『哀れなるものたち』ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

アンパンマン先生の映画講座

映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

監督:ヨルゴス・ランティモス  2023年

主な登場人物(俳優)役柄

ベラ・バクスター(エマ・ストーン)自殺したヴィクトリアに彼女の胎児の脳を移植した女性。

ゴドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)通称ゴッド。天才外科医。

マックス・マッキャンドルス(ラミー・ユセフ)医学生。ゴドウィンの助手。

ダンカン・ウェダバーン(マーク・ラファロ)弁護士。

マーサ(ハンナ・シグラ)船旅の客の老婦人。

ハリー・アストレー(ジェロッド・カーマイケル)船旅の客。

トワネット(スージー・ベンバ)フランスの娼婦。

スワイニー(キャサリン・ハンター)娼婦館の女主人。

フェリシティ(マーガレット・クアリー)ゴドウィンによる別の実験体の女性。

アルフィー・ブレシントン(クリストファー・アボット)将軍。ヴィクトリアの夫。

 

 (カラー)青いドレスの女性(ヴィクトリア・ブレシントン)が橋の上から川に飛び降りる。

 〔タイトル『Poor Things(哀れなるものたち)』〕

 (白黒)ベラ・バクスターがピアノを適当に鳴らしていると、ゴッドウィン(通称ゴッド)・ バクスターが来て、彼女を眺める。家政婦が準備した食事をゴッドとベラが食べる。ゴッドは胃液を作る機械を繋いで食事し、食べ終わると口からシャボン玉を出す。ベラは手づかみで食べる。

 出勤するゴッドをベラが見送る。家の中には頭がアヒルで胴体が犬の動物がいる。

 ゴッドは大学で解剖した死体を見せ、学生に切り取った臓器を復元する問題を出す。授業後、ゴッドは学生のマックス・マッキャンドルスに助手が必要だと言って、彼の屋敷に連れて行く。

 屋敷ではベラが皿を落として割って遊んでいた。ゴッドがマックスを紹介すると、ベラはマックスの顔面を叩く。ゴッドは「彼女は脳を損傷して、体と脳が一致していない。彼女の成長を記録してほしい」と頼む。ベラはお漏らしする。 

 翌朝、マックスは、ベラの寝起きや食事の様子等を記録する。

 ゴッドは家政婦が助手をして、男性の死体を解剖する。ベラもやりたいと言って、別の男性の死体の顔に何度もメスを突き刺して喜ぶ。

 ベラは家の中で自転車に乗って遊ぶ。庭で、頭がカモで胴体が山羊と、頭が犬で胴体がアヒルにエサを与える。

 マックスはゴッドに「彼女はどこから来た?」と質問する。ゴッドは「君はデータを取るだけでいい」と拒否する。

 ベッドでベラにゴッドが本を読む。ベラは「ゴッドはベラのパパ?」と聞く。ゴッドは「両親が死んで、2人は君を私に託した」と説明する。

 マックスはベラに世界地図の国名を教える。ベラは「世界を見たい」と言い、螺旋階段を登って展望台から屋根に出る。マックスはベラの首の後ろに手術痕を見つける。

 ベラはゴッドに「外に行きたい」と言って、標本瓶を壊して脅す。ゴッドはベラとマックスを、馬の頭が付いた蒸気自動車に乗せて出かける。ベラが窓のカーテンを開けて外を見ようとすると、ゴッドは「外には君の命を狙う物が沢山ある」と言って、見るのを禁止する。

 自動車は郊外の森に着く。ベラは落ち葉に寝転んで喜ぶ。マックスがカエルを捕まえると、ベラは潰して喜ぶ。ゴッドとベラとマックスは敷物を広げて食事をする。ベラがゴッドに「何で変な親指をしているの?」と聞くと、ゴッドは「父親が痛みを感じるかの実験をしたから」と教える。他の人が来たので、3人は帰る。

 帰りの自動車の中で、ベラはカーテンを開け「止めて。アイス欲しい」と言う。ゴッドがだめだと言うと、ベラは叫んでゴッドに掴みかかり、車のドアを開けて出ようとする。ゴッドはハンカチをベラの顔に押し当てて眠らせる。

 マックスは眠っているベラを抱えて部屋に連れて行き、ベッドに降ろす。家政婦がベラの服や下着を脱がせて、布団をかける。

 マックスはゴッドの部屋を探して、ベラの手術の資料を見つける。そこにやって来たゴッドに「彼女に何をした?」と問い詰める。ゴッドは次のように話す。

 (カラー)青いドレスを着た女性が橋から川に飛び降り自殺した。その水死体を買い取った。長年の研究成果を生かし、彼女の脳を取り出して彼女の胎児の脳を移植した。脳に電気刺激を与えると、彼女は目を開けた。

 (白黒)「彼女は誰?」と聞くと、ゴッドは「分からない」と答える。

ベラは起きると、自慰行為をする。食事中にリンゴを股間に当て自慰行為をする。家政婦がやって来ると「幸せになる方法を見つけた」と言って、家政婦の股間を掴む。マックスがやって来ると、ベラはキュウリで試そうとし、マックスが止める。

 夕食中にマックスがゴッドに繋がってる装置が何か聞くと、ゴッドは「父が胃液腺を切開したので胃液が出ない。胃液を作っている」と答える。ベラが席を立つと、ゴッドはマックスに「彼女と結婚してやれ。彼女も君を好いている」と頼む。マックスも彼女に好意を持っていた。マックスが「彼女を愛人にするために育てたのかと思った」と言うと、ゴッドは「私は性交できない」と教える。

 庭にいたベラにマックスが「君と結婚したい。妻になってくれ」と求愛する。ベラは「性器を触りっこしよう」と受け入れ、マックスは「結婚するまで待とう」と断る。

ゴッドはマックスに「結婚の条件は、結婚後もここに住み、外出しない事」と言い、婚姻契約書を弁護士に作らせると言う。

 ゴッドのもとに弁護士のダンカン・ウェダバーンが来て、婚姻契約書を作成する。ダンカンは、こんなに厳しい条件でも結婚したいとはどんな素晴らしい女性かと興味を持ち、トイレに行く振りをしてベラを探す。するとベラは自室のタンスの中でシャボン玉を作って遊んでいた。ダンカンはベラに好意を持つ。

 後日、ダンカンは壁をよじ登って2階のベラの部屋のベランダに来るが、扉は南京錠で開かない。ベラは屋上に来るように言う。屋上のベラに、ダンカンは「君は囚われの身なので救いたい。金曜日にリスボンに飛び立とう」と誘う。ベラは了承する。

 ゴッドが死体の脳を切っているとベラが来て「今夜、ダンカンと駆け落ちする」と教える。ゴッドは「ダンカンとは上手くいかない。マックスと婚約している」と止める。ベラは「マックスとは、帰ったら結婚する」と言う。

 ベラが家政婦と荷造りしているとマックスが来て「あの男は危険だ」と止める。ベラは「帰ったら結婚する」と約束し、マックスにキスする。ベラは彼の顔にハンカチを押し当てて眠らせる。ゴッドが来て、非常用の金をベラの服に縫い込む。

 マックスが起きると、体の上に頭が豚で胴体が鶏がいた。リビングに行くと、ゴッドが床に寝そべって酒を飲んでいた。マックスが「彼女は言ってしまった」と言うと、ゴッドは「彼女にも意思がある。大丈夫だ」と慰め、酒を勧める。

 (カラー)ベラはダンカンとベッドの上で性行為をしていた。その後レストランでダンカンは「君ほど美しい女性はいない」と言って一緒に牡蠣を食べ、シャンパンを飲む。

 〔リスボン〕

 ダンカンとベラは野外カフェでタルトを食べる。食べた後はシェスタ(昼寝)の時間で、ベラとダンカンはベッドの上で、床の上に立って、椅子の上で、再びベッドの上でと4回の性行為をする。ベラは「なぜ、皆はいつもしないのか?」と聞き、ダンカンは「他の男はこんなに喜びを与えられない。俺だけだ」と言う。ベラは「もっと熱烈ジャンプ(性行為)をしたい」と誘うが、ダンカンは「男は何度もできない」と断って寝る。

 ダンカンが寝ている間に、ベラは一人でリスボンの街に出る。建物の上空にロープウェイが行きかう。屋台やレストランでタルトを食べ、街角でマンドリンを弾いて歌う女性を見つけ、感激する。

 ホテルの部屋にベラが戻ってくる。ダンカンが「どこに行っていた」と聞くと、ベラは「タルトを探して道に迷った。驚く事ばかり。凄く魅力的だった」と報告する。「私の上で熱烈ジャンプして」と、ベラは下半身裸になる。

 レストランでダンカンとベラは、上流階級の婦人と食事をする。食べ物を吐き出すベラをダンカンが注意すると、「まずいから」と言う。ベラは婦人に「ダンカンと熱烈ジャンプする。彼のペニスは固い」などと話すので、ダンカンは困る。泣いている赤ん坊を叩こうとするベラをダンカンが引き止め「これからは、3つの言葉だけを言うんだ。最高だわ。素敵ね。サクサクしたお菓だわ」と命じる。ベラはダンカンを殴りキスする。

 席に戻り、婦人が「リスボンを楽しんでいる?」と聞くと、ベラは「最高だわ」と答える。婦人が「父が死にそうだ」と言うとベラは「素敵ね」と答える。

 ゴッドにベラから絵葉書が届き「私は元気。大好きなリスボン」と書かれてあった。

 ベラは酒場に行き、カウンターで酒を飲む。気に入って自分で何杯も注ぎ、酔いつぶれて寝る。

 ベラとダンカンがホテルのロビーにいると、見知らぬ婦人が「久しぶりね、ヴィクトリア」と話しかけてくる。ベラは「ヴィクトリアじゃない」と答える。

 2人はレストランに行く。ベラは「家から出た事がない。発見する事が沢山。その暗い顔を見ると、あなたへの怒りを発見する」と言う。ダンカンが「私は愛人を縛る所有欲の魔物と化した」と語っているうちに、ベラは快適な音楽に合わせてダンスを始める。それを見たダンカンも一緒に踊る。

 席に戻ると、男性がベラにウインクしていたので、ダンカンがその男を殴る。その間に男女がベラに「町で踊らない?」と誘う。それを見たダンカンが男に掴みかかる。ベラは男の股間に蹴りを入れる。

 ダンカンがベラの服を脱がせると、彼女の股の内側に刺青があった。ベラは「チェスをした男が足を触ってきて、股の内側の軟らかさが左右で違いがあったので、文字を書いた」と教える。

 ダンカンはがっかりして、バーのカウンターで酒を飲んで一人で怒る。ベラが追って来たので「熱烈ジャンプをしたのか?」と聞くと「クリトリスを舐めただけ。あなたも舌を使って」と言う。ダンカンはカウンターに頭を打ち付けて泣く。ベラは「混乱しているのね」と慰める。

 大学の講義で、マックスが助手でゴッドが死体を解剖している最中に倒れる。寝覚めたゴッドにマックスは「ベラがいなくなったのが効いている」と話すと、ゴッドは「私は研究を続ける。父がペニスに烙印を押した」と言う。

 ダンカンはベラに、大きな木箱の中に入るように言う。ベラが箱から出ると、洋上の豪華客船の中だった。ダンカンは「新しい冒険に行こう」と言うが、部屋から出られない。ベラは嫌がって風呂場に閉じこもる。

 翌朝、ベラはダンカンがいない隙に部屋から抜けだし、船内を探検する。甲板で船員にベラが「いつ停まる?」と聞くと、船員は「アテネに3日後」と教える。ベラは甲板のベンチで寝る。

 〔船〕

 部屋でダンカンが「怒っているのか?」と聞くと、手紙を書いていたベラは「インクが切れたので欲しい」と言う。ダンカンがインクを買いに行っている間に、部屋を抜け出してロビーに行く。ベラは老婦人(マーサ)にダンカンとの性交の話をして、連れの友人(ハリー)とやるのか聞く。老婦人は、年を取ると興味が無くなって、20年間やった事がないと言う。インクを買ったダンカンが来たので、ベラは新しい友達のマーサとハリーを紹介する。

 ダンカンはベラを連れ帰り、「結婚してくれ」と申し込むと、ベラは「無理。マックスと婚約している」と答える。ダンカンが「君と駆け落ちした」と言うとベラは「今だけ」と言う。自暴自棄になったダンカンはカジノに行く。

 ゴッドは別の女性フェリシティで実験していたが、投げたボールを受け取れなかった。

 甲板のベンチでベラはマーサから本を借りて読み、哲学に興味を持つ。やってきたダンカンにベラは「2人の議論の内容が頭と心を、嵐の光明のように刺激する」と話す。ダンカンは「近頃、本を読んでばかり。愛らしい喋り方が失われていく」と言う。ベラは「成長しているからよ。誰でもそう」と言い返す。ダンカンは怒って本を海に投げ捨てる。

 ダンカンはカジノに入り浸り、大負けしていた。部屋に戻ったダンカンにベラが「マーサに会う?」と聞く。ダンカンは「海に投げ込みたい」と言い、甲板の椅子に座っていたマーサを引きずる。それを見た船員が止める。

 夜、ベラはハリーの部屋に行き「私は残酷になりたくない」と言う。ハリーは「本当の世界を見たいか?」と聞く。

 〔アレクサンドリア〕

 船がアレクサンドリアに着く。ダンカンはカジノ、ハリーとベラは上陸する。2人がレストランで食事をしていると、悲鳴が聞こえる。ハリーはベラをテラスに連れて行き、下のスラム街で沢山の赤ちゃんが死に、人々が貧困で苦しんでいるのを見せる。ベラは衝撃を受け「助けに行かなきゃ」と階段を下りて行こうとし、ハリーが引き止める。

 衝撃を受けたベラが部屋に戻ると、カジノで大勝ちしたダンカンが紙幣を巻き散らかしてベッドで寝ていた。ベラは紙幣を小箱に集め、船から降りようとする。船員が出航するので止めると、ベラは船員に小箱を渡して、金をスラムの人に渡すように頼む。

 ベラが部屋に戻ると、ダンカンが船員を呼んで「金が盗まれた」と訴えていた。ベラは「精神が疲れた。貧しくて赤ちゃんが死んでいるのに、私はベッドで寝ている。金は私が貧しい人にやった」と泣きながら教える。船長が来て「口座の金が足りない。次の港で降りてもらう」と申しつける。

 ゴッドの所にベラからの手紙が届く。貧しい人ばかりで、衝撃を受けたなどと書いてあった。

 ベラは手を噛んだことをハリーに謝る。ハリーは「真実を見守れ」と励まし、ベラはハリーの頬にキスする。

 〔パリ〕

 ベラとダンカンは無一文で船から、雪が降るパリに降ろされる。ベラはホテルを探しに行く。

 ベラが娼婦館の前にいたスワイニーに、部屋があるか尋ねると、スワイニーは「働くなら、1時間に客から30フラン貰って店に10フラン払えばいい」と教える。無一文のベラは、働くと答える。

 ベラが部屋に行くと痩せた裸の男がいた。ベラがベッドに寝ると、男はベラの下着を脱がして性行為を始めるが、すぐにいってしまう。

 ベラは貰った金でチョコレートを買って、ダンカンの所に行く。ベラは、性行為で金がもらえるとは知らなかったと喜ぶが、ダンカンはベラが娼婦になって金を稼いだことを軽蔑する。ヘラはゴッドから貰っていた緊急資金をダンカンに挙げ、ロンドンに帰れと言う。ダンカンは金を奪って去っていく。

 ベラはスワイニーに売春宿で働きたいと申し出る。髭の客が沢山の娼婦の中からベラを選ぶ。娼婦のトワネットがベラに「終わったら『最高だった』と言うのが店の規則」と教える。

 部屋に入ると髭の男は直ぐにベラにバックで性行為をする。終わるとベラは規則通り「最高だった」と言う。トワネットがベラに紅茶を持って来る。トワネットはベラに、社会主義を学ぶと良いと教える。

 次にシルクハットの男が娼婦の品定めをする。ベラはスワイニーに「娼婦から客を選ばせてはどうか」と言うが、「そう言う決まりだ」と否定される。

 スワイニーはベラを部屋に呼び、「若い女の子が好きだ」と言ってベラの耳を噛む。スワイニーはベラに「いつかお前も老婆になる。世界を知り、手に入れる」と教える。スワイニーには病気の赤ん坊の孫がいて、治療費を稼がなければならないと言う。

 禿げた客にベラが「私がクイズを出し、当てたら冗談を言う」と提案する。ベラの冗談が客に受ける。その後、客とベラは壁を背に性行為を行う。

4つ足で動く男、神父、義手の男、ベラの手を縛る男など、ベラは様々な客と相手をする。

 ベラとスワイニーは大学の学生になり、解剖学を学ぶ。

 ある父親が2人の息子を連れてきて、性教育をすると言う。父親がベラと性行為の仕方を実演し、息子がメモを取る。

 ベラが部屋で本を読んでいると、叫び声が聞こえる。ベラがベランダに出ると、ダンカンが「君を許すから、一緒に船で帰ろう」と泣き叫んでいた。ベラは相手にしない。

 大学に行くベラとトワネットをダンカンが追いかけて「君を救いたい」と言う。ベラは「帰って。もう終わった」と断る。

 マックスは新しい女性フェリシティの行動を記録するが、進歩しない。

 ゴッドはマックスに自分の腹の腫瘍の手術を頼む。しかし癌は転移し、手遅れだった。ゴッドはマックスに、ベラを見つけるように頼む。

 ベラの股間をトワネットが舐める。トワネットはベラの腹部の傷跡が帝王切開の手術跡だと思い、ベラに赤ちゃんはどうしたかと聞く。ベラはゴッドに、事故の怪我だと教えられたと説明する。

 ゴッドの所に「ダンカンが衰弱して施設に収容されている」と手紙が来る。ダンカンにマックスが面会し、ベラの居場所を聞く。ダンカンは「私を破滅させた」と怒る。

ベラの所に、ゴッドが病気で弱っているとの葉書が届く。

 〔ロンドン〕

 ベラはロンドンのゴッドの屋敷に戻る。ゴッドは「私はもうすぐ死ぬ、会いたかった」と言う。ベラは「私の赤ちゃんはどこ」と尋ねる。ゴッドは手術のノートを見せて、ベラの胎児の脳を彼女に移植した事を話す。マックスも、今まで教えなかった事を謝る。

 庭ではフェリシティが「ベラ、売女」と言いながら肉を叩いていた。マックスは新しい実験体だと教える。

 ベラは橋に行き、川を眺める。

 ベラはゴッドに「私はあなたの創造物。あなたを許す。でも嘘はいけない」と言う。そして「医者になる」と宣言する。

 川沿いの道を歩きながら、マックスはベラに「今でも君が好きだ。結婚してくれ」と申し込む。ベラは受け入れ、キスする。

 ベラとマックスの結婚式が教会で行われる。ゴッドは痛み止めを打ち、ベラを祭壇までエスコートする。2人が結婚の宣誓をしようとしていると、ダンカンがヴィクトリア(ベラの本名)の夫だと言うアルフィー・ブレシントン将軍を連れてくる。ベラは自分の過去を知るために結婚式を中断して、アルフィーについて行く。

 馬車の中でアルフィーはベラに「戻って来て嬉しい」と歓迎する。アルフィーは屋敷に着くと「使用人が反逆しないように」と銃を出す。アルフィーがベラを女中や執事に紹介するが、みな無反応だった。

 夕食中にベラは「私は幸せだった?」と聞くとアルフィーは「妻は妊娠を嫌がって、橋から飛び降り自殺した」と説明する。アルフィーは女中を犬で脅して喜び、執事を銃で脅す、暴力的で残忍な男だった。ベラは自分が囚人で、酷い結婚生活から逃げるためにヴィクトリアが自殺したと気づく。

 次の日、ベラは屋敷から逃げ出そうとするが、外に出る扉には鍵が掛けられていた。ベラが廊下を歩いていると、彼女に自分の子どもを産ませたいアルフィーが、医師にベラのクリトリスを切除させる話をしているのを立ち聞きする。

 アルフィーはベラを銃で脅して、クロロホルム入りのカクテルを飲むよう命じる。ベラがカクテルを飲むと見せかけて、アルフィーの顔に浴びせる。アルフィーは謝って自分の足を撃ち抜いて、気を失う。

ベラは出血しているアルフィーをゴッドの屋敷に連れてきて「彼が死ぬのを見たくないので、助けて」とマックスに頼む。マックスはアルフィーから弾丸を摘出するが「彼が意識を取り戻したら、またあなたを監禁する」と言う。ベラは「彼はここにいるのが一番幸せ」と、いい方法を思いつく。

 ベラは死にそうなゴッドに寄り添い、マックスも来る。ゴッドは「私の人生は恐怖と哀れみが一杯だった。でも君は違った」と言い残して息を引き取る。

 屋敷の庭では、フェリシティはボールを受け取れるほどに成長していた。ベラは翌日に解剖学のテストを控えて不安がり、マックスは「何度も練習したから大丈夫」と声をかける。ベラとトワネットは、マックスからカクテルを貰う。ベラはフェリシティに「将軍に水をやって」と頼む。四つん這いのアルフィーの頭には手術痕があり、庭の植木の葉を食べる。ベラは笑みを浮かべながら本を読む。

(エンドクレジット)

(写真は「IMDb」「映画com」より)