『マイホームヒーロー』ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

監督:青山貴洋  2024年

主な登場人物(俳優)役柄

【鳥栖家】

鳥栖哲雄(佐々木蔵之介)娘の彼氏を殺害した父。オモチャ会社の営業職。推理小説を書くのが趣味。

鳥栖歌仙(木村多江)隠蔽工作を手伝う母。多少の物事には動じない度胸の持ち主。

鳥栖零花(齋藤飛鳥)警察官になった娘。犯罪は絶対に許さない正義感の持ち主。

鳥栖明(石塚錬)鳥栖家の長男。5歳。銀河戦士ホワイト・ウイングが好き。

【間野会】

間島恭一(高橋恭平)7年前の事件で哲雄に犯人に仕立て上げられ、逃亡中。

志野寛治(津田健次郎)間野会のトップ。麻取の消えた10億円を追う。

窪(音尾琢真)殺し屋。半グレ集団を束ねる一方、純粋に殺人を楽しむ。

竹田(淵上泰史)間野会のメンバー。

【警察】

安元浩司(立川談春)犯罪組織対策部の刑事。哲雄の父親の部下だった。間野会撲滅に執念を燃やす。

戸島(板倉俊之)捜査一課の刑事。零花の上司。

榎木(西垣匠)犯罪組織対策部の刑事。零花に協力する。

薬師寺(大東駿介)安元の部下。金に目がくらみ安元を裏切る。

【その他】

大沢隼人(宮世琉弥)哲雄の秘密を知る「田字草」。過去に間野会に父親を殺され、復讐を誓う。

南田(金子隼也)哲雄の部下。いつも哲雄頼みで主体性がない。

間野恵子(神野三鈴)恭一の母親。行方不明になった息子を待ち続ける。

 

 「7年前、僕は…」雷雨の中、麻取義辰の死体を埋める穴を掘る鳥栖哲雄。

 会社で哲雄は、娘の零花が帰るので家族パーティを行うと言うメールに「なるべく早く帰る」と返信する。

 警官になり、捜査一課に配属になった鳥栖零花は、犯人を追って逮捕する。

 鳥栖家には長男の明も生まれ、一家4人で零花の就職祝いをする。零花は「今日初めて犯人を逮捕した。犯罪者はどんな理由があっても、絶対に許さない」と家族に話す。それを聞いた哲雄は「僕は、娘に言えない罪を背負っている」と思う。

 哲雄は趣味の推理小説を書き「遺体を埋めた男は天に叫んだ。いつか全てが赦される日が来るだろうか?」と書き、悩んで削除する。

 (哲雄の回想)7年前、哲雄は娘の彼氏を殺した。彼氏の麻取延人は半グレで、娘の命を奪うつもりと分かり、娘を守るために延人を殺した。それを知った妻の歌仙と延人の遺体を処理して消した。しかし間島恭一に疑われ、家族は間野会に追い詰められた。哲雄は恭一に延人殺しの罪を被せた。それで全てが終わるはずだった。ところが、延人の死を知った父親・義辰が自ら命を絶ち、哲雄を殺人犯に仕立て上げようとした。哲雄は御後山の山中に死体を埋めた。いつか、全てが許される日が来るだろうか?

 (タイトル『マイホームヒーロー』)

朝のニュースで「台風の大雨の影響で、御後山で土砂崩れが発生した」と報じていた。哲雄は、もし麻取の死体が出たら、と心配になる。

哲雄は土砂崩れ現場を双眼鏡で、死体が発見されていないか眺める。すると知り合いの安元刑事が声を掛けて来て、哲雄は「バードウォッチだ」と答える。安元は「土砂崩れで白骨死体が出た」と教える。帰り際、安元がこの辺りで見られる鳥を尋ね、哲雄は「コチドリ」と答える。

安元は部下の薬師寺に「コチドリについて調べろ。哲雄が死体の埋まっていた場所を双眼鏡で眺めていた」と話す。

 家に帰った哲夫は歌仙に「捜査の手が及ぶかもしれない」と予告する。

 警察の間野会対策本部。間野会のボスは志野寛治。特殊詐欺をしていた麻取義辰が、7年前から行方不明になっていた。薬師寺が「間野会の誰かに殺された?」と聞くと、安元は「他の誰か」と答え、「義辰の死体が出た事で、きっと動きがあるはず。間野会を潰す」と宣言する。

 間野会で志野寛治が「麻取義辰の死体が発見された。彼の部屋を誰かが引き払った。麻取が持っていた10億は誰が持っている?」と、手下を責め、袋を被せて窒息死させる。志野は「恭一が麻取を殺したら10億を持っている。恭一を連れてこい」と命じる。竹田は「恭一は、鳥栖哲雄が延人を殺したと疑っていた」と教える。

 哲雄のスマホに、読者の「田字草(でんじそう)」から、「死体見つかっちゃいましたね。9時51分。明日の月は綺麗でしょうね」とメールが来る。

 哲雄は消火器を買って帰宅する。哲雄が明と隠れん坊していると、志野から電話が来て「麻取義辰の死体が出た。延人と義辰の親子を殺したのはお前だ。麻取の10億円を持っているのはお前だ」と言う。哲雄は「知らない」と答える。 

 床下から火が出て、哲雄は消火器で消そうとするが、あちこちから炎が出てとても消火できない。避難する事にするが、隠れん坊をしてた明がいない。哲雄は2階のカーテンの陰に隠れていた明を見つけ、抱いて逃げる。家は全焼する。

 哲雄達が病院に行くと、零花がやって来る。3人とも軽傷だった。零花の上司の戸島は、放火の可能性が高いと話す。

 零花のアパートに3人が泊まる。歌仙は「火事が起きると知っていた?」と聞くと、哲雄はメールを見せ「明日の月は綺麗でしょうね」は「殺す」、「9時51分」は「放火」を意味すると教える。

 哲雄は歌仙に「間野会が僕ら家族を狙っている。7年前の続きがまた始まるかも。ごめん僕のせいだ」と謝る。歌仙は「一人で戦うつもり?私は全ての共犯よ」と話す。

 零花は犯罪組織対策部の榎木刑事に、火事の時の自宅付近の防犯カメラの映像の解析を頼む。

 哲雄の会社に志野達が来る。会社の倉庫で志野や竹田達が哲雄を「延人と義辰を殺したのはお前だ」と脅す。哲雄は「誰も殺していない」と答えるが、志野は「稼ぎ頭を失った。お前はヒーローの仮面を被った大悪党だ。義辰の部屋にあった10億円を金曜までに準備しろ。できなかったら家族を殺す」と脅し、哲雄の手首をナイフで切る。

 零花が準備したアパートに帰った哲雄の手首の傷を歌仙が見つけると、哲雄は「間野会が会社に来た」と教える。

 哲雄は警告を寄こした「田字草」に水族館で会う。「田字草」の本名は大沢隼人と言い「7年前、哲雄が義辰の死体を運ぶのを見た。10億円を返しても間野会は許さない。家族を守るなら間野会を潰さなければならない。間野会を潰す資料をいっぱい持っている」と言う。哲雄は帰る。

 零花は安元に大衆食堂に呼び出され、「間島恭一を知っているか?」と聞かれる。零花は「父の会社の知り合いで、家にも来た」と答える。安元は「恭一は半グレ集団の間野会の一員で、仲間の延人を殺した犯人とされ、逃亡中だ。居場所は掴んでいる。その頃、恭一は哲雄を連れ回していた。哲雄に変わった事がなかったか?」と聞く。零花は「何もなかった」と言って帰る。

 防犯カメラの映像を分析していた榎木刑事が零花に「野次馬の中に間野会の窪が映っていた。奴が犯人に間違いない」と教える。

 哲雄は会社に「明日も休むかもしれない」と電話する。海外逃亡を考えると、窪が現れて拳銃を突きつけ「どこかに逃げるつもりか?逃げたら明、歌仙、零花の順に殺す」と言う。幻想だった。

 安元から哲雄に電話が来る。「コチドリはあの山にはいない。どうして白骨死体の現場を見ていた?娘から7年前の様子を聞いた。全部わかっている。君から言ってほしい。全部娘のためにやったのだろう。ここから先は俺の仕事だ。お前は一旦檻に入ってこい。警察は間野会を潰す」と説得する。哲雄は「信じていいんですね。明日まで待ってください。娘には今夜自分から話す」と罪を認める。

 安元は薬師寺に「鳥栖が殺人を自供した。明日出頭する。間野会を潰す」と話す。

 哲雄はアパートに帰る。零花と明が、零花が幼い頃の海水浴と、海岸での花火の写真を見ていた。零花は明に「花火が水に濡れて、車の発煙筒を代わりに使った」と教える。哲雄は「使えない時は、代わりの物を使う」と教える。零花は、焼け残った手作りのお守りを哲雄の鞄に付ける。

 安元に薬師寺が「間野会の者が、窪について話したいと来た」と呼ぶ。取調室に行くと、監視カメラの線が切られており、薬師寺が安元を動けなくして、間野会の一員が安元をナイフで刺し殺す。

 哲雄は零花を家まで送る。車の中で哲雄が「話がある。7年前…」と言いかけると、零花に警察から「安元が殺された」と電話が入り、零花は急いで警察に向かう。

 哲雄は歌仙に「僕が自首したら、10億円が手に入らないので安元を殺した。僕は間野会を潰す」と話す。歌仙は「一人では無理。私は何をしたらいい?」と聞く。康夫は「歌仙さんは明を守って」と頼む。

 零花が警察の事件対策会議に出ようとすると、上司の戸島が「鳥栖哲雄が事件と関係があるので、捜査に入れない」と言う。会議では、安元が最後に電話したのが鳥栖哲雄だと分かる。間野会と哲雄は関係があり、哲雄を探すように指示する。零花はドアの外で、こっそり話を聞く。

 哲雄は大沢の家に行くと、部屋の壁中に間野会関係の写真や資料が貼ってあった。大沢は、間野会を潰す武器があると言う。大沢はハッキングが得意で、間野会の事務所内の映像を見せ「僕と哲雄で間野会をぶっ潰そう」と言う。哲雄が大沢の自作拳銃を触ろうとすると、大沢は「失敗作で危険だ」と止める。

 零花は間島恭一の実家に行く。恭一の母親は7年間連絡がなく、恭一の居場所は分からない。前に安元刑事も来たと言う。母親は零花に恭一を探すように頼む。

 大沢は、間野会の今までの犯罪歴などのデータを哲雄に見せ「窪は外国で傭兵をしていた。志野が間野会に雇い、幹部にのし上がった」と話す。哲雄が「なぜ警察にデータを渡さない?」と聞くと、大沢は「そうしようとした人が殺された」と教える。哲雄はこのデータで間野会を潰せると確信する。

 零花は安元に会った時に見た手帳から、恭一が潜伏していると思われる場所で聞き込みを行う。零花は造船所で恭一を見つけ「7年前に麻取延人を殺した?」と聞くと、恭一は「俺じゃない」と答える。零花は「母親に会った。恭一を探している」と話す。恭一は「延人は組織の指示でお前と付き合った。前に2人殺している。哲雄は延人を付けていた。お前の部屋にいたのを最後に行方不明になった」と教える。零花が「延人を殺したのは…」と考えると、恭一が「お前が思ったのが答えだ。でも証拠はない」と言う。

 零花は歌仙に電話し「7年前、恭一と父さんはどうして一緒にいたの?」と聞くと、歌仙は「会社の知り合いで、仕方なく付き合っていた」と話す。零花が「7年前の事なのに、よく覚えていたね」と言うと、歌仙は、明が起きたと言って電話を切る。真相を知った零花は「私のために2人ともずっと」と言って泣く。歌仙も泣いていた。恭一は零花に「僕と組みませんか?」と提案する。

 哲雄は志野に「10億円準備できた。明日12時に、廃業した一星ホテルのロビーで」と電話する。「明日、全ての決着をつける」と決めた哲雄は、パソコンに文章を投稿する。

 車の前にいた零花に恭一が「親父を捕まえに行くのか?間野会も鳥栖も良く知っている俺を連れていけ」と言う。零花は、GPSを入れたお守りを哲雄の鞄に付けていた。恭一は「親父に似て、用意周到だ」と感心する。

 大沢は警察に「間野会が12時に一星ホテルに金を取りに来る。鳥栖哲雄の情報です」と電話する。間野会と警察を鉢合わせする作戦だ。

 間野会が車で移動中に警察の内通者から電話で、警察が一星ホテルに向かっていると言う情報が入る。窪は志野を帰す。

ホテルの屋上から大沢が、やって来た間野会の動画を哲雄に送り「窪がいるが、志野がいない」と連絡する。哲雄は「計画がバレた。警察にスパイがいる。次の作戦だ」と指示するが、大沢は残る。

哲雄は大沢を探しに、屋上に向かう。窪達がホテルに入り、手下が哲雄を見つけて追う。零花はGPSの位置を追い、父の車を見つける。パトカーのサイレンも聞こえ、警察もやって来る。

 屋上に来た窪を、大沢がパチンコで打ち、逆に窪に銃で胸を撃たれる。哲雄は大沢の肩を抱いて逃げる。やって来た警官達を窪が射殺する。

 外に出た哲雄は、大沢を荷物の間に隠す。大沢は「父はジャーナリストで、間野会を追い詰める資料を持っていた。だが窪に殺された。僕は怖くて父を助けられなかった」と告白し、父が集めた間野会のデータを哲雄に、警察に渡すように託す。哲雄は傍の廃車の中に隠れる。

 窪がやって来て、廃車に隠れている哲雄を見つけ、斧でフロントガラスを壊す。哲雄が車から出てくるが、大沢の自作拳銃を落とす。窪がその銃を拾って哲雄に向け「金のありかを言え」と脅す。逃げる哲雄に窪が引き金を引くと、銃が暴発する。

 大沢の部屋で、哲雄が大沢の自作拳銃を取ろうとすると、大沢は「破裂する」と止める。哲雄はその拳銃を持って来ていた。

 窪を大沢が「父さんの仇」と言って、ナイフで刺す。窪がナイフを奪って大沢を刺す。大沢がペンで窪の首を刺す。窪は倒れる。大沢は哲雄に、自分を置いて逃げるように言う。哲雄は窪のスマホを盗って逃げる。零花がやって来ると、窪と大沢の死体があった。

 哲雄はナイフを持った恭一に出会う。哲雄は土下座して謝る。恭一は「延人を殺したのはお前だと、志野に言え」と脅す。

恭一はお守りの中のGPSのスイッチを切る。恭一は窪のスマホで志野に電話を掛け「窪は鳥栖に殺された。鳥栖を届けるので、また仲間にしてください」と頼む。志野は了承する。志野は歌仙と明を捕らえていた。

恭一と哲雄の所に志野が来る。志野は「麻取の金はどこにある?いざという時のために、保険を掛けている」と、スマホの挿画を見せる。歌仙と明が志野の部下に捕まり、歌仙はプールの水に顔を付けられていた。

 哲雄は恭一にナイフで脅され、志野を金の場所に案内する。竹田を見張りに行かせる。哲雄は浜辺の小屋に案内し、箱の中に10億円が入ったジュラルミンケースが置いてあった。哲雄は「僕は義辰を殺していない。部屋を引き払う時に見つけた金を小屋に隠した。金を残しておけば、家族だけは守れると思った」と話す。志野は恭一に「よくやった。間野会に戻れ」と札束を1束、恭一のポケットに入れ、許す。恭一は、竹田を呼びに小屋から出る。

 哲雄は志野に「妻と息子を解放しろ」と言う。志野は「自分の家族のためなら、他の家族を殺しても良いのか?俺にとって、お前が悪だ。苦しみを味合わせてやる」と、歌仙と明を殺すように電話を掛ける。

 哲雄は「この小屋は電波が通じない」と言って紐を切ると、小屋の中に吊るしてあったガラス製の浮きが落ち、中に入ったガソリンが飛び散る。哲雄は「もう終わりにしよう」と言って、ライターに火を点ける。志野が小屋から出ようとすると、恭一が外から閂を掛けていた。志野が「間野会から逃れられると思っているのか?」と言うと、哲雄は「間野会を潰す方法を恭一に頼んである。家族を守るため、僕は死ぬ」と言う。

 恭一はGPSのスイッチを入れ、お守りを付けた鞄を小屋の前に置いて去る。零花はGPSが復活したので車を向かわせ、小屋の前で父の鞄を見つける。

 志野が「お前も死ぬぞ」と言って、哲雄がガソリンに火をつけないように説得する。すると零花が小屋の扉を叩き「父さん止めて。恭一から聞いた」と叫び、傍にあったシャベルで閂を壊す。

 志野は哲雄のライターを取り上げる。小屋に入って来た零花が志野に銃を向けると、志野はナイフを哲雄に突きつけ、零花に銃を捨てるように言う。零花が銃を捨てると、志野が拾って銃を哲雄と零花に向ける。哲雄は「昔、家族旅行でこの海に来て花火をした。花火を湿らせて点かなかったが、娘には代わりがあると教えた」と話す。零花は父のズボンのベルトの後ろに、発煙筒が挟んであるのを見つける。零花は発煙筒を点火すると、ガソリンに投げる。ガソリンに火が付き、小屋と札束が燃える。志野は逃げる零花と哲雄に向かって銃を撃つ。

 恭一は志野のアジトに行くと、薬師寺が歌仙と明を脅していた。恭一は薬師寺を倒し、歌仙と明を解放する。恭一は「鳥栖哲雄から警察に渡してくれと頼まれた」と言って、歌仙に小沢のデータを渡して去る。警察が来て、歌仙と明を保護する。

 朝日が昇り、海岸で哲雄と零花が向き合う。零花が「父さんごめんなさい。今まで気づいてあげられなくて。私のせいで」と泣く。哲雄は「違う。零花と家族を失うのが怖かった」と言う。零花は「今度は私が家族を守る」と言う。哲雄が両腕を零花に差し出し「私が麻取延人を殺しました」と自供する。零花は泣き、手錠をかけるのをためらう。哲雄は「立派だな、零花。父さんは誇らしいよ」と褒める。零花は泣きながら「鳥栖哲雄。あなたを逮捕します」と言って、哲雄の腕に手錠をかける。

歌仙が駆けつけ「私も」と言うが、哲雄は止めて「明を僕の分まで、毎日抱きしめて。零花と明を頼みます」と頼む。3人が抱き合う。

パトカーの中で戸島が哲雄に「大沢が託したデータには、間野会を潰すのに必要な物が全て入っていた。志野が刑務所から出る事はない」と話す。

恭一は実家の母の元に戻る。

歌仙と零花は、哲雄が最後に投稿した文章を読む。「男は今でも、呪うように、天に向かって叫んだ言葉を思い出す。本当に男は家族を守ったのだろうか…。(中略)愛する家族を守るとは、いつも一緒にいるということではないのかもしれない。家族を手放すことも、守る事なのだと思う。だからこれで、夫を、父親を、卒業しよう。男は天に向かって叫んだ。『いつか、全てが赦される日が来るだろうか…』」

刑務所にいる哲雄に手紙が届く。零花からの誕生日プレゼントで「世界で一番好きなお父さん」と書かれ、零花が父を持ち上げ、歌仙と明が支えるポップアップだった。それを見た哲雄は、天を仰いで泣く。

(エンドクレジット)

(写真は「映画com」より)