『メアリと魔女の花』ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

監督:米林宏昌 2017年

主な登場人物(声優)役柄

【赤い館村の住人】

メアリ・スミス(杉咲花)11歳の少女。赤毛、青い瞳、そばかすが特徴。赤い館に引っ越して来る。

ピーター(神木隆之介)赤い館村で新聞配達をする12歳の少年。

シャーロット(大竹しのぶ)赤い館の女主人で、メアリの大叔母。

バンクス(渡辺えり)赤い館に勤める家政婦。

ゼベディ(遠藤憲一)赤い館の庭師。

ティブ(大谷育江)ピーターの飼い猫の1匹。毛色は黒、目の色はエメラルドグリーン。

ギブ(Lynn)ピーターの飼い猫の1匹。体の色は灰色。ティブと相思相愛の仲。

コンフューシャス(?)赤い館でシャーロットが飼っている老犬。

【エンドア大学の関係者】

マダム・マンブルチューク(天海祐希)エンドア大学の校長。“夜間飛行”の花を探し求める。

ドクター・デイ(小日向文世)エンドア大学の教員兼魔法科学者。変身魔法を研究。

フラナガン(佐藤二朗)エンドア大学の箒小屋の管理人。ネズミのような姿をしている。

【その他】

赤毛の魔女(満島ひかり)夜間飛行の種を盗み出した魔女。赤毛の10代後半の少女。

 

 燃えるエンドア大学から、赤毛の魔女の少女が種を盗み出し、箒に乗って逃走する。マダム・マンブルチュークが取り戻すように部下に命令する。大学の爆風に巻き込まれた赤毛の魔女は普通の少女に戻り、種が入った袋を森に落とす。その種が花を咲かせ、周りの木や草が成長し、箒を蔦が覆う。

 (タイトル『メアリと魔女の花』)

 赤い館に引っ越してきたメアリ・スミスは、荷物の片付け途中で、メアリの大叔母シャーロットと昼食を食べる。赤い館では家政婦のバンクスがいた。メアリはそそっかしく失敗ばかり。テレビは壊れて見えなかった。メアリの両親は仕事で、来るのが先になると連絡が来る。学校が始まるのは1週間先だった。

 メアリは庭師のゼベディを手伝おうとするが失敗。掃除も失敗。そこに新聞配達のピーターがバンクスへ荷物を持ってくる。

 メアリはバンクスが作った弁当を持って散歩に行く。メアリはやって来た黒猫に、赤毛の縮れ毛と、何をしても上手くいかないことを嘆く。メアリが黒猫を追うと、灰色、また黒色に毛の色が変わる。メアリは黒猫を追って、森の奥に入る。色が変わったのではなく、黒猫と灰色猫の2匹が入れ替わっていたのだ。2匹の猫は青色に光る花を恐れる。メアリは花を1本摘む。

 メアリはゼベディに花を見せる。ゼベディは黒猫がティブ、灰色がギブでピーターの猫だと教え、その花の名前は「夜間飛行」で、この森にしかない。7年に1度しか咲かず、魔女が探す「魔女の花」と教える。

 その夜、「夜間飛行」は枯れ、霧が発生し、中で火花が光る。メアリは「夜間飛行」を水が入った瓶に入れていた。メアリは部屋にいると、窓からおびえたティブが入ってくる。

 朝、ティブはいなかった。メアリはシャーロット叔母さんに、ピーターの家への届け物を頼まれる。途中でピーターに会い、木苺のジャムを渡す。ピーターはティブとギブが昨夜からいないと言う。メアリは霧の森の中に猫を探しに行く。

 森の入口で、「夜間飛行」を咥えたティブを見つける。ティブはメアリを大木に連れて行く。木の根元に蔦で隠れた古い箒を見つけ、柄に読めない文字があった。ティブが「魔女の花」を吐き出し、メアリの手と箒に付く。メアリの手のひらに模様ができて不思議な力が宿り、箒が動き出す。箒にメアリとティブが乗り、空を飛ぶ。

 雲の上を飛び、雲の中に動物が住む土地を見つけ、さらに箒小屋に墜落する。ネズミのような姿をしている箒小屋の管理人フラナガンが、メアリを魔女の新入生、ティブをエメラルドの瞳の使い魔だと思う。フラナガンはメアリをエンドア大学に連れて行き、掲示板の約束第1項「不法侵入者は変身の刑に処す」を教える。

 正門が開き、フラナガンは「新入生は校長が紹介する」と言って去る。メアリが入ると、噴水の水が校長の姿になり、メアリを新入生として迎える。噴水の中から部屋が現れ、校長のマンブルチュークが出てきて、メアリを歓迎する。マンブルチューク校長はメアリの手のひらを見て「ここは選ばれた魔法使いだけが入学を許される、最高の魔法大学です」と紹介する。マンブルチュークがメアリに校内を案内する。

 校舎内はとても綺麗だった。マンブルチュークは各学年の授業を見学に連れて行く。1年生の教室では、箒の授業をしていた。マンブルチュークはメアリに、最も難しい専門分野は変身魔法だと教える。次にトレーニング室、学生食堂に連れて行く。マンブルチューク校長は、メアリが跳び抜けた才能を持っていると言う。赤毛の魔女は優秀で、天才だけが持てる髪の色だと言う。

マンブルチュークは実験室で、第2学年が化学実験をすると教え、大学が誇る魔法科学者ドクター・デイをメアリに紹介する。魔法実験の解析を中断されたドクター・デイが怒り、難しい問題をメアリに質問する。メアリが適当に答えると、ドクター・デイは新しい切り口だと驚愕する。

 マンブルチュークとドクター・デイは、メアリを最高学年の教室につれて行く。誰もいないと思ったら、姿を消す授業中で、沢山の生徒が姿を現す。ドクター・デイはメアリにやってみろと、玉を渡す。メアリが念じると、姿が消え、竜巻が発生する。マンブルチュークは、とても高度な魔法だと絶賛し、ドクター・デイは希少な大天才かもしれないと言う。メアリは40%くらいの力だと謙遜する。マンブルチュークは、才能ある魔女を新入生として迎えられて光栄だと言う。

 ドクター・デイは変身魔法の研究のため、金庫室に行く。実験体は動物の子供だった。ディブが中に入ろうとすると恐ろしい声が聞こえ、ドクター・デイは金庫室には失敗作もあると言う。

メアリは校長室に行き、マンブルチューク校長が入学願書を探す。その間、メアリが2階に行くと、「魔法の花」の絵の額縁を見つけ、手を触れると扉が開いて中に「呪文の真髄」と言う本があった。本が様々な呪文を語り始める。校長が来るので本を棚にしまおうとすると、扉が閉まっていたので、メアリは本を慌てて後ろに隠す。

 メアリはマンブルチュークに、自分の能力は不思議な花のおかげだと教える。マンブルチュークは、隠しているものを出せと言い、メアリはピーターの住所のメモを出し、その子の花だと嘘を言う。マンブルチュークは入学願書を渡し、明日持ってくるように言う。

 マンブルチュークとドクター・デイがメアリを見送り、フラナガンがメアリの箒を持ってくる。メアリは箒に乗って帰ろうとするが、ティムは帰りたがらない。やっとティムが箒に乗り、メアリが帰る。マンブルチュークは箒の柄の文字に見覚えがあった。マンブルチュークは「あの子は花の在りかを知っている」と話し、メモを折って蝶にして飛ばす。

 メアリは村の森に戻ってくる。手のひらの模様が無くなり、魔法の力が無くなっていた。赤い館でシャーロット叔母さんが待っていた。夕食をがつがつ食う。バンクスは心配したので、もう少し早く帰ってほしいと話す。

 メアリはベッドで本と願書を見て、今日の出来事を思い出する。ゼベディが赤い館に来て「ピーターが行方不明で、森の入口に自転車があった。村人皆で森を捜索する」と教える。

 窓からティムが入ってきて、それを追って蝶の折り紙が部屋に入ってくる。それにマンブルチュークの映像が現れ「偽物魔女のメアリ。よくもエンドア大学を汚してくれましたね」と怒り、ピーターは捕まっていた。「助けたいなら、魔女の花を持ってらっしゃい」と脅す。メアリは「私のせいだ」と後悔する。

 メアリは着替えて「夜間飛行」を瓶に詰めてカバンに入れ、「夜間飛行」を1個潰すと、箒に乗ってエンドア大学に飛ぶ。

 物音で目を覚ましたシャーロット叔母さんは、階段で「夜間飛行」を見つけ、顔色を変えて外に飛び出す。

 メアリは大学の正門に降り、箒を置いてティブと中に入る。中ではマンブルチュークとドクター・デイが待っていた。メアリは「夜間飛行」と引き換えにピーターを返すように頼むが、マンブルチュークは花が入った瓶を奪う。メアリは捕まり、手下に金庫室に運ばれる。

 金庫室の中には、失敗した実験体の動物が沢山いた。ティブが変身させられたギブを見つける。ピーターは無事で、メアリは抱き付いて「私のせいだ」と泣く。 

 ドクター・デイは本を調べ、花を使って変身魔法の最終段階を行う。マンブルチュークは学校の生徒に、あらゆる魔法を使える絶大な力を与える事ができると喜ぶ。マンブルチュークは「あの惨劇を避けるためにも、実験を成功させなければ」と呟く。ドクター・デイは「前回より若い実験材料を手に入れたと喜ぶ。

 金庫室でピーターは「魔法が使えたら、母さんに楽をさせてやれる。変わりたいのはお前だけじゃない」と言う。ピーターはメアリに「一緒に帰ろう」と言う。メアリは本を出し「今夜だけは魔女だ」と思い出す。本で「全ての魔法を解く呪文」を見つける。メアリがそのページに手を触れると、メアリは赤色に光る渦になり、檻に入れられた実験体はすべて元の姿に戻る。

 扉の魔法も解け、動物が扉を壊して脱走する。マンブルチュークが棚を見ると、本がなかった。

 ピーターとメアリは、動物たちと他の扉から外に向かうと、高い所に出る。2人が飛び降りるのをためらっていると、フラナガンがメアリの箒を持って来る。2人が箒に乗って逃げようとすると、マンブルチュークとドクター・デイに見つかり、ピーターが魔法で足を掴まれる。ピーターは自らを犠牲にして、メアリを逃がす。ピーターは捕まり、ドクター・デイの実験室に連れていかれる。

 箒は勝手に飛んで島に向かうが、箒の魔法が解けてメアリは島に落ちる。箒がある家にメアリを連れて行くと、家の灯りが「おかえりなさい、お嬢様」とメアリを迎える。家に灯りが付く。家の灯りは「ずいぶんお久しぶりのご帰宅、嬉しく思います。もうお戻りになる事はないと思っていました」と言う。メアリが家の中に入ると、素敵な部屋だった。壁の写真に若いマンブルチューク校長とドクター・デイが映っていた。机の上には変身実験のノートがあった。

 鏡に大叔母のシャーロットが映り「そこは私の昔の家」と教え、「『夜間飛行』の花は持っている?」と聞く。メアリは「マダムとドクターに盗られた」と答える。シャーロットは「あの人達がやろうとしている事は、とても危険な事なの」と話すと、シャーロットの姿が赤毛の魔女になる。

 赤毛の魔女は「すっと昔、私はマダムたちからあの花の種を盗んだ」と教える。「マダムもドクターも、その昔は誰からも慕われる心優しい教育者で素晴らしい科学者だった。だけど、偶然あの花を見つけた私は、花を2人に渡してしまった。

それからマダムとドクターは変わってしまった。2人はあの花を咲かせる魔法の種の研究に没頭するようになった。あの花にはとてつもない力がある。マダムたちは花の力を使って生徒たちを変身させ、あらゆる魔法が使える強大な力を持たせようとした。でも実験は失敗。力は暴発してしまった。私にできる事は、残っていた花の種を盗んで逃げる事だけ。彼らに同じことを繰り返させないため。この世界には、私達に扱いきれない力がある。なのにあの人たちは相も変わらず、次こそは自分の重い道理にできると信じている」と話す。メアリは「もし、2人が花を手に入れてしまったら、また…。もしかしてピーターが」と気づく。

 赤毛の魔女がメアリに鏡に手を触れるよう言い、鏡越しに最後の1輪の「夜間飛行」の花を渡す。赤毛の魔女はシャーロットの姿に戻り「それを使ってすぐに帰って来て。でないと永遠に戻ってこれなくなる」と頼む。しかし、メアリはピーターを一人残して帰るわけにはいかない、と決心する。シャーロットは「あなたを信じて待ちます」と言う。鏡がひび割れる。メアリは「必ず赤い館に戻ります」と誓う。

 家の場所を嗅ぎつけたマンブルチュークが「呪文の真髄」を取り戻そうと、メアリに襲いかかってくる。メアリは箒で逃げる。メアリはエンドア大学に向かう。マンブルチュークは、「呪文の真髄」と花が入っているバッグをメアリから奪う。魔法の力が亡くなった箒は、メアリと共に落下する。

 メアリが目を覚ますと、手のひらの魔法の印は無く、箒は折れていた。どうしたらいいか分からないメアリが泣くと、涙が箒に落ち、箒は少し飛んで落ちる。メアリは「約束したんだから、みんなで赤い館に帰ろう」と決心する。

 メアリは偵察に見つからないように歩いてエンドア大学に向かう。するとメアリの元に実験室から逃げた動物たちが集まり、メアリは鹿の背に乗って一緒に大学に向かう。動物たちは偵察の囮になり、メアリは鹿に乗って、一人で大学の根元にやって来る。メアリは根を登る。

 ギブがやって来て、メアリに抜け道を教える。実験室ではドクターが「夜間飛行」の花を使い、ピーターを実験体にして変身実験を始める。実験は失敗し、実験体が暴走を始める。マンブルチュークが「呪文の真髄」であらゆる魔法を解こうとするが、実験体に呑み込まれ、魔法を吸い取られる。

 メアリは「呪文の真髄」を拾い、「夜間飛行」の花が入った容器へ行く。メアリが容器を割ろうとするが割れない。化物のような姿の実験体がメアリに近づくが、中のピーターは何とか「逃げろ」とメアリに言う。

 ドクターがメアリに「魔力を持たない君が叶う相手ではない。そいつはあらゆる魔法が使える化け物だ」と言う。メアリは中のピーターなら魔法が使えると気づいたメアリは、ピーターが伸ばした手を掴むと、「呪文の真髄」の全ての魔法を解く呪文のページに手を触れさせ「全ての魔法と消えろ。魔法なんていらない」と唱える。

 全ての魔法が解けて、メアリが目を覚ますと、ピーター、ギブ、ティブも無事だった。ピーターはメアリのカバンも見つけていた。折れた箒はフラナガンが修復しており、「箒に対する愛情が足らん」と言って去る。メアリたちは箒に乗って家を目指す。

マダムとドクターは無事で、動物に取り囲まれていた。

 ピーターがメアリの髪に何かが付いているのに気付く。それはあの「夜間飛行」の花だったが、メアリは「もう私には必要ない」と、空へと投げ捨てる。メアリは「魔法が使えるの、これが最後だから」と言って箒で飛ぶ。

 (エンドクレジット。家に帰ったメアリはシャーロットに挨拶し、自転車でピーターと出かける)

(写真は「映画com」より)