実写版『ゴールデンカムイ』ネタバレの感想 完成度が高い!早く続編を見たい! | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

評価 5/5 ☆☆☆☆☆

 テレビアニメ第1期第1~12話を見てから実写版『ゴールデンカムイ』を見た。原作マンガは第1~10巻が無料配信されていたので、映画鑑賞後に見た。

 まず、原作の再現度が高い。杉元役の山崎賢人は傷もよく似ているし、アクションも良い。アシㇼパは10代前半と思われるが大人びたところがあるので、演じた山田杏奈は撮影時に22歳だそうだが、演技も上手く、どこか幼い雰囲気があり、味噌をウンコだと思って嫌がる変顔もよく再現しており、まさにアシㇼパだと感心した。メイクでよく似せている事もあり、玉木宏は鶴見篤四郎に、舘ひろしも土方歳三にしか見えない。白石や牛山や他の登場人物も同様である。

 また、本作ではアイヌ文化を丁寧に描いているのも、好感が持てる。アイヌは自然と共存して生きていると言うか、自然と一体になって生活しているのに感心した。捕らえた動物の料理も多数登場するが、どれも美味しそうである。アシㇼパの服や身に着けている道具、アイヌのコタン(集落)も、アイヌ文化に従って作られたそうで、感心した。アシㇼパの大叔父役は実際のアイヌだそうで、存在感があった。

 実際に真冬の北海道でロケしたそうで、厳しく雄大な雪風景も綺麗である。

 冒頭の旅順二百三高地を巡る戦いは、歴史では知っていたが、映画はマンガやアニメより詳しく描いており、実写で見ると凄惨が実感できる。また、幼馴染の寅次が杉元を庇って犠牲になる 場面は、なぜ杉元が寅次の妻の梅子の治療費にこだわるのかが良くわかった。

 杉元と寅次の故郷は、我が地元のスタジオセディック庄内オープンセット(旧庄内映画村)で撮影していたのが嬉しい。谷垣は秋田県出身だが、2人は山形県出身だったかな?と思ったら、神奈川の農村出身の設定だった。杉元が実家を焼き払って故郷を出る場面は、テレにアニメでは 描かれていなかったが、映画では、杉元の強い決意がわかっていい。

 北海道では砂金が採れたそうで、アイヌの金塊20貫(75キログラム、現在価格8億円)もありえる気がする。後で実は20貫ではなく2万貫(75トン、8000億円)だそうで、第7師団の鶴見が独立国家を造ると言うのも現実味を帯びる。その金塊を隠した場所は、24人の囚人に彫った刺青が暗号になっているのだそうだ。映画中ではまだ数人の刺青しか登場していないが、多数の曲線と漢字のようなものが彫られているだけで、何を意味するのかさっぱり分からない。24人分を集めると、どのように分かるのだろうか?しかし、刺青の囚人は曲者ぞろいで、数名分集めるだけで一苦労したので、24人分も集めるのは物凄く大変だろう。

 映画の上映時間の都合上だろうが、刺青囚人の笠原と白石が一緒に捕まる。どちらもアシㇼパの罠にかかるので、違和感はなかった。目に前で笠原が銃撃されたため、白石が杉元達に囚人に対する情報を話す動機にもなったとも理解できる。杉元と白石が川に落ちる場面は、実際に厳寒の川で撮影したそうで、寒さが伝わってくる気がしたので、撮影が大変だったと思う。杉元が馬橇上で兵士と戦い、ロープに捉まって引きずられる場面は山崎本人が演じているそうで、マンガやアニメより長く、その迫力に感心した。

 映画を見ながら、このままずっと終わらないでほしいと思った。映画は、テレビアニメの第5話と二瓶の話を除いた第7話~8話冒頭の土方が銀行から愛刀を強奪する場面までを描いた。マンガだと第3巻と第4巻の一部になる。テレビアニメは今後第5期が製作されて、おそらく第60話くらいで完結だと思う。マンガは全31巻なので、全部の話を実写映画化すると約10本の映画の計算になる。エンディングクレジットの途中で、キロランケ、インカㇻマッ、家永カノなどの姿が一瞬見えたので、続編は撮影が終了したのだろうか?早く続編が見たい!評価は「5」である。