『ハウルの動く城』ネタバレの感想 巨大な城が動く姿に感動 | アンパンマン先生の映画講座

アンパンマン先生の映画講座

映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

 評価 3/5 ☆☆☆★★

 2021年4月2日の「金曜ロードショー」で放映されるので、DVDで見直した。当時は『千と千尋の神隠し』(2001年)以来の宮崎駿監督作品なので楽しみにしていたら、2004年夏公開予定が宮崎監督の絵コンテの未完成と上映時間の増加のために、同年11月20日に公開延期になってがっかりした覚えがある。

 だが、完成した映画を見て、ギシギシと揺れながら動く巨大なハウルの城に圧倒された。手持ちの「特別収録版」DVDを見ると、城は数多くのパーツに分け、CGで動かしている様子が説明されている。かなりの手間をかけているので、公開延期も仕方ないと納得した。

 なぜハウルはソフィーを助けたのだろう?最初にハウルはソフィーに「探したよ」と話しかける。軍人に絡まれているソフィー助けるための嘘かと思ったら、ソフィーが少年時代のハウルに「未来で待ってて」と話していたからだと、見直して分かった。とてもいい話である。

 また、公開当時に見た時、魔法で90歳の老婆(ハニーがソフィーのしわがれ声から言っただけで、実年齢ではない)の姿になったソフィーが、時々少女の姿になるのに戸惑った。またソフィーは姿が老婆になっただけなのに、「年寄りの良い所は、失くす物が少ない事」など、考え方も老婆になっているのが解せなかった。

 見直すと、ハウルには寝ているソフィーが黒髪の少女に見えており、町で助けた少女と気づいていたと分かる。また、ソフィーが希望や強い意志を持った時に白髪の少女の姿に戻るようだ。多分、以前のソフィーは夢がなく考え方が老婆の様だったが、若者の様に夢や自分の考えを持った時に、少女の姿に戻るのだろう。

 終盤からは、普段のソフィーの姿が皺だらけの90歳の老婆よりは若い(70歳くらい?)老婆の姿になる。ソフィーの考えが常に若くなったからか?最後はずっと白髪の少女の姿で、最終のハウルと一緒に暮らす場面でも白髪の少女の姿のままだった。老婆の姿の呪いは解けたのだろうか?荒れ地の魔女は、嘘かもしれないが「呪いは掛けられるが、解くことはできない」と言っていた。荒れ地の魔女の力が無くなって、呪いも無くなったのだろうか?ただ、宮殿で荒れ地の魔女が力を失った時は90歳の老婆姿のままだった。考えを若く保つことで、自分で解いたのだろうか?ハウルの目に少女に見えているだけなのだろうか?これがすっきりしない点の1つである。

 2つ目。荒れ地の魔女がハウルを恨む理由は?ハウルは「面白い人だと思って近づいた」と言っているが、恨まれる様な事とは何があったのだろうか?

 3つ目。隣の国の王子に魔法をかけてカカシにしたのは誰?その理由は何?戦争の原因と関係あるの?しかもなぜこの国にいるの?

 4つ目。戦争はなぜ始まったのか?また、サリマンがソフィーや魔法が解けた隣国の王子達の姿を見て、「この馬鹿げた戦争を終わらせよう」と言うが唐突過ぎる。原作にない戦争を描いているのは評価できるが、戦争の原因が分からず、戦争の終結の仕方もあっけないので、その愚かさも伝わらない。

 ストーリーは良いのだが、それほど感動しなかった。評価は「3」である。

 

 

 

 

 

 

ABEMAプレミアム