『鹿の王 ユナと約束の旅』ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

アンパンマン先生の映画講座

映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

監督:安藤雅司・宮地昌幸  2022年

主な登場人物:読み(声優)役柄

ヴァン(堤真一)生き残った「独角(どっかく)」最後の戦士。

ユナ(木村日翠)身寄りのない少女。

ホッサル(竹内涼真)病の謎を追う天才医師。

マコウカン(櫻井トオル)ホッサルの従者。

与多瑠:ヨタル(阿部敦)ツオル帝国皇帝の次男。ホッサルに病の調査を指示した。

迂多瑠:ウタル(青山穣)ツオル帝国皇帝の長男。

サエ(杏)アカファ王国の刺客。後追い狩人。

トゥーリム(安原義人)アカファ王の懐刀。ツオルへの反乱を計画。サエにヴァンの暗殺を指示した。

オーファン(藤真秀)火馬の郷を守りたい戦士。ツオルへの反乱を計画。

ケノイ(西村知道)山犬を操ることができる犬の王。ヴァンを犬の王の後継者にしたいと考えている。

アカファ王(玄田哲章)ツオルへの反乱を企む。

トマ(堀井茶渡)アカファの民で、ツオル人の妻・季耶(きや)がいる。

シカン(日野聡)火馬の郷でミッツァルにかかった少年たちの治療に当たる。

 

 「アカファ王国。かつてこの国を隣国東乎瑠(ツオル)帝国が強大な軍事力をもって蹂躙した。しかし、突如発生した「黒狼病(ミッツァル)」という謎の病に帝国軍は怯え、目前にまで迫ったアカファの聖地・火馬(ひうま)の郷(さと)への侵攻を止める。以来、幾度となく小さな騒乱が繰り返されるが、いずれも郷は守られた。現在二国は穏やかな併合関係にある。時を経た今、病(ミッツァル)は耐えたかに思えた…」

 森で爆発が起き、黒い山犬の群れが走る。

 飛鹿(ピュイカ)に乗って、ツオル帝国と徹底的に戦う独角という集団の頭のヴァンは、捕えられ、アカファ岩塩鉱で奴隷労働をさせられていた。ある日ヴァンは、看守に反抗して弱っている老人を助けたため、首を鎖で繋がれ牢に入れられる。その夜、アカファ岩塩鉱を山犬の群れが襲撃し、人々が次々に咬まれる。幼女を咬んで運んでいた山犬を見たヴァンは、牢から手を伸ばして幼女を助ける。ヴァンも山犬に腕を咬まれ、引っ張られて鎖が外れる。ヴァンは気を失い、死んだ妻と息子の夢を見る。

 幼女が鎖を引いて、ヴァンが目を覚ます。ヴァンが牢の木の柵を押すと砕ける。牢の外に出ると、奴隷も看守も全員、体に斑点が出て死んでいた。ヴァンが看守の鍵で首枷をはずし、幼女を背負うと長い縄梯子を上る。

 地上に出ると、人々は全て死んでいた。ヴァンは「また生き残ってしまったか」と呟く。ある家に入り、服や弓矢、山刀を手に入れる。ヴァンは少女を背負って歩く。

 2人が森の中を歩いていると、コケのような植物が光っていると、ユナが言う。ユナはヴァンにすっかり懐く。そこに飛鹿(ピュイカ)が現れる。

(タイトル『鹿の王 ユナと約束の旅』)

 兵士がアカファ岩塩鉱にやって来る。死体を山積みにして焼き、宮廷祭司医団はその周りで祈りを捧げる。そこにツオル帝国皇帝の次男・与多瑠(ヨタル)に呼び出された医術師ホッサルが、助手のマコウカンと共にやって来る。ホッサルはかつてヨタルの母を救った事があり、信頼されていた。

 アカファ岩塩鉱を襲った謎の病が、10年ぶりに発生したとされる「黒狼病(ミッツァル)」ではないかと、ホッサルが調べる。ホッサルは火葬を止めるように言って、結界の中に入り、死体を調べる。いずれの死体にも犬に咬まれた痕と、黒い斑点があった。ホッサルは病がミッツァルだと考え、ヨタルに知らせる。ホッサルはヨタルに、彼の病院に死体を数体運ぶように頼む。

 かつてアカファ岩塩鉱の監督をしていたトゥーリムの案内で、ホッサル逹は地下の調査に行く。地下では、後追い狩人の中でも素晴らしい腕を持つサエが調べていた。サエは、牢の柵が破られており、誰かが逃げ出したと言う。しかも、牢の前に血溜まりがあるので、山犬に噛まれたが生きていた。つまり、病気の抗体を持っている可能性が高かった。ヨタルは、牢に入っていた人間を調べるように命じる。

 牢から逃げ出したのは〈独角〉の「欠け角のヴァン」だとわかる。ヨタルは、生きたまま捕まえるように命じる。トゥーリムはサエに、ヴァンを殺すように命じる。

 ヴァンとユナが捕えたピュイの背中に乗って道を進んでいると、

道で倒れていたトマが助けを求める。ピュイが曳く荷車がひっくり返って、トマは足を怪我していた。トマが家で御馳走すると言うので、ヴァンはトマを助け、一緒にトマの村に向かう。トマは、領主の施策でピュイを繁殖させるために飼っているが、扱いに困っているとヴァンに話す。ヴァンは、このピュイは孕んでいると教え、トマは喜ぶ。

 ツオルのアカファ領主が山犬に襲われ、600人の奴隷と兵士が死んだ。ホッサルは、その病がミッツァルではないかと考えた。かつてツオル帝国がアカファ王国に侵攻した際に発生し、ツオル軍を撤退させたほどの強烈な疫病で、山犬に噛まれると感染し、必ず亡くなる病だった。ツオル人だけが死亡し、アカファ人は噛まれても発症しないので、ミッツァルを人々は「アカファの呪い」と呼んでいた。

 ツオル帝国は再びアカファ王国を侵攻していた。支配した場所には「玉眼」と言われる気球が掲げられ、ツオル帝国皇帝が進軍するのを「玉眼来訪」と呼んでいた。

ツオル皇帝の長男・迂多瑠(ウタル)は、山犬にかまれてミッツァルにかかっていた。ウタルはトゥーリムに、自分の血を舐めるように言う。トゥーリムは舐めようとすると、ウタルが激しく吐血し、運ばれる。

 ホッサルが〈弱毒薬〉をウタルに注射すれば治るかもしれないと話すと、宮廷祭司医団は「王家に他人の血を注射するのは許せない」と拒否する。ウタルは、アカファ王国への玉眼来訪の時期にミッツァルが発生したのを悔やむが、ホッサルは玉眼来訪がミッツァルを招いたのではと言う。

 ツオル帝国の侵攻をよく思わないアカファ王は、懐刀のトゥーリムと相談する。トゥーリムは、ミッツァルを宿した山犬でツオル人を襲わせて、感染させるという陰謀を展開していた。オーファンという戦士が作戦にあたり、山犬を操る「犬の王」ケノイも協力していた。

 サエは町でヴァンの痕を探り、トマと言う男をヴァンが助けた事を知る。

 ヴァンとユナがトマを村に送り届けると、村人に歓待される。契りを交わす前で直接話せないトマの父がヴァンに感謝し、ここで働くなら天幕と食事を与えると申し出る。人懐こいユナの態度もトマの家族に気に入られ、ヴァンはトマの家族に受け入れられる。ヴァンは期待以上の働きをみせ、村人にも尊敬される。

 ホッサルの病院では、ミッツァルに感染した人々が死亡していた。ホッサルは、ミッツァルは山犬に咬まれると感染する病だが、ツオル人だけが死亡し、アカファ人は咬まれても発症しない原因を探れば、治療法が見つかるのではないかと考えていた。

 ウタルがミッツァルにより死亡する。ホッサルは「玉眼来訪を見合わせては?」と申し出るが、ヨタルは「皇帝は国境を越えた」と言って、反対する。

 トマはピュイカを飼っていたが、なかなか懐かず、柵を作ってもすぐ飛び越えてしまうので、手を焼いて、ピュイカを縄で繋いでいた。ヴァンは森に行ってアッシミと言う植物を刈り取る。その最中、ヴァンの体が光り、倒れる。気を失ったヴァンは、死んだ息子の夢を見る。

 倒れたヴァンは、ユナに起こされる。ユナは、アッシミが光って見えると言う。ヴァンは採ったアッシミを臼で挽き、水に溶かし、縄に染み込ませる。その縄をピュイカの柵に張り渡す。ヴァンはピュイカを繋いでいた縄を切る。ピュイカは柵に張った縄に染み込んだアッシミの臭いが嫌いで、柵に近づかない。ヴァンが指笛でピュイカを操り、その背中に乗る。ピュイカの背に乗った事がない村人は驚く。

 その夜、ヴァンが寝ていると、何回離してもユナがヴァンにくっついてくる。ヴァンは死んだ妻と息子の墓に行く夢を見る。

 村人が猪をヴァンのいる場所に追い込む。ヴァンが弓で猪を射ようとすると、ユナが猪の前に出てくる。ヴァンは山犬に噛まれた右手で猪を押さえる。するとヴァンの体の内から光が出て来て、イノシシが倒れる。

村人は、ヴァンがイノシシを素手で倒したと喜ぶ。村人達は、猪の肉を食べて喜ぶ。

トマもピュイカに乗れるようになる。トマのピュイカは、村から離れた場所で子を産む。その夜、村の人たちは喜び、音楽に合わせて踊り、ユナも踊る。それを見たヴァンも楽しく笑う。村の様子をサエが見張っていた。

 子のピュイカが母ピュイカの乳を飲む。ユナはピュイカの乳を搾って飲み、ヴァンも飲む。トマの村人達は「獣の乳を飲むと、自分も獣になる」として飲みたがらない。老人は、昔は飲んでいたと話す。

ヴァンがトマに「鹿の王」について話す。ピュイカの群れが狼に襲われた時、自分の命を賭けて群れを助ける鹿がいた。足が強く頑強だった雄だが、盛りを過ぎていた鹿だった。群れを守る雄鹿に敬意を表して、「鹿の王」と呼ぶと話す。

 ヴァンとユナはピュイカに乗って野原に出かける。湧き水を飲んでいると、サエも来て水を飲む。ヴァンがサエに「どこに向かう?」と問うと、サエは「親のいない子にも行きやすい国に」と答える。それに気付いたケノイが「見つけたぞ」と呟く。

 ホッサルが病院でミッツァルの治療をしていると、助手のマコウカンが来て「生き残ったヴァンが見つかった。トゥーリムが放った、後追い狩人の女が見つけた」と教える。ホッサルはその場所に自ら行く事にする。

 ヴァンは薪割をしていると、村にツオルの追っ手がやって来る。ヴァンは村人逹が巻き添えになってほしくないので「脅されて匿ったと言え」と言ってツオル兵に投降する。兵がヴァンに槍を刺そうとすると、槍が折れる。

すると、山犬が村を襲い、兵士が咬まれる。その様子を近くの崖の上からオーハンが見ていた。ヴァンは山犬と戦い、気を失う。山犬がユナを捕まえると背中に乗せて走り去る。すると、ユナの身体から光の紐のようなものがたちのぼり、山犬の群れはユナを背に乗せたまま走って行く。

 トマはピュイカの角にヴァンの山刀をひっかけて出す。ピュイカがヴァンを起こし、ヴァンはピュイカに乗ってユナを追いかける。ヴァンは山犬の群れを包む紫色の闇の中に入る。

 すると、サエがヴァンに矢を射る。ピュイカから落ちたヴァンとサエが戦う。サエは「アカファのためだ」と言うが、ヴァンはユナを追うために、サエと戦う。その場にホッサルとマコウカンが到着して、ヴァンを止める。傷ついたヴァンはそのまま歩き続けるが、倒れる。ホッサルはマコウカンに追っ手を撒くように命じる。

 気を失ったヴァンは、死んだ妻と息子が「お帰りなさい」と声をかける夢を見る。

 ケノイと呼ばれる犬の王がヴァンの夢に出てきて、ヴァンの身体に「裏返り」という現象が起きていると話す。裏返りとは心と体が分離し、「魂の自分」「身体の自分」が逆になり、言葉や人間らしい思いが消えて、あらゆる生命と繋がっているような状態になることだとケノイは話す。

 目覚めたヴァンは重傷だった。ホッサルは、ヴァンの血がミッツァルの病を治す抗体を持っているので、傷が癒えたら血をもらいたいと話す。ヴァンはユナを探しに行くと言う。サエが火馬の郷の場所を知っていると知ったホッサルは、サエが案内し、ホッサルはヴァンの手当てをしながら、3人でユナを探す旅に出ようと提案する。サエも了承し、ヴァンの命を狙うのは、ユナが見つかってからにすると約束する。

 ヴァンがピュイカに、ホッサルとサエが馬に乗って旅をする。ホッサルはヴァンの傷の手当てをしているうちに、傷が癒えるのが速いと気づく。森の中で休憩し、サエが兎を狩り、ホッサルが火を起こして、肉を焼いて食事する。ヴァンはサエに小刀を借りると、ユナに約束した鹿笛を作り始める。

 ヴァンがピュイカに草を食わせていると、岩が崩れ、ヴァンが倒れる。夢に再びケノイが現れ「裏返ったお前は光を恐れるな。お前の命は自由だ」と言う。

 ヴァンが目覚めるとホッサルが「ユナが待っている。さあ行こう」と言う。サエによれば、今から向かう西の土地は、ツオルへの反抗が強い土地だった。

 オーファンとアカファ王が、治療薬を探すホッサルをどうするか話し合う。

 ホッサルがヴァンに「あんたが生き残った理由がある」と言うと、ヴァンは「私の魂はユナに救われた」と話す。

 3人は空に目玉の絵が描かれた気球が揚げられるのを見る。皇帝の玉眼来訪は火馬の郷へ向かっていた。犬が鳴き、オーファンは「王を継ぐ者か」と呟く。

 3人が沼地を歩いていると、サエが馬から降りるように言う。長い竹馬に乗った「タカアシ」が、高い位置から吹き矢で攻撃してくる。サエは矢を放ち、ヴァンは竹馬を切って応戦する。捕らえた「タカアシ」の一人に、サエが「なぜアカファを襲う?」と尋ねる。「タカアシ」は「恐怖も伝染する」と答え、「かつてヴァンに会った。全滅させた。私を殺さなかった」と話す。

 3人は天然温泉に入る。ホッサルはヴァンに、ユナはどんな子か尋ねると、ヴァンは楽しそうに答える。

 ヴァンはサエに作った鹿笛を見せ、小刀を返す。サエは、この先は火馬の郷なので、行けないと言い、「私の名はサエだ」と言い残して去る。

 ホッサルは、丘に立っているヴァンとピュイカが、オーロラのように光って見える夢を見る。

 ヴァンとホッサルが先に進むと、鳥居のような物があった。ヴァンはその先の石段をピュイカに乗って登る。ホッサルはやって来た火馬の郷の者に捕まる。

 オーファンがヴァンを「犬こそ未来。犬の王を継ぐ者よ」と言って迎える。ヴァンはユナがどこか尋ねる。オーファンは「この地に沢山のツオル軍が押し寄せている。この地を取り戻したくはないか?」とヴァンを誘う。

 ホッサルが目を覚ますと、ユナが覗き込んでいた。

ユナは山犬の背に乗って、石段を登って行く。

 火馬の郷の病院で、シカンが患者の治療をしていた。アカファの人間にミッツァルはかからないはずだが、長年ツオルの集落で暮らしていたアカファの子供は、山犬に咬まれてミッツァルを発症していた。子供が「犬の王を継ぐ者になりたかった」と言って亡くなる。

 トゥーリムの元へサエが来て、ヴァンを見失ったと報告する。マコウカンがサエを倒そうとし、サエは「ホッサルは火馬の郷へ入った」と話し、火馬の郷に入る迂回路を教える。

オタワル生類院で共に学んだシカンから、この事を聞いたホッサルは、ピュイカの乳を飲んだアカファ人は発症しないが、子供達は飲んでいないので発症したのではないかと気づく。

 オーファンはヴァンに「犬の王になってくれ」と頼み、ホッサルは「病は神に似ているが、だから諦めて良いのか。諦めて生きるのか?」と止める。ヴァンの周りに山犬が集まる。ケノイは「応えよ。覚悟決めて、犬の王を継げ」と言う。ヴァンは「ユナの魂が救った」と話す。ケノイは「この子は犬に好かれている。ユナが答えの鍵」と言う。ヴァンは「犬の王にはならぬ!」と拒否する。

 ケノンがヴァンを木の中に閉じ込める。ユナが来て「おっちゃん、お帰り」と言うと、木が枯れ、ヴァンが元に戻る。

ホッサルが〈弱毒薬〉を作るため、注射器でヴァンの血を採血すると、ユナには血が光って見える。

 ケノンは消滅して爆発する。地面から巨大な根が生える。オーファンは去る。

 ケノイは「犬の王を継げ」と言うと、紫の霧が村を飲み込む。ヴァンに「犬の王」になることを拒まれたケノイは、ユナを次の「犬の王」にしようと、連れて行こうとする。ユナは犬の背に乗り、犬の群れを引き連れて去って行く。ヴァンはピュイカに乗り、ユナを追う。

 ホッサルがヴァンの血液から作った血清を、ミッツァルにかかった子供達に打つ。

 オーファンとその手下達は、玉眼来訪の陣にいたヨタルを襲おうとする。ツオルの兵士が矢で、オーファンたちを攻撃する。すると、山犬に乗ったユナが、山犬の大群を引き連れて、玉眼来訪の陣を襲う。そこにヴァンが駆け付けて、オーファンの腕を剣で斬り落とす。犬たちがヨタルを襲おうとするが、ヴァンが止める。

 ヴァンはユナを連れて帰っていく。アカファ王が兵士に、ヴァンを矢で殺すように命じる。サエが矢で兵士を射て防ぐ。

 ヴァンは、ユナが「犬の王」にならないように、自分が「犬の王」の座に就くことを決意する。ヴァンはユナに鹿笛を渡し「これから出会う人が沢山いる。それが生きる場所だ」と言い残す。ヴァンはピュイに乗って、山犬の群れを引き連れて、山へ移動する。ユナはヴァンに「おっちゃんはいつ、ただ今する?」と尋ねる。

ホッサルが玉眼来訪の陣に来て、ユタルに、ヴァンの血液からミッツァルの特効薬が出来た事を報告する。玉眼来訪を知らせる気球が上がる。

(エンドクレジット)

季節は廻り、春になる。トマの村で、少し成長してピュイカに乗れるようになったユナとサエが暮らしている。マコウカンがアッシミを採集し、ホッサルは顕微鏡で観察して、ミッツァルの治療薬を作る。ツオルの者にはピュイの乳を飲むことを推奨する。

(エンドクレジット後)

 ある日、ピュイカに乗って山に登ったユナは、崖の天辺に山犬を数匹見つける。山犬を見たユナは鹿笛を吹くと、崖の上に1頭のピュイカが姿を現す。

(写真は「映画com」より)