『キングダム3 運命の炎』ネタバレの感想 信の成長と壮大な戦闘に感心した | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

評価 5/5 ☆☆☆☆☆

『キングダム』(2019年)が面白く、『キングダム2 遥かなる大地へ』(2022年)も見たらさらに面白く、最後に次作の予告が出たので、本作『キングダム3 運命の炎』も絶対見ようと持っていた。

『2』の最後に信は王騎の元に修行に行き、『3』はその場面から始まるが、修行の内容は時間の都合からか、兵馬俑の様なCGとナレーションであっさりと終った。原作漫画はどう描いているのだろう?

前半は、幼少の嬴政が柴夏の手引きにより、趙国から脱出する話である。嬴政のために柴夏、亜門、道剣が犠牲になり、柴夏は「あなたほど辛い思いをした王族はいない。だからあなたは誰より良い王に慣れます」と言って息を引き取った。そのため、嬴政の「私のために犠牲になった他の者達のためにも、戦乱を終わらせなくてはならない。これが中華統一を目指し、修羅の道を行く理由だ」という強い理念を持っている事を示す、感動的な話になっている。

 ところで、登場人物が皆嬴政を子ども扱いしていると思ったら、この時の嬴政は9歳だそうだ。今年29歳の吉沢亮は9歳には見えない。子役を使うのが普通なのだろうが、吉沢亮が演じる事によって今の嬴政の事だと直結して分かるので、良い演出かも知れない。

中盤からはずっと馬陽の戦いである。その馬陽の戦いは広大な土地で、趙軍10万人対秦軍8万人が戦うと言う壮大な戦闘である。蒙毅と河了貂がいる高い丘の上からの俯瞰像でやっと全体が分かる。蒙毅の解説とパンフレットの説明で、どんな布陣なのかようやくわかった。

今回信は、王騎に「無国籍地帯の平定」の功績を認められて、百人隊の大将への大抜擢になった。信がもう一人の副将に羌瘣を選んだのは感激した。『2』の最後は姉の敵討ちに魏の国に行くところで終わったが、無事終わったのだろうか?また羌瘣が見られるのが嬉しいが、巫舞が見られなかったのが残念。

王騎は信の能力を高く買ったのか、信の百人隊に「飛信隊」の名を与え、奇襲して敵の副将・馮忌の首を取る特別任務を与える。難しい任務だったが、信の「百人隊のみんなが英雄」の言葉のように、みんなの協力で成し遂げられたのは間違いない。しかも王騎が、馮忌がどのように兵を動かすか予想していたとは、策略の深さに感心した。

『2』と『3』は同時に撮影したが、コロナ禍で中国ロケができなかったそうだ。俳優は日本で撮影し、壮大な風景は中国で撮影したものを合成したそうだ。パンフレットによれば、馮忌戦は兵庫県赤穂市にある兵庫奥栄建設の広陽工場跡地、紫夏編の馬アクションは『2』の蛇甘平原のシーンを撮影したのと同じ、長野県東御市の工場用地で撮影したそうだ。よく日本国内で撮影場所が見つかって、壮大な場面が撮影できたと感心する。

本作『3』は馬陽の戦いの途中で、秦軍の野営地に龐煖が奇襲する場面で終わる。また、エンドクレジットの途中で、楊端和が見た場所はどこだろう?これからまだまだ続きますよ、と言う場面で終わったので、当然『4』も作られるのだろうと思い、『2』の最後のように予告編があるのかと期待したら、無かった。『4』を早く見たいものだ。いつ公開されるのか、非常に楽しみである。評価は「5」である。