彼の生命を感じたくて触れ、彼もエイリアを感じて泣きたくなくなったと話す。ハラアは、またエイリアが変わっていると言う噂が増えると嘆き、他の者はエイリアを悪魔だと思っていると話す。

 ジェシカはポウルの元に全種族を団結させようと計画していた。エイリアはハラアが必要だと言う。エイリアはジェシカの胎内にいた時の話をする。

 スティルガーの妻の一人タルタルが、面倒な事が起きたとジェシカに報告する。ポウルが今日サンドライダーになったら、若い連中がポウルに無理強いしてスティルガーに挑戦させ、種族の指導権を引き継いでもらうのだと言っている、と教える。ジェシカはゆっくりと世界を変えるつもりだった。ジェシカはタルタルとエイリア、ハラアに、若者達の所に行って、状況を報告するように頼む。ハラアは、ポウルがスティルガーを倒せば、種族のためにならないと言う。そして、チャニが驚くほど良い味方に成ると言う。

 ポウルは近づいて来る巨大なメイカーを待ち、2本のフックを食いこませてメイカーに乗る。砂虫はゆっくり回転し、環状部分の柔らかい内側に砂が入らないようにし、ポウルは砂虫の頂上に立っていた。ポウルは1本のフックを下の方に突き刺し、メイカーの向きを変えて他の連中が待っている所へ行く。スティルガー逹もメイカーに乗って来る。スティルガーはポウルに、駄目なときは応援の者を用意するように指導し、ポウルは「僕らは力を合わせて働く」と認める。

 ポウルはメイカーの向きを操り、部隊の者は「ムアドディブ」と讃える。スティルガーは、ポウルをサンドライダーと認め、何に使いたいか質問すると、ポウルは20サンパー南に行き、僕らが作る土地を見たいと言う。ポウルはスティルガーに忠誠を誓っていることを確認する。

 上空に密輸業者と思われる鳥型飛行機が飛んできたが、砂漠に入り過ぎていた。ポウルは、罠を仕掛けて密輸業者を何人か捕らえようと話す。

 親飛行機に吊るされた密輸業者の香料工場の司令室で、ガーニイ・ハレックは香料爆発の跡らしきものを見つけ、鳥型飛行機の1機に調べに行かせる。香料が発見されたと言う連絡が入る。ガーニイはフレーメンへの不安を感じ、工場を尾根の端に降ろし、部下と偵察に出る。ソプターが次々に着陸に、ガーニイの小隊を下ろし、また舞い上がる。

 ガーニイが尾根に登った瞬間、12本の火焔が上空のソプターとキャリヤー・ウイングに向かって走り、工場クロウラーが爆破し、周りはフレーメンの戦士で一杯になった。ガーニイが一人の戦士と戦おうとすると、死んだと思っていたポウルだったので驚く。ポウルはガーニイに、部下達に降伏しろと言えと命令し、ガーニイは戦闘を止めさせる。ガーニイはポウルと抱き合う。

 フレーメンは密輸業者を武装解除する。ガーニイは公爵となったポウルに忠誠を誓うように、密輸業者に命令する。ポウルは、密輸業者が見てはいけない物を見るかもしれないので、撃墜したと話す。フレーメンは砂虫に乗って移動し、見てはいけない物の1つだと話す。ガーニイは、ラッパンがグラーベン村落を要塞化していると教える。ガーニイは、ポウルの指揮下のままだと言う。

 工場クロウラーはフレーメン達が岩の隠し扉に隠す。ポウルはやって来たチャニにガーニイを紹介し、ガーニイに、彼女は子供の母親でレト2世が出来たと紹介する。ガーニイは部下の新しい志願者の外世界人が、サウダウカーのスパイではないかと疑っていた。ガーニイはポウルが「ムアドディブ」と知って驚く。

 嵐が近づき、フレーメンと密輸業者達は、岩の中の「鳥の洞窟」に避難する。スティルガーはクロウラーの中からガーニイのバリセットを持って来る。ガーニイとスティルガーは友になる。

 洞窟の中で密輸業者の中にいた3人のサルダウカーが、フレーメンを攻撃する。ポウルはサルダウカーに、誰の命令でこの地を統治する公爵を襲うのか、自分はアトレイデ家だと話す。サルダウカーは、沈黙する。

 サルダウカーは隠しポケットにナイフを持っていた。サルダウカーの死者は7名、フレーメンの死者は2名だった。ポウルは、ムアドディブを殺せと命令された者である事は明らかだと言い、サルダウカーのスポークスマンの名を「声」を使って聞くと、「大尉アラムシャム、皇帝のサウダウカー」と答える。ポウルは「声」を使って降伏するように命じる。反抗した一人の兵士を大尉が殺し、2人は降伏する。

 ポウルは副隊長に、サルダウカーが武器を隠し持っていないか、徹底的に調べるように命じる。捕虜を殺せと言う意見が多かったが、ポウルは彼らを逃亡させると言う。

 ポウルはチャニに、ジェシカと相談する事があるのでここに来て欲しいので、母の元へ行くように頼む。スティルガーはポウルをアラキス公爵と認めたが、若い者達に争いを起こすことなく認めさせる方法を見つけなければならない、と伝えて欲しいと頼む。

 ポウルはガーニイに、アイダホが犠牲になって2人を助けたと教える。ジェシカが生きていると知ったガーニイは、彼女が反逆者だと思っているので彼女を殺し、真実をポウルに知らせようと思う。

 ジェシカが洞窟内の集会場にやって来た。一人の男がポウルに、臆病者でなかったらスティルガーに挑戦するように言う。ポウルはジェシカがハルコンネンの密使から手に入れた通信を見せ、ラッパンがアラキスで助けも兵力の補充も何も与えられないまま、見捨てられたことを説明する。ポウルは「リザン・アル-ガイブをそんなバカ者だと思っているのか。挑戦と殺し合い失くしては指揮権を認めないのか」と問う。

ポウルは公爵紋章指輪をはめ、自分がアラキスを統治すると宣言する。フレーメンの指導者を殺していいのか。真の敵、ハルコンネンを殺す時だ、と話す。群衆は「公爵ポウル・ムアドディブ」を讃える。

 ポウルはスティルガーにクリスナイフを与える儀式を行い、忠誠を誓わせる。ポウルはスティルガーに評議会を招集させる。

 奥の部屋でジェシカがガーニイに会うと、ガーニイは彼女を捕まえ、ナイフを突き立て、白状するように言う。ガーニイがポウルに、裏切者を殺すと言う。ポウルは大きな間違いで、反逆者はユエだったと教える。ガーニイはハルコンネンのスパイの通信の話をする。ポウルは、父が妻に疑惑を向けさせる罠だと見抜いていたと教える。

 ガーニイは間違いを認め、自分を殺してほしいとポウルに頼む。ポウルとジェシカはガーニイを許し、ジェシカはガーニイにバリセットを弾くように頼む。

 フェダインの伝令が評議員会の準備ができたと知らせに来る。ポウルは洞窟の奥のプールに行く。メイカーが溺死すると、教母だけが変えられる毒、生命の水になる。ガーニイが母の脅威になる未来を見ていなかったポウルは、閉ざされた未来を見るため、生命の水を飲む。

 ソプターがチャニを「鳥の洞窟」に連れて来る。ジェシカは、ポウルが毒を飲まされ、回復させるのにチャニが必要で呼んだと話す。どんな毒かは検出できなかった。ポウルは野戦用寝床に横たわり、生きているが、命の糸が余りにも細かった。

 チャニはメイカーの生の水をポウルの唇に付ける。ポウルが目を覚ます。ポウルは聖なる水を1滴飲んだと教える。ジェシカは3週間昏睡状態だったと教える。ポウルは生命の水を変えたと言い、水差しの水を飲むとジェシカの手を握り、教母が見る事が出来ない場所を見せるように頼む。ポウルの意識が彼女の中に流れ込む。

 ポウルがクイサッツ・ハデラッハであった。ポウルは未来を見た。アラキス上空の宇宙は協会の船で一杯、大王皇帝も来ていた。真実審判師と、サルダウカー5個師団と、ハルコンネン男爵とスフィル・ハワト徴募兵、大公家の侵略部隊もいた。協会が、ポウル達がやっている事の噂をばらまき、運賃を大幅に値下げしたので、貧乏な公家までこの地で略奪しようと来たと教える。

 ポウルは、大量の水を準備するように命じる。大量の生命の水をプレ-スパイス・マックスに掛けると、死の水になり、連鎖反応を起こす。リトル・メイカーに死が広がり、香料とメイカーのライフ・サイクルの媒介者を殺す。アラキスは香料もメイカーも無い荒れ果てた所になる。香料が無ければ、彼らは盲目になる。彼らはポウルが彼らの秘密を掴んだことを知り、ポウルを必死で探していた。

 遮蔽する壁の高い岩でスティルガーはポウルに、アラキーンの市街の貨物船から、金属製営舎が広がっているのを見せる。サルダウカー5個師団と大王皇帝シャッダム4世が宿泊していた。

 窪みに隠れたフェダイキンの警備兵が、ポウルの攻撃命令を待っていた。スティルガーは、捕虜のサルダウカー2人が逃げ、主人の所に向かっている。兵器は命令通りに展開し、計画通りだと報告する。嵐が近づいていた。

 捕虜のサルダウカーが金属製テントに着き、アトレイデ家の者が生きていると知って、大騒ぎになる。

 ポウルは、嵐がシールドを破ったら、そこにいる全部の船の船首を砲撃するように命じる。嵐がやって来た。ポウルは遮蔽する壁を核兵器で爆破して破壊する。味方の砲撃が始まる。

 嵐が酷くなり、ポウル達はトンネルに隠れる。静電が酷く、とぎれとぎれに、ポウルの息子が死に、エイリアが捕虜にされたと言う通信が入る。

 男爵ハルコンネンは、大王皇帝シャッダム4世の謁見室で会う。皇帝の随行員に教母ガイウス・ヘレン・モアヒムと、協会の代理人と、皇帝の娘のイルーラン姫がいた。皇帝は、ハワトをどこに送ったか聞く。男爵はムアドディブの所に潜入させたと言う。また、甥2人について聞かれ、周辺部の偵察に行かせたと答える。

 皇帝はムアドディブの正体を尋ねるが、男爵は応えられなかった。皇帝は、南極地方がどうなっているか聞く。男爵は居住不可能で香料は存在しない、と答える。

 サルダウカーがエイリアを連れて来て、皇帝はムアドディブの妹だと教える。皇帝は尋問用の捕虜を捕まえるのに、サルダウカーを送ったが、多くの犠牲を払って戦った相手は女、子供、老人だったと言う。エイリアは自分から捕虜になったと言う。

 皇帝は男爵に、公爵レトについて作り話をしていたと責める。皇帝は、エイリアはレトとジェシカの娘で、ポウル・ムアドディブの妹だと男爵に教える。教母は心の中に入って来るエイリアを恐れ、殺すように言う。皇帝はエイリアに、兄に降伏するように伝えろと言う。エイリアは兄がもうすぐここに来ると言う。

 皇帝の戦艦へ、フレーメンの攻撃が始まる。それを知った皇帝は宇宙に撤退し、再編成しようと言う。皇帝は男爵に、エイリアを殺せと言う。男爵がエイリアの手を捕まえると、エイリアはゴム・ジャバールの黒い針で男爵の腕を刺す。男爵はサスペンサーに支えられたまま倒れる。

 皇帝の船が砲撃され、船首が破壊される。船腹のドアが開き、エイリアが逃げ出す。フレーメンが砂虫に乗って攻撃していた。教母は皇帝に、伯爵フェンリングを呼ぶように言う。

 ポウルはアトレイデ家の屋敷に行く。ここにラッパンが住んでおり、罠が無いか調べさせる。ポウルはエイリアが男爵を殺した事を知る。ポウルは捕虜にしたサルダウカーに、皇帝に降伏するようにメッセージを持って行かせる。

 チェニとジェシカが屋敷に来るが、チャニは一人で悲しみ、ジェシカは植物の部屋に入る。スティルガーは、ラッパンが死んだと報告する。ジェシカがポウルのいる大広間に来る。ポウルはジェシカに、自分がクイサッツ・ハデラッハだと認める。チャニもやって来るが、息子の死を悲しんでいた。

 皇帝と教母、ガイウス・ヘレン・モヒアム、ファイド・ラウサ・ハルコンネン、伯爵フェンリングがポウルの元に来る。イルーラン姫もいて、ポウルは鍵だと思う。ポウルは、スフィル・ハワトを自由にしてやる。ハワトは、皇帝からポウルを殺すように命じられたゴム・ジャバールの針を持っていたが、アトレイデ家に忠誠を誓って自殺する。

 ポウルは協会の代理人に、艦隊を返すように命令する。代理人が断るとポウルは、香料を破壊すると脅す。

 ガーニイはハルコンネンへの復讐のため、ファイド・ラウサを殺したいと思っていた。ファイド・ラウサはポウルにカンリイ(公式の決闘)を申し込む。ガーニイとチャニが引き止めるが、ポウルはファイド・ラウサと戦う。ファイド・ラウサは巧妙なフェイントで、皇帝のナイフでポウルに切りつける。ナイフには催眠剤が塗られていた。ポウルも酸を塗ったナイフで切り付ける。ファイド・ラウサの腰から毒針が飛び出す。ポウルはバランスを崩したファイド・ラウサの顎から上にナイフを突き刺して殺す。

 ポウルはアトレイデ家の者が王座に就く道を開くため、イルーラン姫皇帝の第1皇女イルーラン姫と結婚することを求める。皇帝は拒否し、伯爵フェンリングにポウルを殺すように命じるが、伯爵は拒否する。

 ポウルは皇帝を牢獄惑星サルサ・セカンダスへの流刑にするが、惑星を温和な物に満たされた花園のような楽園にすると約束する。アラキスも緑のオアシスにするが、砂漠は存在し、香料の生産は続けると言う。

 ポウルは、皇帝が持っているCHOAM公社の全株券を持参金とする事を条件とする。ガーニイに伯爵の身分とCHOAM公社理事長の職を与え、カラダンを封土とする。

ポウルはチャニに、大公家の協力を得るため、政治的に正妃にするだけだと話す。 ジェシカは妾妃となったチャニに囁く。「あの姫はポウルと一瞬も楽しい時を過ごせない。ところが私達は名前こそ妾妃でも、歴史は私達の事を妻と呼ぶのよ」